フォートナイト バトルロイヤル チャプター 4 では、Epic Games の「Eat your own dog food (ユーザーに提供するサービスは、提供者自身が使ってからリリースする)」という姿勢が実践されており、ライブ ゲーム開発に伴うプレッシャーにさらされる中、新機能のバトルテストを実施しました。このバトルテストにより、UE 5.0 で導入された一連の革新的な機能がさらに改善され、その改善された機能をフォートナイト チームが活用しているのです。
スマート オブジェクトは、レベル上のオブジェクトやエリアを選択し、動的に動作を挿入する AI の機能を公開します。アニメーションなどの関連データやコンフィギュレーションは、エージェントではなくオブジェクトに格納されるため、多くのエージェントで共有でき、より効率的なメモリの活用とパフォーマンスの向上につながります。また、コアの動作を編集することなく、デフォルトの動作をより柔軟に拡張することができます。
State Tree は、スケーラブルで汎用的なステート マシンです。ステート マシンは、柔軟なデシジョン ツリー構造内に従来のステート マシン機構を組み込み、直感的でコンパクトな UI とともに、高いパフォーマンスを維持します。
これらの技術はいずれも UE 5.0 リリースで実験的な機能として公開されましたが、フォートナイト バトルロイヤル チャプター 4 でのデプロイに成功した後、5.1 でプロダクション対応の機能に移行しました。チャプター 4 より前では、スマート オブジェクトは、単純なアニメーションやエモートを再生する AI にのみ使用されていました。スマート オブジェクトのフローに State Tree を統合することで、ボットに対してより複雑で充実した動作 (フォートナイトのキャンプ ファイヤーとインタラクションする方法など) を実現することができました。
デベロッパーの効率性が向上
Epic Games では、デベロッパーがクリエイティブ プロセスに集中できるよう、効率性を高める方法を常に模索しています。フォートナイトが Nanite などの新しいグラフィック テクノロジーを採用してディスクの使用量が増大したため、Epic Games では、チームがゲームをロードしたり Perforce からコンテンツを取得したりする時間を短縮する方法を見つける必要がありました。