2016年5月26日

NHTV Breda University of Applied Sciences の取り組み

作成 Ronny Franken

教育機関

 

教育機関:NHTV Breda University of Applied Sciences
学部:Academy for Digital Entertainment (ADE)
学科:CMGT:International Game Architecture and Design (IGAD)


プログラムの概要
NHTV Breda の生徒は、Sony の PlayStation First のアカデミック開発プログラムの昔からのメンバーである世界屈指のエンターテイメント ゲーム プログラムを履修します。授業はすべて英語で行われます。ビジュアル アート、プログラミング、デザイン、制作の初年度は、まず自分の役割、スキルセット、目指す職種への究極のキャリアパスを開拓し続けます。4 年生になると、生徒は様々なゲーム プロジェクトでシミュレーションされたゲーム開発スタジオで補助的な役割の作業をします。生徒は十分に与えられた時間の中で複雑な質問、問題、課題を調査し解決することで、知識とスキルを身に付けます。問題を分析し、自分の周りにあるリソースをすべて使って、生徒を自発的に学習させることが狙いです。プロジェクトは終わりに近づくにつれて開発サイクルもトップレベルになり、開発ツールとハードウェアも含めて複雑かつ範囲も拡大します。

注目インストラクター

 

Ronny Franken 氏

バックグラウンドは工業デザインで、現実世界での製品の開発および設計から 90 年代半ばにバーチャル製品へ切り替えました。創造性と刺激に満ちたゲームの世界を作りだした Playstation を皮切りに、これまでリリースされた様々なプラットフォームでのタイトルにおいて、レベル デザイナー、アート リード、制作デザイナーを務めてきました。
 
担当科目は、ビジュアル デザイン、ワールド生成、プロシージャル モデリングです。IGAD の 1 年生およびビジュアル アートのカリキュラムを調整します。自分の情熱を伝えることで、生徒達が制約のある中でオリジナリティあふれる美しいワールドの制作に意欲をもってくれることを願っています。

https://www.linkedin.com/in/frankenronny

Robbie Grigg 氏

Grigg 氏は20 年という自分の人生の大半を、さまざまな技術によるゲーム制作に打ち込んできました。オンライン ゲーム ソフトウェア プロバイダーであるコンピューター ゲーム会社を共同創設し成功、そしてアメリカに拠点を置くデベロッパーやパブリッシャーと一緒に世界的なタイトルをリリースしてきました。学業の面では、オーストラリア、英国、オランダの大学と連携して、効果的なゲーム開発に世界的な視点をもたらし、PC、コンソール、オンライン ゲーム セクタにおいて技術的な挑戦を仕掛けました。

担当科目は、C++ ゲーム プログラミング、データ構造体、数学的な基礎に力を入れたアルゴリズムです。Grigg 氏は、技術的に作品の仕上がりをゲーム業界での実務レベル並にすることをを目標とする IGAD の 3 年生を担当しています。

https://www.linkedin.com/in/robbiegrigg

注目の学生

 

Riverfall - Tobias Koepp さん

Riverfall は、30 から 40 週間にわたり、研究と卒業制作を組み合わせて行うプロジェクトです。このプロジェクトから UDK をやめてアンリアル エンジン 4 へ移行しました。このような大きなワールドには最新のエディタ ツールを使うことが重要だからです。Tobias さんはアセットの作成に、Maya、ZBrush、3D Coat、Photoshop を組み合わせて使いました。Riverfall は担当講師と定期的に打ち合わせをして進めていく個人プロジェクトです。


「勉強を始めたかなり初期の頃から、ワールドを作ってみたいと思っていました。学生だからこそ利用できる時間を使って、このようなプロジェクトを作成し、できるだけ多くのクラスに出席したいと思いました。このプロジェクトは絶対に楽しいと思いましたし、決められた時間枠の中で頑張るほど多くのことを学び、挑戦ができると思ったので選びました。将来は、自分が興味があり、そして楽しめるプロジェクトで仕事ができたらいいなと思います。」

http://www.tobiaskoepp.com

物理ベースのカメラ システムのプロトタイピング - Juul Joosten さん

大学にいる間、Juul さんは UE4 を使って物理ベースのカメラ システムの概念をプロトタイプしました。UE4 を使う撮影カメラマンが、フォーカス ブリージングや正しい被写界深度のようなエフェクトを与えつつ、カメラの焦点距離とアパーチャー サイズなどの現実世界のパラメータ を使ってエンジンでカメラ システムをセットアッしやすいようにサポートするアイデアです。UE4 プラグイン システムを使ってサポートします。

 

 

 

学生グループの作品

 

Total Recall - Team ArtEfficient

Team ArtEfficient のプロジェクトは、映画「Total Recall (2012)」を元にした 4 名のプレイヤーのデスマッチのレベル デザイン用の背景の作成に重点的に取り組みました。できる限り映画に近い状態にするために、映画の見た目を参照するだけでなく、外見と質感を高めるためにチームはかなりの調査を行いました。一番大変だったのは、プレイヤーにマップを読みやすいままにしつつ、積み重なった建築物と異なる文化を持つ、荒れ果てたスラムのような雰囲気を映し出すレベルの作成でした。シルエットを多く取り入れ、ドレッシングとライティングのセットを上手くクラスタ処理することで、可読性が高まります。ライティングは夜間の設定と明るいネオンだったので、難しいことを思い知りました。

2 年間のこのプロジェクトでは、メンバー全員に明確な役割と専門が与えられました。モデリング、テクスチャリング、学習経験を最適化するためのエンジン内の作業を、パイプライン内でチーム全員が共有しました。プロジェクトの作成およびレンダリングはアンリアル エンジンを使ってアーティストにとってやりやすいワークフローで行われたので、チームは効率よく作業することができました。注目すべき技術機能は、プロシージャル生成されるバックグラウンドです。Houdini とモジュールの基本セットを使って構築されます。

「結果、映画のオリジナルのムードと感じをそのまま残せたと思います。プロジェクトをご覧になって、そのように感じてもらえると嬉しいです。」

チームメンバー (敬称省略):Loek Gijsbertse, Max Berends, Jeroen van Dongen, Anastasia Opara, Anna Richter, Tim Paauwe, Corné Willemsen, Baiba Gedrovica, Tim Baijens

トレイラー:  https://youtu.be/3XROUFR37Jw
ショーケース: https://youtu.be/gPGICv9vDKo

KABOUNCE - Tivaru Games

 

KABOUNCE はボールをコントロールして行う複数名で競うピンボール ゲームです。エピックの 2015 UE4 July Game Jam の間、NHTV の生徒 2 名と 3D アーティストによって概念化され、受賞 3 チームの 1 つに輝きました。その後 4 週間、チームは Steam Greenlight の開始に向けて KABOUNCE を仕上げ、わずか 6 日でグリーンライトになりました。

KABOUNCE は今のところ、国内、オランダ、ついこのあいだ開催された GDC San Francisco (Dutch Creative Industries Fund NL 主催) で紹介されています。 そして、今年後半 Steam 上での商用フル リリースを目指しています。

チームメンバー (敬称省略):Tim Baijens, Jos Vrijdag, Hedrik Offenberg, Tim Paauwe, Anthea van Leeuwen, Anton Dessov, Sanjay van Gastel, Sven Brinkman, Robbie Storm, Bart van Kuijk, Hielke Morsink, Jan de Graaf, Ted Bom, Querijn Heijmans, Jonathan de Croon


外部のチームメンバー (敬称省略):Alex 'Richardson' Hynes, Laura van de Mast


ウェブサイト: http://www.kabouncegame.com/
Steam: http://store.steampowered.com/app/431930/