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国家的リノベーション プロジェクト:カナダの象徴的な建造物、国会議事堂の保全への HOK の貢献

2021年10月8日
カナダの国会議事堂の中心となっている中央棟は、カナダを代表する建造物の 1 つです。ここには、上院議会、下院議会、議会図書館があります。
 
現在、中央棟は民主主義の強力なシンボルとなっています。国家の関心事が集められ、話し合いが行われ、国益が守られる場所です。一方で、中央棟自体も守られる必要があります。この歴史的建造物を将来の世代に残すには、保護が必要です。そこで、歴史上初めて、中央棟の全面的な改修工事が行われています。これは、カナダにおける歴史的建造物の修復事業として、最も複雑なものの 1 つです。
 
プロジェクトは 2020 年代を通じて行われる予定で、長期的なビジョンが重要です。修復を担当する HOK の建築チームは、そのビジョンを高いレベルへと引き上げています。
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HOK のチームは、Twinmotion と Unreal Engine を活用して VR のウォークスルーを作成しています。これによって、カナダ政府の関係者は、リアルな 3D バージョンの中央棟をリアルタイムで探索できます。また、インタラクティブなエクスペリエンスも作成し、数年後に中央棟がどのような姿になるのか、先回りして確認できるようにしています。
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仮想的な遺産

HOK のチームは、このプロジェクトのために、まず、何年も使っている Unreal Engine ベースの建築ビジュアライゼーション パイプラインを導入しました。

このパイプラインは、世界最大級の建設会社である HOK を際立った存在にするために役立っているだけでなく、インポートした CAD データを利用して建築設計の 3D バージョンを作成することもできます。これは、BIM から大きなアイデアへとつながる自然な経路となります。

最初に、Leica の地上型スキャナー、高解像度カメラ、ハンドヘルド型スキャナーを使って、現場でデータをキャプチャします。それから、フォトグラメトリ ソフトウェア、RealityCapture を使ってシーンを再構成し、点群とメッシュにします。RealityCapture は、最近 Epic Games のエコシステムに加わりました
Image courtesy of CENTRUS and Attilio Pusterla
HOK のプリンシパルおよびデザイン テクノロジー担当ディレクター、Mark Cichy 氏は次のように述べています。「すべてのアプリのなかでも、RealityCapture は Revit と同じくらい、毎日使われています。このプロセスにとってはとても重要です」

RealityCapture のモデルは、スケールが 3D 空間で機能することを Revit で検証されるか、あるいは Web または VR のビジュアライゼーション プラットフォーム用に Houdini で最適化されます。Twinmotion でも調整を行います。Twinmotion では、動線や入館の通路の順序を調査したり、リアルな木、植物、人間のライブラリを使ってディテールを加えたりします。
Image courtesy of CENTRUS and Attilio Pusterla
準備ができたら Unreal Engine に移り、クライアント向けの動的なプレゼンテーションを準備します。関係者は、このプレゼンテーションを見て、設計上の選択やイテレーションの影響をリアルタイムで確認できます。10 年ほどにわたるプロジェクトが進行し、さまざまな段階を経るなかで、Unreal Engine での開発により、HOK は建物のあらゆる状態を視覚化することもできます。

石の 1 つ 1 つから一歩一歩まで

中央棟の仮想的なモックアップを生成するために、建物全体のアセットを、動くものもそうでないものも最初にスキャンする必要があります。これまでに、100 TB の点群データと、70 TB のメッシュが得られています。

Cichy 氏は次のように述べています。「保全担当者が何人も昼夜を問わず働き、各アセットの状態や性質を記録しています。そのために、中央棟の各部は、文字通り石の 1 つ 1 つまで分解されています。それぞれの石を高度な点群スキャン プロセスでキャプチャし、デジタルで組み合わせることで、元の状態を記録し、将来参照できるようにしています」

屋根のジオメトリをキャプチャするには、地上型スキャンでは十分ではありませんでした。屋根のパーツには簡単に触れることはできなかったので、地元のドローン運転手を雇い、上空から高品質の写真とビデオをキャプチャしました。これによって、極めて高解像度の正射写真図に基づいて、フォトグラメトリを利用した詳細なメッシュを生成することができました。
Image courtesy of CENTRUS and John A. Pearson
収集したデータは Unreal Engine に送られ、複数の動的な詳細度 (LOD) モデルを生成するために使われます。また、VR のウォークスルーを使って視覚化されます。ユーザーはウォークスルーのモデル内で複数の場所に移動し、視点の高さを設定できるので、その場にいるかのように空間を見ることができます。HOK の初期の成果のいくつかは、すでにクライアントに共有されています。有線接続 (HTC Vive、Oculus Rift、Varjo XR3) と無線接続 (Oculus Quest、Google Cardboard) の各種 VR デバイスに対応しています。

