Courtesy of Newcore Games

格闘ゲームに影響を受けたメトロイドヴァニア The Devil Within: Satgat 

Mike Williams
Manze Lee 氏は、Newcore Games の CEO 兼ディレクターで、 近日リリース予定のアクション プラットフォーマーである The Devil Within: Satgat の推進役です。ゲーム業界での豊富な経験と輝かしい実績を兼ね備えた Lee 氏は、Newcore Games のクリエイティブ ディレクターとして、The Devil Within: Satgat のリリースを熱心に待ちわびるプレイヤーに、画期的かつ魅惑的なゲームプレイ体験を約束しています。
荒廃した世界の中心には、どこからともなく現れた「黒いくさび」と呼ばれる黒い塔があります。この塔こそが、Newcore Games による 2.5 次元アクション アドベンチャー ゲームである The Devil Within: Satgat において中心的な役割を果たします。このゲームでは、スリリングかつ緻密な戦闘と、複雑に絡み合った広大な世界の探検とが融合しています。プレイヤーは侍の Kim Rip として、悪鬼の群れの中に突入し、その神秘的な力を自らのものとします。そしてその新たに獲得した能力を使って、黒いくさびの秘密を明らかにします。

Newcore Games は、古典的な格闘ゲームから取り入れた格闘に、Kim Rip のドッジやパリィやタイム ストライクによるダメージの最大化を組み合わせました。プレイヤーは過酷な戦闘が終わるたびに、直線的な物語を提示され、その後でさらなる探検の道が開かれます。

Newcore Games は、最初のモバイル ゲームである I Am Zombie をリリースした後、その技術力のすべてを The Devil Within: Satgat の開発に注ぎました。古典的な「メトロイドヴァニア」ゲームにヒントを得たチームが、そのビジョンを現実化するのを助けたのは Epic MegaGrant でした。Epic では、Newcore Games の CEO である Manze Lee 氏にインタビューして、The Devil Within: Satgat の世界の構築や、その剣による戦闘の細かい調整や、ゲームの Unreal Engine 5 への移植について伺いました。
 

The Devil Within: Satgat はどういう種類のゲームなのか教えていただけますか。

Manze Lee 氏 (CEO 兼ディレクター):
The Devil Within: Satgat は、近々リリースされるアクション プラットフォーマーで、荒廃した世界の謎を解こうとする侍 Kim Rip の旅路を追うゲームです。このゲームの特徴は、高度な攻撃/防御/移動機能、細かい操作、そして、プレイヤーをゲームに没頭させ続けること間違いなしのストーリーです。

Newcore Games のデビュー作はアクション ローグライク モバイル ゲームである I Am Zombie でした。2 作目として、The Devil Within: Satgat のようなスタイリッシュな 2 次元アクション & アドベンチャーがふさわしいと考えたのはなぜですか。

Lee 氏:
弊社がこのプロジェクトに乗り出したときは、特に時間と予算、そしてチームのみんなのお気に入りのゲームについて集中的に議論しました。そして、このプロジェクトを比較的少ない予算でクオリティの高いエンジョイできる体験にするためには、シングルプレイヤーの横スクロール ゲームが適していると判断したのです。また、我がチームの世代の開発者たちは、悪魔城ドラキュラなどのゲームに大きな影響を受けていました。我がチームの知識や経験には、プラットフォーマーや横スクロール ゲームが合っていて、だからこそ The Devil Within: Satgat は弊社にふさわしい作品になったと私たちは信じています。

The Devil Within: Satgat に影響を与えたゲームやメディアとして、他にどのようなものがありますか。

Lee 氏:
私はアクション ゲームの大ファンなんです。私はほとんどあらゆるアクション ゲームを愛好していますが、中でも特に惹かれるのは、剣による戦闘のあるゲームです。大きく影響を受けたのは、カプコンの鬼武者シリーズや、FromSoftware の Sekiro: Shadows Die Twice、そして、Katana ZERO です。いろんなゲームからヒントを得ていろんな努力を積み重ねることにより、The Devil Within: Satgat では弊社独自の剣術アクションを生み出すことを目指しました。
Courtesy of Newcore Games
プレイヤーが操作するメインキャラクターは侍の Kim Rip ですよね。このキャラクターの個性的な外見や、他の脇役のデザインはどのように決まったのですか。

