Epic Games ファウンダー兼 CEO の Tim Sweeney と CTO Kim Libreri による GDC オープニングセッション 『State of Unreal』 において、Unreal Engine のライセンシーが 750 万人に成長したことと新しい技術進歩に加え、 Epic MegaGrants、 Epic Online Services、 そして Epic Games ストアについての発表を行いました。
 

Tim Sweeney は語ります。「私達の成功はデベロッパーの成功と密接に結びつき表裏一体です。そして、この理念が私達の行動すべてを導いています。無料 の Online Services、 Epic MegaGrants から Unreal Engine の新機能まで、私達のゴールはデベロッパーを助け、プレイヤーがさらに良い体験ができるようにデベロッパーに必要なものを用意することです。」

GDC 期間の Epic は Moscone South 349 では Unreal Engine ツールデモとラーニングセッション、 South 327 ではゲーム試遊、グッズプレゼント、キャリア形成、無料の軽食とビールでお待ちしています。GDC での Epic のニュースハイライトを紹介します。

Unreal Engine におけるレイトレーシングとフォトリアリズム
現在プレビュー中で 2 週間のうちにリリースが予定されている Unreal Engine 4.22 はこれまでで一番高速な UE4 で、劇的にコンパイル時間が短縮し、様々な最適化とパフォーマンス向上も含まれています。Unreal Engine 4.22 はさらに待ち望まれていた機能を含んでいます。レイトレーシング、ライブコーディングでのホットリロードを可能にする Live++ の追加、Unreal Editor でのマルチユーザーコラボレーション、ナイアガラ VFX の強化、 Microsoft HoloLens ストリーミングサポート(HoloLens 2 の完全なサポートは 5 月予定)、そして Google の新しい Stadia ゲームストリーミングプラットフォームのサポートなどです。

Unreal Engine で実現可能な驚異的なビジュアルを示す 2 個のリアルタイムデモンストレーションが 『State of Unreal』 の中で公開されました。
 

最初のデモの『Troll』 は Goodbye Kansas と Deep Forest Films によるリアルタイム短編で、デジタルのプリンセス、妖精と魔法の王冠のシーンにおいて、レイトレーシングが複雑なソフトシャドウと反射を持つ映画品質のライティングを実現できるかを示しています。『Troll』はすべてが Unreal Engine 4.22 で制作され、これからのデジタルコンテンツの制作を変えてしまう新しく強力なレイトレーシング機能を活用しています。
 

2 つ目のデモの Quixel による 『Rebirth』ショートは 3 人のアーティストだけのチームによって制作され、Quixel による最先端の フォトグラメトリーテクニック、広範なアセットライブラリ、世界クラスのアーティスト性により、Unreal Engine における新しいレベルのフォトリアルの美を示しています。 このムービーのライティング、コンポジット、編集、レンダリングすべてはカスタムプラグインもコードも使用していない Unreal Engine 4.21 で行われました。 

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Epic MegaGrants
Epic Games は Epic MegaGrants を導入しました。総額 1 億ドルの基金で、ゲーム デベロッパー、エンタープライズの業種に携わる職業人、メディアおよびエンターテイメントのクリエーター、学生、教育者、ツールのデベロッパーなど、Unreal Engine を使って素晴らしい仕事を行っている世界中の人々や、3D グラフィックスのコミュニティのためにオープンソースによる機能を強化しようとしている人々を支援します。 Epic MegaGrants は、前身の Unreal Dev Grants プログラムから進化を遂げた制度です。 Unreal Dev Grants は 2015年に始まった総額 500 万ドルの基金であり、今週その最終回となる資金支援を終えたところです。) 

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Epic Online Services
Epic Online Services はデベロッパーが高品質なゲームの立ち上げ、運用、スケールアップを簡単に高速に行えるように無料で提供されるものです。およそ 2 億 5,000 万人のプレイヤーがいるフォートナイトでの Epic での経験を元に作られた、Epic Online Services はすべてのプラットフォーム、ゲームエンジン、ストアで機能する単一の SDK を提供し、デベロッパーが統一されたクロスプラットフォームのソーシャル エクスペリエンスをプレイヤーに提供しやすくします。ゲーム分析、チケットシステムに加えて、拡張予定のツールにはセンチメント分析、クラウドストレージ、ボイスコミュニケーション、マッチメイクなどが含まれます。SDK にはdev.epicgames.com/services からアクセスできます。
 

Epic Games store
Epic Games ストア は 2018 年 12 月に公開され、デベロッパーとパブリッシャーにとってよりオープンで公平で利益配分が多いプラットフォームを目指しています。88 % のリベニューシェアを提供し、2 週間毎に提供されるすばらしい無料ゲーム、大作の独占配信タイトルで業界に旋風を起こしています。Epic は ストアの PC プレイヤーが 8500 万人に成長し、クリエイターサポートプログラムも 5万 5000 人を突破したことを発表しました。Epic はまたストアでリリース予定の 20 以上のゲームを明らかにし、ストアについてのパフォーマンス指標も公表しました。

Epic Games はまた Humble Bundle とのパートナーシップによって、デベロッパーが Epic Store 独占タイトルも含めて Epic Games ストアタイトルをHumble Store で販売することを可能にします。Hunble Store で購入されたゲームの売上については Epic はリベニューシェアを受け取りません。パートナーシップでは Epic Games ストアで引き換え可能なキーも利用可能になり、近日中に Epic はプレイヤーが直接購入のために Epic アカウントと Humble アカウントをリンクすることを可能にします。 
 

Unreal Engine に近日追加される機能
『State of Unreal』の中で、Unreal Engine における新しい高パフォーマンスの物理、破壊システムである Chaos がお披露目されました。Unreal Engine 4.23 にベータとして追加される予定です。リアルタイム技術デモは Robo Recall の世界を舞台にしたものです。Chaos によって、ユーザーは映画品質の大規模な破壊シーンをリアルタイムに実現できるようになります。またコンテンツ制作についてこれまでになくアーティストがコントロールできるようになります。初期の機能セットに追加して、4.23 リリースの近辺において、Chaos 物理と破壊についてのデモコンテンツのリリースを予定しています。