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マルチバースの恐竜たち:DinoPowers でリアルタイム アニメーションを使う理由

リック・アンド・モーティスパイダーマン:ノー・ウェイ・ホームドクター・ストレンジなど、マルチバースは流行となっています。その理由は簡単にわかります。さまざまな世界、時間軸、クリーチャーの衝突という題材を見逃す手はありません。

Dofala Animation の作品では、4 人の若いヒーローがロボットの恐竜と協力し、平行世界からきた悪者と戦います。アクションとマルチバースを組み合わせた DinoPowers は、韓国のテレビ チャンネル KBS で放送されると、そのペースの速いアニメーション スタイルが子どもたち (それにおそらく一部の大人たち) に受け入れられ、すぐにヒットしました。
 

しかし、DinoPowers の優れている点は、ストーリーとアニメーションだけではありません。この作品は、世界中のスタジオに見られるトレンドに乗って、スピードと忠実度を向上させるためにリアルタイム アニメーションを導入しています。実際のところ、それは Dofala がこの作品に取り組んだ主なきっかけの 1 つでした。

チームの内部では、手間のかかるオフライン レンダリングへの疲れが見られました。オフライン レンダリングには長い時間がかかり、イテレーションのサイクルが減る原因となっていました。VR のプロジェクトで Unreal Engine のことを知った Dofala のチームは、このプラットフォームを使えば、優れたビジュアルと効率的なレンダリングという 2 つの目標を達成できるかもしれないと考え、それを試してみることにしました。

Dofala のリアルタイム アニメーション ワークフロー

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Dofala はできるだけ多くのことを Unreal Engine 内で行おうとしました。そしてすぐに、モデル、テクスチャ、リグの作成とヘアのパイプラインをデータ処理とうまくつなげる方法を発見し、Unreal Engine の機能を最大限に活用できるようになりました。モデリング データを作成する際には、スキニングとブレンド シェイプを利用する FBX ベースのパイプラインを構築し、Alembic に頼らなくて済むようにしました。そうすると従来のテクニックの一部は使えなくなりましたが、リアルタイムのプロセスには、データ容量の削減、フレームレートの向上、効率の向上などのメリットがあり、それはマイナス面を大きく上回りました。
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Unreal Engine と互換性を持つように作られたアセット
リグの作成にはコントロール リグを使い、チームで利用していた 3D DCC アプリケーションと Unreal Engine の両方と互換性があるリグを作成しました。こうすることで、アニメーションを Unreal Engine と DCC の双方向でやり取りして編集できるようになりました。従来の制作ではプロセスが一方向で制約となっていましたが、それを解消しました。また、すべてのキー データをリンクすることができたので、インポートやエクスポートを行ったり、キャラクターを編集したりしても、元のデータは手つかずのまま残すことができました。

環境については、Dofala は Unreal Engine 内ですべてをレベルとして設計しました。そうすることで、チームでは DCC を使った場合よりもはるかに多くの環境を作成および編集できるようになりました。これは、視聴者を感嘆させるために必要な高品質のアセットを迅速に作り出すことにつながりました。
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Unreal Engine で制作された環境のレベル
アニメーションのキーフレームの設定については、DCC は Unreal Engine で使われる環境のレベルにネイティブに対応することはできなかったため、シーンが切り捨てられたり、ダミー データが使われたりしました。エクスペリエンスをよりスムーズなものにしようとした Dofala はリアルタイム環境を分割して FBX としてエクスポートし、DCC に再度インポートするようにしました。それから GPU のキャッシュ データに変換することで、エクスペリエンスを最適化し、すぐに慣れてしまっていた高いフレームレートを扱えるようになりました。
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アニメーションの作業のために GPU のキャッシュ データを使って DCC ツールにインポートされた環境のレベル

