市川 翔一氏は2016年に Square Enix へモバイルゲーム『フレイム×ブレイズ』のアシスタント プロデューサーとして入社しました。Final Fantasy VII シリーズとバトルロイヤル ゲームジャンルの長年のファンであることから、Final Fantasy VII: The First Soldier のプロデューサーに就任しました。プロデューサーとして、クローズド ベータ テストの計画とフィードバックの製品版への反映、将来のコンテンツアップデートの計画を含む、日本版、海外版のゲームの制作全般の管理を行っています。
Final Fantasy VII Remake のリリースから、Square Enix はこの伝説的なゲームの物語を新しいゲームによって拡張してきています。Final Fantasy VII: The First Soldier では愛される名作 RPG へと繋がる過去の時系列をアクション満載のモバイル向けバトルロイヤルとして体験することができます。戦いで使用するのは銃や剣だけではありません。各スタイルのユニークなアビリティにファイナルファンタジーシリーズにおなじみの魔法も使うこともできます。
The First Soldier のハイペースなアクション、様々なビジュアルエフェクト、家庭用ゲーム機のようなグラフィックはモバイル向けのゲームとして驚異的です。携帯電話で実現することはどのように可能になったのでしょうか?Square Enix のプロデューサー市川 翔一氏に開発チームが Unreal Engine をどのように活用して Final Fantasy のバトルロイヤル体験を作り上げ、携帯向けに最適化したのか話を伺いました。
他のバトルロイヤルゲームとの差別化は、どの様なところで図っていますか?
市川 翔一氏:RPGとアクションの融合です。
ファンの方が慣れ親しんできてくださった Final Fantasy VII という世界感、システムを大きく崩すことなく、バトルロイヤルという全く操作感の異なるジャンルに挑戦することで、Final Fantasy の新しい楽しみ方を提供することに挑戦しております。
Final Fantasy VII: The First Soldier は、Final Fantasy VII の時間軸のどの時点に当てはまる物語でしょうか?
市川氏:『ソルジャー計画・プロジェクト0』が開始されたのが Final Fantasy VII から遡ること、30数年前となり、Final Fantasy VII: The First Soldier はそこから十数年経った時間軸となっております。端的に言うなら元の作品の時間軸から約 20 年前となります。
The First Soldier はモバイル作品にして、非常に美麗なグラフィックが見られます。本作のグラフィックをモバイル端末向けに最適化するにあたり Unreal Engine が役に立った部分はありますか?
Final Fantasy VII Remake 用に作成した素材を The First Soldier で活用する事はありましたか?
市川氏:はい、参考としては非常に活用することが多かったです。ディテールの確認や Final Fantasy VII の世界観を再構築するにあたり、何が Final Fantasy VII らしさを生み出しているのかの検討など…なかなか言葉表現することは難しいですが、グラフィックがあるからこそ開発の共通言語化できることも少なくなかったです。