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ドラゴン バトル ゲーム Century:Age of Ashes の大いなる飛躍


Playwing は 2017年に設立された独立したゲーム デベロッパー兼パブリッシャーで、ヨーロッパに 3 つのスタジオを持っています。スタジオではこれまでに、iOS/Android プラットフォーム向けの現代的な戦争戦略ゲームである Instant War と、現在 PC 向けに発表され、今年、現行世代および以前の世代のコンソール向けに公開される予定のオンライン ドラゴン バトル ゲーム、Century:Age of Ashes の 2 作品を発表しています。
卓越した飛行メカニクス、洗練されたレベル設計、そして対戦相手を空中で丸焦げにするチャンスが待つ Century:Age of Ashes は、まったく新しい空中戦ゲームです。

このチームベースで競い合うマルチプレイヤー ゲームでは、炎を吐くドラゴンに飛び乗って敵と戦い、城に舞い降り、トンネルを急降下し、追ってくる相手をかわしていきます。

私たちはインディーズ スタジオである Playwing のアート ディレクター、Pascal Barret 氏と、プロダクト マーケティング責任者の Laurent Denis 氏から、空中を美しく舞うドラゴンを巧妙に作りあげた方法、ゲームを着想することになったきっかけ、そして空飛ぶ獣と戦うという計画のすぐれたポイントを学ぶため、お話を伺いました。
 

Century:Age of Ashes の作業に携わっているチームはどれくらいの規模ですか?また、開発にはどれくらいの年月がかかっていますか?

Pascal Barret 氏 (アート ディレクター):
ボルドーのスタジオは、2019年に Century:Age of Ashes の開発を進めるためにできました。チームは 14 名からスタートし、さまざまなジャンルの素晴らしい才能を持つ人びとが 40 名くらい集まっています。そのチームをゲーム業界で 20 年以上の経験を持ち、Nightmare CreaturesLife is StrangeVampyrRuneScape などの作品に携わったベテランたちが率いています。
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Century:Age of Ashes の着想をどのようなものから得たのか教えてください。映画や本、それとも他のゲームですか?

Barret 氏:
私たちが作り出したダーク ファンタジーの世界を包むビジュアルと雰囲気は、Lord of the RingsGame of Thrones などの古典的な文学作品、そして The WitcherGod of War などの象徴的なビデオ ゲームからインスピレーションを得ました。また、Rob Bowman 氏の Reign of FireHellboy コミックスなど、幅広いカルチャーの影響も受けています。
 
ドラゴンについては、他では見ることのできないエクスペリエンスを作成したいと思いました。手懐けにくい生き物の動物的な性質、力、スピード、機敏さなどは誰もが思い描く通りになっていることを確認しながら、飛行感覚をエクスペリエンスの中心に据えました。それを達成するため、私たちは見事にアニメート化された Harry Potter and the Goblet of Fire の Hungarian Horntail や How to Train Your Dragon の Toothless からアイデアを得ました。
 
チームで開発に取り組んだ特定の目標はありましたか? 

Laurent Denis 氏 (プロダクト マーケティング責任者):
Century:Age of Ashes は、ボルドーのスタジオにとって初めてのプロジェクトだったため、大きな目標は期限内にシッピングすることでした。このプロジェクトは、すべてのゲーマーがいつかプレイすることを夢見るドラゴン ゲームを作りたいという野心にあふれた小規模のチームから始まりました。これはつまり、ゲームのすべての面において満足のいく品質レベルを維持する必要があるということを意味していました。私たちは、ドラゴンが登場するダーク ファンタジー ゲームに対する世間の期待に応えたかったのです。
 
なぜ Unreal Engine が Century:Age of Ashes に適していると思われましたか?

Barret 氏:
Unreal Engine は、私たちくらいの規模のチームには最適のツールです。プリプロダクションの段階でもプロダクションの段階でも、さまざまなパイプラインにすべて適合し、すぐに品質の高い結果を達成することができます。また、素晴らしい進度曲線が備わった、とてもアクセスしやすいテクノロジーでもあります。チーム内には、プロジェクトを開始するまで Unreal Engine の経験がほぼないスタッフもいました。

正直なところ、Unreal Engine がなければ Century:Age of Ashes をリリースすることはできなかったでしょう。もしそうであれば社内エンジンを構築しなければならなくなり、Unreal Engine の幅広いクリエイター コミュニティのサポートも受けることができませんでした。
 
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最高速度まで加速し、水に飛び込み、そして流れに乗って空中に再び飛び出すことが、空中を舞う醍醐味です。飛行機を操縦しているのとは違い、ドラゴンに乗っている気分にさせるこの飛行メカニズムは、どのようにして実現したのですか?

