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Unreal Engine 用 Twinmotion インポーター : 建築の世界を繋げる
Ken Pimentel
2021年2月2日
Twinmotion
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デジタルシフトを経て、多くの建築、エンジニアリング、建設(AEC)企業は現在、停滞期に直面しています。異なるチーム間で異なるソフトウェアを使用しているため、デジタルのバベルの塔が形成されている上、これらのツールの中には他のツールと効果的に連携できるものがほとんどありません。企業は、デジタルツールが提供する高速で反復的なワークフローの恩恵を受けていますが、パイプラインに沿って次から次へとデータを移す際に課題が生じることもよくあります。
Epic Games では、AEC のデジタル変革の次のフェーズは、シームレスでオープンなリアルタイム パイプラインの開発だと考えています。私たちは長年にわたり、
CAD データをリアルタイム ビジュアライゼーション ソリューションである Unreal Engine と Twinmotion へ
簡単に取り込めるようにしてきました。最近では、設計データとの接続方法改善に向けた取り組みを示すために、
Datasmith
を介した Revit と Unreal Engine 間のリアルタイム接続の研究を開始しました。これに関するさらなる詳細は楽しみにお待ちください。
CADデータをビジュアライゼーションツールに取り込むと、次のような疑問が出てきます 。ー 自分のプロジェクトは競合他社と同じように見えるのだろうか?自分のやりたいことが達成できるだろうか?また、アイデアをどれくらい迅速にイテレーションすることができるのだろうか?-
こうした問いに対する私たちの答えは、
Twinmotionで開始し、Unreal Engineで仕上げる
というものです。これが、私たちのソリューションを使用することで得られるユニークな利点です。チーム内の誰もが簡単に Twinmotion を使って基本的なアイデアを生み出し、Twinmotion の限界に達したら、そのプロジェクトを Unreal Engine に取り込んでさらに発展させることができます。そして、ここで新しいTwinmotion インポーター プラグインの出番です。
プロジェクトを真に差別化する力
Twinmotion インポーターを使用すると、Twinmotionでプロジェクトを開始し、それを Unreal Engine に取り込んで、エンジンが提供する高度な機能セットを活用することができます。 Unreal Engine の強力な機能をすぐに利用できるため、チームはプロジェクトを真に差別化するための自由な柔軟性と創造的な自由を手に入れることができます。これは小さな一歩のように思えるかもしれませんが、この開発がAEC企業に恩恵をもたらすと考えられる理由はいくつかあります。
閉じた箱ではなく、オープンなパイプライン
現在市場に出回っているレンダリングツールのほとんどは、閉じた箱のようなものです。これは、ツールが本質的に制限されていることを意味するため、イライラさせられることになります。AEC企業の人々は、これらのツールを使用して可能な限り印象的なレンダリングを作成するために多くの時間を費やしていますが、そこで止めなければなりません。彼らが作成したものは、多くの場合、設計や開発の後の段階では全く使用できず、解釈できないものになってしまいます。これらのツールは事実上の行き詰まりです。
これはビジュアライゼーション ツールだけではなく、CAD ツールをはじめとするすべての建築ソフトウェアに見られる不満です。Epicは、Twinmotion の
Direct Link プラグイン
などを使用して、パイプラインのこの部分の相互運用性を向上させる努力をしてきました。
これは、建築設計プロセス全体が一連のサイロの中で行われていることが多いという、より大きなストーリーの一部です。これらのサイロ間で相互運用性がないと、初期段階で行われた作業がパイプラインの後半で再利用されるどころか、捨てられることになり、徒労に終わりかねないことを意味します。
Twinmotion インポーターは、このパイプラインを開放し、そのフラストレーションを取り除くというEpicのビジョンの次の段階です。インポーターを使用することで、Twinmotion はもはや閉じられたループではなくなり、作成したシーンの可能性が一気に広がります。Twinmotion で始め、Unreal Engine で仕上げることができます。そして、そこにある画像でできることとの境界はありません。
Twinmotion(左)と Unreal Engine(右)でレンダリングされた同じプロジェクト
ダイナミックな物語の重要性
Twinmotionでシーンを素早く作成し、それをシームレスに Unreal Engine に取り込み、さらに磨きをかけることができるため、AEC企業にとっては、ストーリーテリングというもうひとつの大きな力を発揮することができます。
これが Twinmotion が他のレンダリングソリューションと異なる点であり、物語を作るための最高のツールとなっています。また、Twinmotion がアニメーションに対応していることも大きな要因です。CGの経験がほとんどない人でもリアルタイムシーンを素早く作成し、ツールの標準ライブラリや
Quixel Megascans ライブラリ
からアセットやマテリアルを追加し、ソフトウェアの直感的なアニメーションツールを使用して説得力のあるウォークスルーを作成することができます。
そして Twinmotion インポーターを使えば、ストーリーは Twinmotion や建築チームだけにとどまりません。デジタルテクノロジーチーム、ビジュアライゼーションチーム、UI/UX 開発者との間でもストーリーテリングを続けることができ、建築家とビジネスの他の部分との架け橋となります。
デジタルツイン
、バーチャルコラボレーションプラットフォーム、
XR 体験
、没入型のセールスコンフィギュレーターなど、あらゆることが可能になります。Twinmotion のシーンを Unreal Engine に取り入れることで無限の可能性が広がります。サイロや行き詰まりもはやありません。
これが企業にとって持つ意味とは?
