Image courtesy of Mold3D Studio

Mold3D Studio が Unreal Engine コミュニティに『Slay』アニメーション コンテンツ サンプル プロジェクトを公開します

2021年9月7日
Industrial Light & Magic や DreamWorks Animation で働いた経歴を持ち、マトリックス三部作、アバター、マンダロリアン(など多数)にクレジットされている Mold3D Studio CEO の Edward Quintero 氏にはクリエイティブ リーダーシップ、アニメーション、ビジュアルエフェクト、環境アートの22年を超える経験があります。

アーティストにインスピレーションと学習機会を提供するために、Quintero 氏と Mold3D Studio の仲間が Unreal Engine コミュニティのために『Slay』を作り上げました。映画や TV コンテンツでのアニメーション、バーチャル アート部門のテクニックを取り上げたサンプル プロジェクトです。このプロジェクトは近日中にダウンロード可能になります。 ソーシャルチャンネルでのアナウンスをお待ち下さい。

更新:  完全な『Slay』 サンプルプロジェクトがダウンロード可能になりました。

このプロジェクトには公開されたビデオトレーラーを作成するのに必要なすべてが含まれています。このトレーラーはUnreal Engine 4 ですべてレンダリングされました。コンテンツは無料で提供され、あなたのプロジェクトで使用することもできます。
主人公キャラクターであるウィンドウォーカー エコーは独立して今日からダウンロードすることが可能です。Unreal Engine 4.27 と Unreal Engine 5 早期アクセス両方で使用できます。ウィンドウォーカー エコーは Unreal Engine 5 初公開時の Lumen in the Land of Nanite デモ、UE5 早期アクセスと同時リリースされた『古代の谷』デモにも登場したので見覚えがあるかもしれません。

Mold3D Studio のリアルタイム技術の経験

Quintero 氏はリアルタイム技術に興味を持ち、リアルタイム技術がコンテンツ制作の世界を変える可能性があると気がついたことから、Mold3D Studio を2016年に設立しました。当時、Epic とのコラボレーションを行い、ParagonRobo Recall といった Unreal Engine プロジェクトでの仕事を行いました。

Quintero 氏は以下のように述べています。「リアルタイム技術が私の琴線に触れました。ここに自分のエネルギーを集中させたいと思いました。これが未来なのだと感じました。というのも、従来のレンダリングでは数日、数週間必要だったのに、3D アートをリアルタイムで可視化することができたからです」
Image courtesy of Mold3D Studio
Unreal Engine の経験を身に着けた Quintero 氏は Fox VFX Lab に参加しました。ここでは新しい VAD(バーチャル アート部門)を率いて、チームを作ることになりました。バーチャルプロダクションの早期において、Quintero 氏は Unreal Engine を使い、映画のピッチを作り、ディレクターに向けた環境のビジュアライゼーションを行いました。ビジュアルスカウティング、ショットや色やライティングのセットアップを行って、その結果を映画を完成させるビジュアルエフェクト ベンダーに送りました。

Fox VFX の後に、Quintero 氏とチームはマンダロリアンの VAD の一員に招かれました。Quintero 氏は以下のように述べています。「これがリアルタイム スタジオであることに専念したスタジオを創設する基礎になりました。これから来ると思ったもののために準備をしたいと思いました。ビジュアルエフェクトの未来のためにです。リアルタイム技術の時代が実現しつつあると皆思いました」 

それからほどなくして、Mold3D Studio はマンダロリアン シーズン2 の VAD に再び招かれました。この時期に、スタジオは Epic からも Unreal Engine 5 初公開デモの仕事を依頼されました。マンダロリアンといった過去のプロジェクトで得た経験を活かして、UE5 の仮想化マイクロポリゴン ジオメトリ システムである Nanite の実力を示す、非常に複雑で高解像度の 3D モデルを作り上げました。Quintero 氏はこのように述べています。「UE5 で実現する未来を体験したことはとてもワクワクすることでした。今は UE4 を使っています。UE5 が実制作で使用できる状態になるまではそうするつもりです。最新の 4.27 では特にバーチャルプロダクションの分野で素晴らしい改善がありました。ただ、これから世界を変えるのは Nanite や Lumen といった機能でしょう」

バーチャルプロダクション技術が Mold3D Studio のパンデミック下での『Slay』の制作を助ける

UE5 デモが完成した後、Quintero 氏は Epic と『Slay』の話をはじめました。Unreal Engine 内でアニメーション コンテンツの最終ピクセルを作り出す、という提案でした。環境アートについて定評を獲得してきていたところで、ストーリーとキャラクターデザインについての能力をさらに示したいと考えました。ウィンドウォーカー エコーを除いて、『Slay』のアセットは敵を含んですべて Mold3D Studio でデザインされ制作されました。

『Slay』の承認を受けたところで、パンデミックがはじまりました。Quintero 氏とチームはこのプロジェクトと、その他契約していたプロジェクトにおいて、リアルタイム レンダリングされたアニメーション コンテンツの作業を行うことを可能にするリモート作業環境を構築しました。

Quintero 氏は以下のように述べています。「パイプラインを仮想化することでアニメーション短編の作業をリモートで行えるようにする方法をすぐに確立しました」 

興味深いことに、こうした方法を実現することを可能にしたのはバーチャルプロダクション技術でした。ラスベガスの SuperAlloy Interactive で行っているモーションキャプチャーに、Quintero 氏のチームはバーバンクから Zoom 経由で俳優に指示をします。キャラクターでのアニメーションの結果をリアルタイムで Unreal Engine で確認しながら指示をできるので、必要なテイクが用意できたことを確認することが簡単でした。
 
