アプリケーションの実行時に CAD と BIM のファイルを直接ロードできるのは重要な機能ですが、利用しているモデルに変更が加えられ続けている場合はどうなるのでしょうか。モデルが変更され、更新されたとき、その変更がすぐに反映されれば非常に便利です。それを可能にするのが Datasmith Direct Link です。
Datasmith Direct Link は、Datasmith Runtime に追加された機能です。Datasmith エクスポーター プラグインは、3ds Max、Revit、SketchUp、Rhino 用に加えて、4.27 で SolidWorks 用のものが追加されました。これらのプラグインをダウンロードしてホスト アプリケーションにインストールすると、Datasmith ファイルをそれらのアプリケーションへとエクスポートできます。
プラグインの内部には Direct Link と呼ばれるコンポーネントが追加されました。このコンポーネントは、Unreal Engine で作られたアプリケーションを DCC と接続し、変更が加えられたデータのリアルタイム転送を円滑に行えるようにします。
4.27 では、Revit、SketchUp、Rhino、SolidWorks 用のプラグインすべてで Datasmith Direct Link を利用できます。今後は Datasmith のプラグイン全体にこの機能を展開していく予定です。
建築家とデザイナーにとっての良いお知らせとしては、Unreal Engine を利用するアプリケーションである Twinmotion は、Direct Link 機能を介して Datasmith と接続できます。
この新しい方法で DCC アプリケーションと直接接続すると、これまで Twinmotion で利用できていた Direct Link プラグインを使う方法と比べて大きな利点があります。
Unreal Engine と Twinmotion の両方で同じ Direct Link を利用できるようになったため、この 2 つのツールを利用するユーザーは、一貫したシンプルなエクスペリエンスを得ることができます。さらに、Datasmith は、Formz、Bricsys、Vectorworks、Navisworks、3ds Max などのサードパーティ アプリケーションとの接続を可能にすることで、Twinmotion のユーザーに新しい可能性をもたらします。
Ecohome by Jonathan Reeves Architect
新しい Datasmith Direct Link 機能を使うと、Twinmotion または独自の Unreal Engine アプリケーションを 1 つのウィンドウで開き、同時に別のウィンドウでほかのプログラム、たとえば Revit を開いたときに、Revit のデータを Twinmotion または独自の Unreal Engine アプリケーションへと転送できます。ファイルを操作する必要はありません。Revit で変更を加えて、ボタンを一度クリックすれば、その変更がアプリケーションへと直ちに反映されます。
将来的には、クリック操作を不要にして、より簡単にする予定です。変更はリアルタイムで自動的に反映されるようになります。予定されているこの AutoSync 機能により、Datasmith エクスポーター プラグインは、デザインに加えられた変更の差分をユーザーの操作なしで Datasmith Direct Link の接続へと送信できるようになります。まず、SketchUp、Rhino、SolidWorks、Archicad 用にこの機能を展開し、そのあとに対象を拡大する予定です。
Datasmith Direct Link (および AutoSync) により、アプリケーションを複数のデータ ソースと同時にリアルタイムで接続できるようになります。Revit、SketchUp、Rhino などのすべてが、Unreal Engine で構築したアプリケーションの 1 つのインスタンスへとリアルタイムでデータを送信します。