AEC企業にとって、相互運用可能なツールチェーンを持つことは非常に価値があります。ビジュアライゼーション チームは、基本的なイメージの作成に時間を割く必要がなくなり、自由になります。建築家は、誰かに解釈してもらうのではなく、自分の頭の中にあるものを直接表現することができます。「こんな感じにしたいのだけど・・・」と説明するのではなく、すぐにシーンを作って、それを他の人に渡して、さらに洗練されたものに仕上げることができます。
左: Twinmotion 右: Unreal Engine / Images courtesy of @wanimation2910
また、Twinmotion は単なるビジュアライゼーションソリューション以上のものであるため、建築家の設計プロセスでも活用できます。Twinmotion のノートツールを使用すると、建築家は設計レビューでフィードバックを行う際に、状況に応じた情報を取得することができます。注釈は、BCF形式(IFC標準)としてZIPファイルでエクスポートし、Revit、Archicad、その他多くの BIM パッケージに読み込むことができ、イテレーションプロセスを効率化できます。
Twinmotion インポーターを使用すると、将来の建築ワークフローは次のようになります。建築家は Archicad で建物のデザインを描き、それを2クリックで Twinmotion にインポートし、ドラッグ&ドロップ機能を使って素早くシーンを作成し、キャラクターや植物を追加したり、季節を調整したりします。
Twinmotion のプロジェクト / image courtesy of @wanimation2910
彼女は Twinmotion の直感的なアニメーションツールを使って彼女のデザインのビデオを作成し、会社の共有ドライブにアップロードします。ビジュアライゼーションチームは、そのシーンを Twinmotion インポーター経由で Unreal Engine に取り込みます。建築家が作成したベース シーンを利用して、Unreal Engine のさまざまな機能を活用して強化し、
リアルタイム レイトレーシング
でライティングや反射のリアリティを高め、対象エリアのライブデータを統合して、建物の前の交通量や歩行者の通行量をリアルタイムで視覚化します。
Unreal Engine のプロジェクト / image courtesy of @wanimation2910
その結果、コミュニケーションを改善するコラボレーションワークフローが実現し、建築家の設計意図は理解され、初期段階での努力が無駄になることはありません。
今後の展開
Twinmotion インポーター プラグインの第一段階では、いくつかの注意すべき制限事項があります。これらは
ドキュメント
に記載されています。しかし、2020年半ばに予定されている第2段階では、ワークフローに不足しているものの大部分に対応する予定です。
Twinmotion インポーターは、オープンな AEC パイプラインへの道のりの始まりに過ぎず、その道のりのマイルストーンの一つに過ぎませんが、このようなオープンな精神とイノベーションが AEC ワークフローを変革すると信じています。今後の展開にもご注目下さい!
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ウェビナー「Importing Twinmotion Projects into Unreal Engine(Twinmotion プロジェクトを Unreal Engine にインポートする方法)」の録画をご覧いただき、インポーターの使用方法を学びましょう。
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