Image courtesy of Aaron Sims Creative

各種プラグインで Unreal Engine のアニメーション プロダクション パイプラインを強化しましょう

アニメーション業界ではリアルタイム技術が普及しつつあり、Unreal Engine ベースのプロダクション パイプラインを採用するスタジオが増えています。大規模スタジオ、アニメーション専門会社、個人のクリエイターいずれの場合でも、Epic の各パートナーにより制作パイプラインに新しい機能を導入できます。アニメーションを一段上のレベルに高められるように設計されたプラグインや統合可能な機能が次々とリリースされているおかげです。

ここでは、現在利用できるプラグインの一部を紹介します。新規アニメーション ツールがリリースされるたびに投稿を更新する予定ですので、このページのブックマークをお忘れなく。

Autodesk

設計ソフトウェア エキスパート企業の Autodesk は、建築および製造から製品設計、映画やテレビまであらゆるものを含む、多様な業界に対応します。同社の業界をリードするクリエイティブ プロジェクト管理ソフトウェアである ShotGrid にはアニメーション プロダクション向けの強力な追跡およびレビュー ツールが用意されていて、クリエイティブ スタジオのワークフローを効率化できます。
Epic Games と Autodesk が共同でリリースした ShotGrid plugin for Unreal Engine は ShotGrid Toolkit と Unreal Engine の基礎となるインテグレーションを提供し、Unreal Engine プロジェクトのシームレスなトラッキングとレビューを可能にします。あらかじめ用意された機能に加えてユーザーがカスタム ワークフローを実現できるようにフックも用意されています。例えば、ShotGrid Loader を使って FBX を Unreal Engine のコンテンツ ブラウザのデータベースが定義したフォルダ構造ルールに従って直接インポートすることができます。Maya を使用している場合、Autodesk FBX アセットをエクスポートしたら、自動的に Unreal Engine にインポートして、ターンテーブルをレンダリングして、ShotGrid に公開する、ということも実現できます。プラグインは UE4.27 と UE5 に対応しています。

Autodesk は Unreal Live Link for Autodesk Maya プラグインも提供しています。このプラグインにより、同社の有名な 3D コンテンツ作成アプリケーションから Unreal Engine に向けたリアルタイムによるアニメーション データのストリーミングが可能になります。このプラグインを利用すれば、Maya でキャラクター アセットのアニメーションを行うと同時に Unreal Engine 内でそのキャラクターをリアルタイムでプレビューして、ライティングやレンダリングされた要素と合わせて確認できるようになります。つまり、大幅な時間の節約が実現するのです。

Aaron Sims Creative (ASC) は ShotGrid プラグインを使用して THE EYE:CALANTHEK を制作しました。謎とサスペンスに満ちたこのショート フィルムは、銀河系間保守作業員の Valentina の物語です。遠く離れた惑星までドローンの修理に呼び出され、そこで敵対するエイリアンや神秘的な力に遭遇します。このフィルムは、ほぼ Unreal Engine 5 の早期アクセス版だけで、わずか 6 週間で制作されました。Valentina の宇宙服とヘルメットの作成には Maya、プロジェクトの管理には ShotGrid を使用しています。
 

「ASC は VFX スタジオとして出発した頃から ShotGrid を使用しています」と Aaron Sims 氏 (著名なクリーチャ デザイナーで、ASC の創設者および CEO) は語ります。「一度に複数のプロジェクトを管理していると、シーケンス、アセットおよびショットが積み上がって、すぐに行き詰ってしまいます。ShotGrid にある統合レビューツールにより、私のようなマネージャーは脱線することなく、時間の制約に沿った効率的な方法で、確実にチーム作業を進められます」

Kitestring

Kitestring の Ozone により、映画クオリティでキャラクターをリアルタイムに変形できます。Ozone Engine プラグインは、Unreal Engine 4 と 5 の両方をサポートし、さらに面白くユニークな変形を実行するために設計されています。

Super Giant Robot Brothers! は、テキサスに拠点を置くクリエイティブ スタジオ Reel FX による最初のアニメート シリーズです。Unreal Engine で全体が作成され、Ozone は主要キャラクターの作成に使用されました。