Barret 氏:
常に乗ることにより、飛行のダイナミックさを自然と感じさせるのです。現実世界に存在しない生き物についてどのような状態が自然なのか、実際にははっきりしていないため、実現させることはとても簡単でもあります。物事をリアルに感じさせ、有機的で、ダーク ファンタジーによく登場する存在との不気味で、大きな壁のような戦いにすることがすべてです。

作業の多くは、ゲームにある 3 つの C を改善していくことでした。プレイヤーのアクション、画面上のドラゴンのリアクション、そして視野角内でそれをキャプチャする方法との間における相互依存の関係を常に調整し、操縦の厳格な感覚から舵を切って進めました。これは進化し続けるアプローチで、今後も改善していきます。

マップには広く開かれたスペースが数多くありますが、小さな隠れ場所などもたくさんあり、追跡者の目をはぐらかすことも可能です。優れたマップとはどのようなものですか?また、Playwing では Century のステージをどのように設計したのですか?

Barret 氏:
マップは、ゲームの初期の開発段階で、すでにコンセプト アートに含まれていたいくつかの詳細な要素に基づいて設計しました。

壮大な風景と極端な垂直性を持つオープン戦闘アリーナなどを作成し、飛行と自由さの強烈な感覚を提供しました。ドラゴンの動きを考慮し、各セット要素で大きさと長さについて正確に調整したため、急いでいる時や「上手く行った」時に感じる爽快感は、危険と報酬のバランスから生まれます。

マップは非常に独特な方法で構築したため、複数のサブエリア (隠れるものや障害物がほぼなく、簡単にターゲットになりやすい広くオープンなエリアと、密集していて敵から身を隠せる代わりに、誰かをターゲットにしにくい狭いエリア) を探索することができます。それらはすべてつながっているため、プレイヤーがブロックされることはなく、飛行はスムーズで自然です。
 
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Century:Age of Ashes は、マルチプレイヤー専用ゲームとしては驚くほどシネマティックです。すべての対戦を大きく感じさせることはどれくらい重要でしたか?また、これらのシネマティックな瞬間を作成するプロセスについて教えてください。

Barret 氏:
Century:Age of Ashes の全体的なシネマティック エクスペリエンスは、慎重に作成されたファクタが組み合わさった結果です。まず、クリエイティブ チームはドラゴンとライダーのアニメーションを特に丁寧に仕上げています。これは、すべてモーション ピクチャーではなくキーフレームで構築されています (ドラゴン モデルのモーション キャプチャを達成するのは、とても大変でした)。さらに、イントロ / アウトロ シーケンス、ドラゴンの待機、赤ちゃんドラゴンの孵化など、対戦中やロビー内の両方でカメラの配置とビジュアル的な効果について綿密な作業を行いました。

また、シネマティック エクスペリエンスはデザイン自体からも生まれます。おっしゃったとおり、対戦はどれも迫力あるものでなければなりません。この場合も、広々とした風景と火の玉を吐き出すドラゴンがひしめき合うオープンエアのエリアでは、Spoils of War ゲーム モードでの宝物庫の爆発のような圧倒的なビジュアルで描かれる手に汗握る瞬間によって、流れるような対戦への深い没入感を与えられます。
 
ドラゴンの卵を孵化させて赤ちゃんドラゴンの成長を見守ることにより、ドラゴンをペットとして飼う関係において驚くべき感覚が得られます。このアイデアはどのようにして思いつき、どのようにして実装したのか教えてください。

Barret 氏:
赤ちゃんドラゴンを取り入れることは、Century の物語とゲームプレイの中心にドラゴンを据えることを決めた時点からありました。課題となったことは、プレイヤーとドラゴンの絆を ガシャポン や Pokémon のようにならないようにしながら強化するコアな機能を作ることでした。彼らはかわいらしいですが危険な生き物であり、プレイヤーを生きたまま丸焦げにして数口で平らげてしまうのです。

また、ドラゴンの巣の機能も開発のさまざまな段階で、特にクローズド ベータ中に大きく進化しました。コミュニティのフィードバックによって重要なポイントが提起され、XP フィーディングに基づいた現在の成長システムを実装することになりました。今後の展望としては、赤ちゃんドラゴンをロビーだけではなくエクスペリエンスの最前線に連れ出すことを計画しています。

Century:Age of Ashes は、市場において最もビジュアル的に素晴らしい無料プレイ ゲームの 1 つです。アート デザインやゲーム内に表示されるビジュアルを作成したプロセスについて、詳しく教えてください。

Barret 氏:
アート チームはこれまで、そして今もですが、キャラクターデザインの観点、環境、エフェクト、アニメーションなどのさまざまな面から、ゲームに登場するすべてのアセットについて、可能なかぎり最高レベルの品質を提供することに力を注いできました。また、AA ゲームのビジュアル品質に合わせるというコンスタントな必要性によって、先ほどおっしゃったようなシネマティック エクスペリエンスを実現します。
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すべてはコンセプト アートから始まっています。私たちの特徴的なゲームプレイと完全に一致する芸術的な方向性を保つため、これは最も重要なものです。そして、リアルさとスタイルとの間でバランスを取るポイントを見つけることがすべてです。
 
ゲームが公開されてプレイヤーの手に渡った今、ゲームについて学んだことはありますか?