リアルタイム アニメーションのブループリント

リアルタイム アニメーションのために Dofala が利用した機能をいくつか挙げて説明します。

まずはビジュアル スクリプティング システムであるブループリントです。これはアニメーション チームが特定のプロセスを自動化したり発展させたりするために役立ち、時間とコストの節約につながりました。たとえば、Niagara の複数の設定をまとめて調整する場合などにブループリントを利用しました。アセットをアニメーションさせるときにはブループリントを使ってアニメーションをプロシージャルに追加し、DCC でキーフレームを設定しなくてもアセットを再利用できるようにしました。レベルの構築に関するさまざまなタスク、物理シミュレーション、群集のショットの処理にもブループリントを使いました。

最も良かった点は、アーティストがコーディングの専門家になる必要がなかったところです。プログラミングの支援なしでアーティストがすべてのスクリプトやツールを作成し、頭の中で思い描いた効率的なパイプラインを最も直感的な形で構築できました。
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ブループリントで作成されたモジュール式の道路
Unreal Engine のマルチトラック エディタであるシーケンサーも不可欠な機能でした。シーケンサーが Dofala のリアルタイム アニメーション パイプラインの中心となり、ショットをセット アップする際にプラグインやアクタの機能とパラメーターを容易に調整できるようになりました。
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ホタルのようなエフェクトにおけるパーティクルの動きの Niagara による制御
また、プログラミング可能な VFX ツール Niagara を使いました。Niagara によって、シンプルなエフェクト アセットでは作り出せないような各種のインタラクションを作成したほか、風や重力などのシミュレーションとリンクした、タイミングを指定したエフェクトを作り出すことができるイベントも作成しました。Niagara は水についてのプラグインを作成するうえで特に役立ちました。そのプラグインでは、浮遊、気泡、さざ波のエフェクトを作り出すことができました。水の表面がどこにあるか把握できるだけでなく、タイミングを指定したイベントにそれぞれのパーティクルを正しく反応させることができるものでした。

Niagara は電気に関するエフェクトのためにも使われました。電線を通じて伝わる電圧や、箱から放射される無秩序なビームなど、さまざまなところで使われています。前者はスプラインのトラッキングを利用して作成されました。Dofala はスプライン コンポーネントを入力として使用し、法線ベクトルと方向ベクトルを取得してから、それらをノイズのためのパーティクル変換の基準として使いました。

ディゾルブ エフェクトについては、HLSL のスクリプティングは行わず、マテリアル エディタを使ってシェーダーの大部分とノードの構成を作成し、適用しました。また、ソーベル フィルタを使ってカラフルなアウトラインを作成し、ライトが近いところで表示しました。シーンの色の UV を歪めることで魚眼レンズ エフェクトを適用しました。Poseable Mesh を使って、ロボットがフィールドを高速で駆け抜けたあとに縞のように表示される、目を引く残像のエフェクトを作成しました。
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マテリアル エディタで実装されたスキン マテリアル

リアルタイム プロダクションの価値

1 年も経たないうちに、Dofala ではリアルタイム ワークフローによってチームのあらゆる面に変化が生じ、従来のアニメーションで生じるボトルネックからいくらか解放されました。以前であれば数時間から数日かかっていたことが一瞬で済むようになり、アセットの質やレビューに伴うポストプロセスでの変更の質を落とすことなく、厳しさを増しており動かすことのできないテレビ放送のスケジュールに対応できるようになりました。

Dofala のチームは最終的な映像がどうなるか画面で常に確認できるようになったため、協力してレビューを行い、リアルタイムでフィードバックできるようになりました。編集が必要なところでは、既存の作業を保持しながら、モデリングを加えたり、カメラに即座に変更を加えたり、アセットの形や色を自由に変えたりすることができます。

新しいパイプラインは、複数のメディアへのコンテンツ展開を可能にします。これは Dofala のような野心的な企業にとっては有益なことです。このリアルタイム ワークフローで制作したアセットは、いつでも各種のメディアでデジタル アセットとして再利用できます。VR や AR のゲームもその対象であり、Dofala は実際にアセットを流用して DinoPowers AR Combat というゲームを開発中です。これは同社にとってはまったく新しい分野です。今後の展開にも注目してください。

Dofala についての最新情報は、Web サイトまたは Facebook ページをご覧ください。

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