Lee 氏:
キャラクターの外見はすべて弊社内のデザイン チームが生み出したものです。プロジェクトの初期段階では当初、特定の歴史上の時代を描くことを目指していたのですが、よりキャッチーなデザインを実現するために、伝統的な衣装に未来的な要素を取り入れることによって、現在のようなキャラクターデザインに落ち着いたのです。そのおかげで、弊社独自の個性的なキャラクターを生み出すことができました。

The Devil Within: Satgat に出てくる敵キャラでは、マジカルなところとメカニカルなところが混ざり合っていますよね。どうして敵キャラのデザインにこのような組み合わせを取り入れたのかを話していただけますか。

Lee 氏:
この組み合わせは、開発の過程で自然に出てきたものです。思い切って歴史テーマを踏み越えたことによって、大幅な設定の自由を手にした我が開発チームは、その限りない想像力と創造性を解き放つことができました。その結果、ダイナミックで魅力的なゲームプレイ メカニクスをいろいろとデザインして、ゲーム体験全体を大幅に進化させることができたのです。

The Devil Within: Satgat には、相互に絡み合った広大な世界がありますね。統一感があり、なおかつゲームプレイの観点からもおもしろい、このゲーム世界をどのようにしてデザインしたのかを話していただけますか。

Lee 氏:
このゲーム世界の初期デザインは、伝統的な「メトロイドヴァニア」方式に従っていて、世界全体を探検することが可能でした。でも、この分野でリリースされたゲームを分析しているうちに、このような従来の方式に疲れ気味のプレイヤーが多いことに気付きました。

ですから、弊社ではこの分野に少し違う角度から迫って、新しいゲームに挑戦する際の苦労を和らげて、プレイヤーが簡単にゲーム世界に馴染める方法を工夫したのです。プレイヤーは、ゲームの初期段階ではゲーム世界の一部を通るあらかじめ決められた道筋をたどるようにし、ゲームに馴染んでから徐々に自由度を増していくという方法を取り入れました。
 
Courtesy of Newcore Games

The Devil Within: Satgat の戦闘システムは、伝統的な格闘ゲームに影響を受けたものですか。

Lee 氏:
ええ、明らかに影響を受けていますね。私たちの住む韓国には、アクション ゲームを開発した経験のある開発者はほとんどいません。このゲームでプレイヤーが体験するような、複雑で奥の深いアクションを生み出すために、私たちはいろんな格闘ゲームを徹底的に分析しました。この過程を通じて、独自のゲーム開発に着手する前には気付きにくかった、いろんな細かい発見をしました。一番大事なことは、当開発スタジオだけの価値ある知識や経験を得たことです。

集中反撃システムとその仕組みについて話していただけますか。

Lee 氏:
集中反撃システムは、激しい戦闘の最中にプレイヤーが一息ついて状況を分析するための時間を提供する目的でデザインされました。集中はいつでもできるわけではありません。そのためには、プレイヤーはゲームに完全に没入して、敵の攻撃を適切なタイミングでブロックしたりドッジしたりして、プレイヤーのキャラクターの集中状態を有効にする必要があります。

集中アクションの最初の表示は、派手さがなく戦闘の流れを変える力などないように見えるかもしれませんが、それは将来の「超集中」習得の足掛かりとなるはずです。今後この高度な機能が明らかになることを楽しみにしていただけるとうれしいです。
Courtesy of Newcore Games
悪鬼の能力のうちで特に強調したい興味深い能力はありますか。

Lee 氏:
ええ。Kim Rip は、ゲームの中で自分が闘った悪鬼の力を身につけることにより、いろんな能力を獲得していきます。でも、少しだけネタバラシすると、Kim Rip はある時点で、この世とあの世との間を自由に行き来できるようになるのです。