Video courtesy of Mold3D Studio
Quintero 氏は以下のように述べています。「パンデミックがなくても大部分については同じようにしたかもしれないと思いますが、映像制作のバーチャルプロダクションのおかげでなんとか問題を解決できてよかったと思います」

メインのモーションをキャプチャーした後に、フェイシャルキャプチャーだけのためにアクターと二回目のセッションを行いました。ここではLive Link Face iOS アプリを使用しました。

Quintero 氏は振り返ります。「iPhone からの記録結果とテイクを確認するだけではなく、その日のうちに、カメラからアクターの姿も見ることができました」 

ルックを作り出す

チームは先立ってアセットと Maya と Zbrush でモデリングしました。そして、Maya でアニメーションのブロッキングを行ってから FBX で Unreal Engine に持ち込みます。Unreal Engine ではエンジン内蔵のマルチトラック ノンリニア エディタであるシーケンサーでカメラのブロッキングを行います。ファイルをリアルタイムでレンダリングできるというエンジンの能力を活用して、モデル自体が最終状態になる前から、毎日アニメーションを持ち込み、ラフな状態から作業を始めました。
Image courtesy of Mold3D Studio
Quintero 氏は以下のように述べています。「ライティングと色があるプレビズを見るのは素晴らしいことでした。数ヶ月様子がわかってくるまで待つ必要はなく。即座にどのように見えるのかという方向性がわかります。ルックを可視化しながら改善していくことができたので、これはとても価値のあることでした」

ルックデベロップメントでは、ユニークなエフェクトを実現するだけではなく、リアルタイムのパフォーマンスを維持することを助けるために、Unreal Engine のバーテックス シェーダーとデカルも含む多くのマテリアルとシェーダーを使用しました。

Quintero 氏は説明します。「長年のビジュアルエフェクトとアニメーション業界での経験で学んだトリック、テクニック、プロセスを組み合わせています。そしてイテレーションを早く行えること、結果をリアルタイムで確認できるという利点もあります」

さらに、Unreal Engine の ランドスケープツールセットでテレインを作り、Unreal Engine と使用する場合は無料で利用できる Quixel Megascans を環境に配置しました。光るオーブなどのエフェクトは、大部分が Unreal Engine のビジュアルエフェクト システムの Niagara で作成されました。

プロジェクトのルックにおいてライティングが重要でした。チームは Unreal Engine のリアルタイム レイトレーシングによって洗練された見た目を実現しました。キャラクターのクローズアップでのライティングを向上させるために、Unreal Engine で映画スタイルのライティング リグを構築しました。ビューティーライティング、リムライティング、キーライティングなどの作成が可能になりました。
Image courtesy of Mold3D Studio
Quintero 氏は述べています。「目指していたルックがありました。もともとは、マンガやアニメのように非常にスタイライズされた方向を考えていたのですが、よりリアルな見た目の方に進みました。そして結果としてはハイブリッドのようになっています。超フォトリアルではなく、少しスタイライズの風味が入っています。ライティングが大きな影響を与えていました。何人かのライティングアーティストと作業としてこれが正しいというルックを作りました」

チームが最もありがたいと思ったのはリアルタイム ライティングです。簡単に変更を行えるようになったからです。

Quintero 氏はその理由を説明します。「ショットがいい感じになっていない時に、ライトを用意して夜にレンダリングして翌日チェックして満足できない、というのではなく、感じを確認しながら即座に太陽の方向を変えたり、キャラクターライトを動かしたりできます」

高速なイテレーション、並列ワークフロー、ノンリニアな意思決定

各フレームを何分も何時間も待たずに数分の一秒でレンダリングできるという明らかな利点に加えて、Mold 3D Studio のチームは Unreal Engine をリニア アニメーション コンテンツの制作に使うことに多くの利点を見出しています。

Quintero 氏は説明します。「つまり制作の様々な側面を同時進行できます。従来のアニメーションパイプラインと比べて早期に、アニメーションと並行してルックデベロップメントを行うことができます。実際のコンテキストを確認し、早い段階で多くの意思決定ができます。一方で、構図、タイミング、ライティングなどの意思決定を柔軟に行うことができます。気持ちが変わってカメラを変更することもできます。完全にやり直すことなくそうした変更が可能なのです」

Mold3D Studio は『Slay』の制作を非常に報われる体験と感じました。Quintero 氏はこのように述べています。「Epic Games のチームとのクリエイティブなコラボレーションと継続的なサポートがなければ不可能だったでしょう。すべての段階で、私達と共にいて助けてくれました。このプロジェクトで私達の会社は飛躍的に成長しました。これから Unreal Engine でさらに素晴らしい制作を行っていくことを楽しみにしています」

更新:  完全な『Slay』 サンプルプロジェクトがダウンロード可能になりました。

    サンプルをダウンロードしましょう!

    『Slay』サンプル プロジェクトが無料でダウンロードできるようになりました。中身を見て、学習し、自分のプロジェクトで使用してみましょう。また、Unreal Engine 4.27 と Unreal Engine 5 早期アクセス両方で使用できるウィンドウォーカー エコー アセットを独立してダウンロードすることも可能です。
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