Cinematography Database の創業者、Matt Workman 氏が監督兼撮影監督を務めました。「初めてセットを歩き、壁を立てて、カメラ越しに見てみたら、実際にこの場所で撮影しているように感じられました」

撮影監督がカメラを動かすと、Unreal Engine のカメラも 3D 空間内を移動し、レンズを通じてリアルな視差を生み出します。Lux Machina のテクノロジー担当 VP、Kris Murray 氏は次のように述べています。「空間内でのカメラの位置をリアルタイムにトラッキングして、その視点からレンダリングできます。すると、実際にはそこにはないものがカメラの前にあるかのように、説得力のある形で見せることができます」
シーンは CG であるため、現実のロケーションでは不可能ではないにせよ極めて難しかったり時間がかかったりするような方法で編集できます。また、シーンは Unreal Engine で実行されているので、変更をリアルタイムでセットに反映できます。たとえば、特定のカメラ アングルにとって都合の悪いところに岩がある場合、その岩を仮想的につかみ上げてどかすことができます。

新しいプラグインを使うと Unreal Engine をリモートで操作できるため、iPad などのデバイスからライティングを調整できます。撮影カメラマンは、CG 環境と現実の俳優およびプロップの両方について、指先でのジェスチャー操作によってセット上のシーンのライティングを動的に制御できます。Workman 氏はこの点をとても楽しんでいます。「こうすると、仮想的な場所でいろいろ試しながら撮影できます」と Workman 氏は述べています。

バーチャル セットの出力を最終的な成果として使用するか、映画制作の中間段階として使用するかにかかわらず、忠実度の高いレンダリングを使用することのメリットは明らかです。
Lux Machina の CTO、Philip Galler 氏は次のように述べています。「どのようなプロジェクトであっても、クリエイティブ業務の担当者は、制作プロセスのできるだけ早い段階で、最終的な制作物にできるだけ近いものを見たいと思うものです」
Magnopus のバーチャル プロダクション プロデューサー、AJ Sciutto 氏は次のように述べています。「バーチャル プロダクションのこの新しいフロンティアでは、映像制作者は、撮影しているシーンや伝えようとしているストーリーについて、これまでよりもよく理解できます」

このプロジェクトのチームによる経験からは、バーチャル プロダクションがスタッフ全員のコラボレーションを強化することは明らかです。Profile Studios のシニア バーチャル プロダクション スーパーバイザー、Matt Madden 氏は次のように述べています。「インタラクティブに世界を変化させることができるので、すべての部門を協力させることができます。制作過程のある段階で世界をどう描くかについて、1 人 1 人に役割が与えられるのです」

Epic Games の CTO、Kim Libreri もその点に同意しています。「Unreal Engine を拡張して、コラボレーションしやすいプラットフォームにしようとしてきました。撮影監督と監督がシーンに入り、望むとおりの変更を行うことができます。何か月も待つ必要はありません」
さらに Libreri は次のように述べています。「完全にフォトリアルな CG を実現することは私の夢でした。私はずっとビデオ ゲームと映画が好きでした。その両方のいいところを組み合わせることができています」
このプロジェクトについては、より長い映像や詳細な解説を近日公開する予定です。それまでに、バーチャル プロダクションの新しいフロンティアにぜひ足を踏み入れてみてください。ここで紹介した機能はすべて、UE4 の最新のプレビュー バージョンでご利用いただけます。Unreal Engine を今すぐダウンロードしてください。