「Kitestring の Rich Hurrey チームとの連携は、満足感が得られる経験でした」と Douglas Bell 氏 (Reel FX のリギング監督) は語っています。「Super Giant Robot Brothers! の制作中に、Ozone を活用して登場キャラクターを作成する機会がありました。これによりアニメータのリグ作業が大幅に短縮され、さらに各キャラクターを Unreal Engine に統合する道が切り開かれました。キャラクター TD 分野で、Ozone のような画期的な技術をプロダクションに導入し、さらにアニメーションの技術面に業界での並外れて豊富な経験と情熱を備えた Kitestring チームと連携して作業できることはめったにありません」
 
Reel FX Spotlight で新しい Reel FX ショーの Super Giant Robot Brothers! をご覧ください。
Super Giant Robot Brothers / Courtesy of Netflix

Praxinos

Praxinos は Unreal Engine ベースの 2D ツールを開発しています。同社のアニメーション ツール スイートの一部である EPOS は、Unreal Engine 向けストーリーボード (絵コンテ) 管理プラグインです。この革新的なストーリーテリング ツールでは、2D ストーリーボードを 3D リアルタイム環境で描き込むことができます。EPOS は、3D 環境でカメラを作成することにより、時空でのシーンの配置、Unreal Engine のシーケンサーのシーン、スケッチ用の透明ボードを管理します。

アカデミー賞の受賞歴に輝くインディペンデント アニメーション スタジオ Passion Pictures は、EPOS プラグインを使用して、制作中の実験的ショート フィルム The Day I Became A Bird でストーリーボード作成とレイアウトを実行しました。この 14分の CG ストーリーは、11才の少年が、鳥が好きなクラスメイトに興味を持ったことから、大きな自然の世界に目覚めるというものです。
 
「アニメーション プロダクションの Praxinos/Unreal 3D ストーリー ステージにある「継続的な魅力」は、ディレクターの大成功と全体のプロセスにあると思います」と David Park 氏 (Passion Pictures の Features & Episodic Animation 部門、エクゼクティブ プロデューサー/プロダクション責任者) は述べています。「Bird において、「従来の」アプローチと異なり、Praxinos 3D ボードを使用して、ストーリーからアニメーションのレイアウトへのシームレスな移行があります。ストーリーボードで描かれたキャラクターの演技や表現は、グレーの代理のレイアウト CG で置き換えると魅力が失われるからです。アニメーションの予算が厳しいなかで、ストーリーからレイアウトへの移行時に「魅力が失われること」をディレクターとアーティストが気にしなくてもよいというだけで、大成功といえます」
Image courtesy of Passion Pictures

SideFX

35 年以上に渡って SideFX は世界のトップクラスの映画、テレビ、広告、ビデオゲーム スタジオ向けにプロシージャル 3D アニメーションとビジュアル エフェクトのツールを開発してきました。同社の Houdini 3D アニメーション ソフトウェアは非破壊のワークフローを提供します。プロセスのどの段階でも編集が可能で、アーティストは自由に作業し、複数のイテレーションを作成して、チームメンバーとワークフローをすみやかに共有できます。

Houdini Engine for Unreal plugin を使うと、アーティストは Houdini のプロシージャル アセットを Unreal Engine で直接使用することができます。また、テクニカル アーティストがプロシージャル ツールを作成することを可能にします。このツールはスタジオ内で共有することが可能で、Houdini の使い方を知らないアーティストでも活用することができます。
Houdini Engine プラグインを Unreal Editor で使用する方法を示すために、SideFX 社は Project Titan を作成しました。この社内向け技術デモは、Unreal Engine 5 の最新テクノロジーを使用して、3D 環境を構築するときに、Houdini のプロシージャル ワークフローをプロダクションとしてテストするために設計されています。Project Titan ツールを利用すると、アーティストはクリエイティブ コントロールを維持しながら、作業時間を短縮できます。このプロシージャル ワークフローでは、小規模のチームで高度なディテールを迅速に達成できます。SideFX 社は Project Titan デモで使用された各種ツールと技術を、ラーニング マテリアルとしてアニメーション コミュニティと共有することを計画しています。
 

さらに Houdini Engine for Unreal plugin は In Vaulted Halls Entombed (Love, Death + Robots) で使用されました。スポットライト記事でショーのリアルタイム アニメーションをリリースするために、Sony Pictures Imageworks が 25 年使い続けたパイプラインを変更し、飛躍をとげた方法をご確認ください。
Love, Death + Robots | Courtesy of Netflix
成長を続ける #UEAnimator コミュニティからヒントとコツを得るには、Epic の アニメーション ハブ および Epic Developer Community を参照してください。

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