Jim Henson Company は、60 年以上にわたり、演技を中心としたファミリー向けエンターテインメントを提供してきました。その過程で、エミー賞を 50 回以上、グラミー賞 9 回受賞するなど、無数の賞を獲得しています。マペットの生みの親として知られる Jim Henson Company は、イノベーターとして広く認識されており、従来の手によるパペットの操作から、アニマトロニクス、リアルタイム デジタル アニメーションまで、業界をリードするツールやテクニックを導入してきました。その膨大なポートフォリオには、フラグルロック、ダーククリスタル、ラビリンス/魔王の迷宮、ファースケープなど、記憶に残る作品が数多く存在します。
創業者ジム・ヘンソン氏の息子であり、現在同社の会長を務めるブライアン・ヘンソン氏は、このイノベーションの文化を熱心に維持しています。その一例として、ヘンソン氏は、数十年にわたり、バーチャル プロダクションをさまざまな形で取り入れてきました。現在は、複数のエピソードで構成される番組、宇宙人ネッドのトークショーで新しい境地を切り開いています。ヘンソン氏はこの番組のフォーマットについて「エイリアン SF + アメリカのトーク ショー」と説明しています。
Jim Henson Company が独自に開発したそのシステムは長く使われるものとなり、現在でも使われていますが、そのビジュアルの品質は、出力として直接使えるほどのものではなく、すべてをオフラインでレンダリングする必要がありました。
Jim Henson Company のクリエイティブ スーパーバイザー (デジタル担当)、Dan Ortega 氏は次のように述べています。「そのシステムはプリビジュアライゼーション用に作られたものです。エフェクトをリアルタイムでかけたり、高解像度の画像を作成したりすることはできません。それは意図的にそうしたものです。データをキャプチャして、パイプラインのあとの部分に取り込めるようにするツールも開発しました」
キャラクターのスケルタル アニメーションをリアルタイムで実行するために、Ortega 氏のチームはカスタムのストリーミング アプリケーションを作成し、Henson Digital Puppetry Studio からの出力を Live Link 経由で Unreal Engine に送信しました。Live Link は、外部ソースからのアニメーション データをストリーミングして利用するための Unreal Engine のインターフェイスです。
Henson Performance Control System でプログラミングされたキャラクターの属性に、十数個のブループリント パラメーターを接続しました。これによって、パフォーマーは、アカデミー賞を受賞したパペット操作インターフェイスを使い、手の動き、ペダル、スライダーなどの入力によって、明るさ、頻度、エフェクトの度合いなどを調整できるようになりました。