「下院本会議場などの場所は、フォトグラメトリによるメッシュを使って作られました。VR のユーザーは、実物の本会議場で経験するであろう正確なスケール、ジオメトリ、テクスチャを見ることができます」と Cichy 氏は述べています。
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リアルタイムの設計

これまで、HOK のチームは Unreal Engine をプロジェクトの図面の設計プロセス全体で使ってきました。中央棟の建物にはさまざまな改修が加えられます。免震化、断熱の改善に加えて、上院および下院のオーディオ装置の強化など、機械および電気設備の更新が行われます。

Cichy 氏は次のように述べています。「当初から、内容の監査を内部で行ううえで Unreal Engine は役立ってきました。また、提案する設計の意図をより魅力的な形で伝えることができます。何テラバイトもあるデータ ストリームを Unreal Engine ほどうまく処理できるツールはほかにありません。そのうえ、Unreal Engine では、単にさまざまなデータ ソースを連携させることができるというだけでなく、データをリアルタイムで表現できます」

インタラクティブなウォークスルーは、この中央棟のプロジェクトにすでに大きなメリットをもたらしています。クライアントは、改修のための設計計画で気に入った点と気に入らない点について、VR 内で直接意思決定を下し、コメントできます。歴史的な意義のある場所に恒久的な変更を加える判断を下し、多額の支出を行うのはそのあとにすることができます。
Image courtesy of CENTRUS
「リアルタイムのソリューションを導入する最大のメリットは、まさにそのリアルタイム性です。コンテンツをプリレンダリングして、表示されるまで何時間も待つ必要はありません」と Cichy 氏は述べています。また、HOK のチームは Pixel Streaming を活用して、Unreal Engine プラットフォーム外で実行される VR セッションの柔軟性を向上させることができました。

「その利便性と影響は、建築・土木 (AEC) 業界で 2 次元から 3 次元のデジタル プロセスに移行したときの大規模な変化に匹敵すると思います。設計の計画を立てたら、それを表示できます。とてもシンプルです」
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VR の将来を見越して

今後 10 年間での HOK のチームの目標は、建築ビジュアライゼーションのテクノロジーを使い、このプロジェクトが進むなかでの修復のさまざまな状況について記録していくことです。そうすれば、クライアントのパートナーは、仮想的な中央棟を見て回り、解体前、解体後、入居前の段階など、将来的な設計の段階と計画を経験し、評価できます。

「たとえば最近、中央棟内のさまざまな貴重な空間について、その将来の状態を捉えた一連のモンタージュを作成するように依頼されました」と Cichy 氏は述べ、キャプチャの調整、メッシュの最適化と開発は直線的に行われるわけではないので、一部の部屋や空間については、厳しいスケジュールで作業が進められていると付け加えました。

HOK のチームは Unreal Engine を活用して各部屋の形状を評価し、メッシュの各種のエレメントを分離して、作業量と、最終的な設計のそれぞれをどのように顧客に見せるかについて、合意を形成しています。

また、HOK は、Unreal Engine ソリューションに基づく、拡大中の AEC エコシステムを活用できました。たとえば、エンタープライズ レベルの視覚的コミュニケーションを可能にする 3D Repo と、点群のデータを管理する Cintoo を利用しました。どちらのソリューションも Unreal Engine と連携し、意思決定を促進する新しい方法の導入を支援します。

HOK のチームは現在、XR プラットフォームも利用しています。これにより、リアルな中央棟の既存の空間に、設計の計画を重ねることができます。このインタラクティブなエクスペリエンスにより、設計、過去の状態、サービスの改良を建物内の既存の空間に重ねやすくなります。

Cichy 氏によると、このエクスペリエンスは、やがて作られる中央棟のデジタル ツインに統合される可能性が高いとのことです。デジタル ツインでは、プロジェクトのさまざまな過去の状態を包括的に説明できるようにする予定です。これはリアルタイム ソリューションを導入する主なメリットの 1 つです。リアルタイム エンジンで一度コンテンツを作れば、ゼロからやり直す必要なく、デジタル ツインのような意思決定に役立つツールを追加で作成できます。

「これほどの規模のプロジェクトに関わることができる機会はそうそうありません。歴史的なコンテキストを最新の建設技術と融合させる改修作業は、とてもユニークなものです。そして、最先端のイノベーションであるテクノロジーを組み込んでいることが、このプロジェクトを一生に一度の機会としています」と Cichy 氏は述べています。
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HOK は、Build: Architecture 2021 に参加する予定です。11 月 2 日に開催予定の、この無料の 2 時間のイベントでは、リアルタイム ソリューションの活用法として、最も革新的なものを紹介します。こちらの Web サイトからお申し込みください: www.unrealengine.com/events/build-architecture-2021

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