The Devil Within: Satgat の開発は、2021 年にたった 5 人の開発者から始まりましたが、それ以後チームは大きくなりましたよね。このゲーム開発の過程で御社が学んだことは何ですか。

Lee 氏:
我がチームは開発当初から、正確かつ応答性のいい操作や、アクション満載のゲームプレイや、高品質のビジュアルを明確に重視してきました。その過程でいろんな試行錯誤に直面し、このプロジェクトにふさわしい開発者を探すための困難な時期もありました。でも私たちは、自分たちの高い志に忠実であり続けるという困難な過程を通じて、自分たちの目標を見失いさえしなければすばらしい結果を実現できるという自信を獲得しました。何よりも、チームのメンバーと一緒に一歩一歩前進しながら感じる幸せな経験は、決して忘れることのない大切な思い出になることでしょう。

The Devil Within: Satgat の開発に Epic MegaGrant の授与はどう役立ちましたか。

Lee 氏:
ゲームの開発にとって一番大事なのは情熱と技術ですが、資金がなければまったく先に進めなかったでしょう。Epic MegaGrant は、開発初期の段階では大事な援助資金でしたし、そもそも授与されたこと自体がいい宣伝になりました。Epic にはいろんな意味で感謝しています。
Courtesy of Newcore Games
The Devil Within: Satgat にとって Unreal Engine が正しい選択だった理由は何ですか。

Lee 氏:
Unreal Engine が適切な選択肢だったのは、その圧倒的かつ高度なテクノロジーのためです。Unreal Engine は、発想をコンセプト化して発展させる過程で、ほとんどあらゆる実装を簡単に実現できるものにしてくれました。

Newcore Games では The Devil Within: Satgat を Unreal Engine 4 から Unreal Engine 5 に移植することを予定していますね。Unreal Engine の最新バージョンが魅力的だった理由は何ですか。

Lee 氏:
Unreal Engine 5 に移行することによって、新たに導入された開発ツールを利用して生産性を向上できることを期待しています。さらに、よりクライアントのパフォーマンスに最適化された環境や、さまざまなプラットフォームへの移植の可能性も期待しています。

Unreal Engine 5 について、チームの皆さんはどう思っていますか。

Lee 氏:
Nanite のような一部の新機能については、導入するのが難しかったり、現在の予定外だったりしますが、LumenMetaHuman のような機能の可能性については大いに期待しています。このような機能はより質の高いゲームの開発を可能にしますし、アニメーション関連の機能の改良によって、ワークフローが改善されてより便利かつ効率的になることも期待しています。
 
Courtesy of Newcore Games

このタイトルの開発に役立った Unreal Engine ツールはありましたか?

Lee 氏:
Unreal Animation Editor や Animation System は、最も役に立ったツールでした。アクション ゲームでは、アニメーションが重要な役割を演じますが、アニメーションの中でカスタム通知を設定できることが、ゲームのアクションや戦闘システムの重要な部分の処理を可能にしてくれました。Unreal の強力なプロファイラも、ゲームの最適化に欠かせませんでした。

他のインディ デベロッパーやゲーム デベロッパーを目指す方々に、何かヒントはありますか?

Lee 氏:
私は注目すべき驚異的な世界を生み出したあらゆる開発者を深くリスペクトしています。現役開発者か開発者志望かを問わず、インディーズの開発者たちが今後すばらしいゲームを開発してくれることを願っています。

お時間をいただきありがとうございました。The Devil Within: Satgat についてもっと知りたい人はどこを見ればよいでしょうか。

Lee 氏:
The Devil Within: Satgat についてもっと知りたい方は、Steam のページで今すぐウィッシュリストにゲームを登録していただければ、あらゆる最新情報を受け取ることができます。TwitterFacebook でソーシャル メディアのチャンネルをフォローしていただくのもよいでしょう。Discord の会話に参加していただくのも大歓迎です。弊社のウェブサイトにもあらゆるリンクが掲載されています。

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