Denis 氏:
たくさんのことを学びました。それこそが、ドラゴンが登場する無料プレイのライブ ゲームを開発することの美しさであり、呪いです。私たちは幅広い層のプレイヤーと話しますが、それぞれが独自の完璧なドラゴン バトル ゲームのアイデアを持っています。さまざまなプレイヤーがゲームとその可能性を信じて連絡をくれることは本当に驚くべきことですが、それには責任が伴います。それは多くの柔軟性と制作における迅速な改善を必要とする反復的なプロセスになりますが、何よりもまず、私たちは変化を恐れないでいる必要があります。
 
たとえばペースの早い飛行メカニズムやスケーリングへのアプローチなど、公開後に疑問を持った Century:Age of Ashes の一部のコア設計要素については、いくつかの確信がありました。また、私たちはどのようなイベントのタイプや報酬の構造が効果的かなど、ライブ運営をより良くするためのアプローチを日々学んでいます。ありがたいことにコミュニティは非常に協力的で、ゲームの改善については彼らを慎重に意思決定プロセスの中心に据えています。私たちは Century:Age of Ashes が正しい方向へと進んでいることに自信を持っています!
 
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モバイル用にゲームを最適化する方法について教えてください。

Denis 氏:
まだ開発の初期段階にありますが、目標はデスクトップと同じくらいに印象的なビジュアル エクスペリエンスを実現することです。そのためには、ゲームのいくつかの領域については、たとえばライトマップ、ソフトウェア オクルージョンなどのさまざまなレンダリング パイプラインを使用し、特に注意を払う必要があるでしょう。

このプラットフォームに適応させることはゲームを最初から作り直すようなものですが、Unreal Engine の汎用性はそれを実現するためには最適です。私たちは画面上のインターフェースとユーザー フローをすっかり作り直し、タッチベースのコントロールやその他の人間工学的な制約に適応しています。また、特定のグラフィックスの要件があることは明白です。

何か特に誇りに思っている具体的な成果はありますか?

Denis 氏:
言うまでもなく、目標としていた品質と期間内にゲームを公開できたことをとても誇りに思っています。さらに、ゲームがプレイヤーとメディアの両方に受け入れられたことに驚いています。これは非常に素晴らしいスタートでしたし、公開後わずか 1 か月で 100 万ダウンロードに達しました。もちろんたくさんの課題はありますが、その成果自体が大きな可能性を持つ、他とは一線を画すゲームを作っていることを証明しています。
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現在公開している Century:Age of Ashes のサポートおよび拡張の計画について教えてください。

Denis 氏:
Century:Age of Ashes の公開は始まりに過ぎません。まず、ゲームは Steam からスタートして Microsoft Store、Epic Games Store、そして Xbox Series X|S などの新しいプラットフォームにその翼を広げます。モバイル版も開発中です。
 
現在、ゲーム内コンテンツについて、この先数か月に渡ってゲームとコミュニティを成長させるための緻密なロードマップを展開し始めました。それには (フェスティバル イベントの「Frost & Fury」や最新の「Last Team Standing」のような) 期間限定のゲーム モードを用意した一連のマンスリー ライブ イベント、追加のコア機能 (ボイス チャット、カレンダー イベント)、新しいマップ、および永続的なゲーム モード (4v4v4 Survival など)、さらには QoL の改善 (クラス バランスとマッチメイキング) や数多くの新しいカスタマイゼーション (服装、武器、そしてドラゴン!) が含まれます。
 
プレイヤーは、シーズン 1 を公開する今年の第 2 四半期にこれらを楽しむことができます。それにより、新しい段階的なチャレンジと報酬が待つ新たな競争シーズンの幕が開き、重要なコンテンツである4 番目のキャラクター クラス (ライダーおよびドラゴンの種類)、新しいマップ、そして数え切れないほどの報酬が詰まった DragonPass も始まります。シーズン 1 は、最初のストーリー アークの始まりでもあります。Century の世界にまつわるさらなる秘密が 3 か月に渡る豊富なコンテンツで明らかになり、PvE イベントで最高潮に達します。
 
もう少し先のことでは、クラスのバランス調整、ポージング、ポストゲーム アニメーション、カスタム マッチなどを含む Century の重要な要素の改善を公開する予定です。また、定期的なライブ イベント、新しいマップおよびバリエーション、カスタマイゼーションも公開の予定です。さらに、Century:Age of Ashes の特徴となる革新的なゲーム モードにも取り組んでいます。基本的なゲームプレイでは重要なアップデートを行い、プレイヤーが環境とインタラクトできる新しいエキサイティングな機会も提供します。

本日は貴重なお話をありがとうございました。ゲームやスタジオについての詳細は、どこで確認できますか?

Denis 氏:
こちらこそ、ありがとうございました!Century:Age of Ashes についての情報や詳細は 公式ウェブサイト で確認することができます。また、最新情報については ソーシャル メディア を確認してください。

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