Image courtesy of GRX Immersive Labs

イマーシブなストーリーテリング:XR 分野の次世代の起業家を支援

2022年12月8日
イマーシブなコンテンツは無限の可能性を秘めています。一度そのことに気が付くと、ほかの人を支援したくなります。長編映画やテレビの業界で最先端のクリエイティブ テクノロジーを使ってキャリアを築いてきた Alton Glass 氏もその例外ではありません。Glass 氏は、新しい世代のクリエイターに知識を共有し、イマーシブなコンテンツがもたらす可能性について伝えようとしています。

Glass 氏が経営するクリエイティブ テクノロジー スタジオ、GRX Immersive Labs は、先日からバーチャル プロダクションについての一連のコースの提供を開始しました。このコースでは、Unreal Engine および VR テクノロジーの基礎と、バーチャル プロダクションの基本的なワークフローを合わせて説明します。

そのプログラムを通じて、受講者は自らの創造的な本能と結び付いているように感じられるインタラクティブなエクスペリエンスを作り始めることができるようになります。数週間かけて、レベルの構築、ランドスケープの作成、ブループリントの使用、アニメーションの作成、ストーリーの順序付けに関する知識を学んでいきます。最終プロジェクトを作成するころには、受講者は新たに身に付けた知識を幅広い機会に応用できるようになっています。

VR を活用した教育の効果

劇的な方向転換のように思えるかもしれませんが、Glass 氏がイマーシブなストーリーテリングを取り入れることに前向きだったのは驚くべきことではありません。こうしたエクスペリエンスの背後にあるテクノロジーは、クリエイターに自己表現のためのさまざまな手段を提供するとともに、非常に個人的でも集合的でもあるエクスペリエンスに触れる機会をもたらします。これは、ストーリーを伝えることを生業とする人にとってはとても魅力的です。

「Digital Domain と協力して The March に取り組んだことが転機となりました」と Glass 氏は述べています。TIME とエグゼクティブ プロデューサーの Viola Davis 氏によって 2020 年に公開された The March は、アメリカの歴史における最も象徴的な瞬間の 1 つ、1963 年のワシントン大行進を再現するものです。Glass 氏にとっては、Unreal Engine によって忠実に再現されたキング牧師の姿を目にすることは、ヘッドセットを装着し、過去へと旅をするようなものでした。

「最も良い経験となったのは、歴史を疑似体験する VR エクスペリエンスのなかで、1963 年の現場に実際に居合わせたかのように、行進に参加した 20 万人の人々と一緒になって声を上げ、行進し、泣く人々の姿を見られたことでした」と Glass 氏は述べています。

その経験に触発された Glass 氏は The Unreal Fellowship に参加しました。これは 30 日間におよぶブレンド型学習 (オンラインでの学習と対面での学習を組み合わせたもの) のエクスペリエンスで、アニメーション、映像、VFX のプロフェッショナルが Unreal Engine について学べるように設計されています。その授業を通じて、Glass 氏の目標が確かなものになりました。Glass 氏は、この新しい有望なメディアを自分で作成することだけでなく、次世代のクリエイターがイマーシブなテクノロジーを使ってストーリーを伝えられるようにすることも目指しています。

Glass 氏は次のように述べています。「私たちが提供しているコースは、いい刺激を与えられるように貢献したいという自分たちの願いを反映したものになっています。私たちは他者のために機会を作り出すことに情熱を注いでいます。このツールは、世界を作り出し、クリエイティブな起業家となるようクリエイターを支援するために適していると感じました」
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ストーリーの視覚化

現在開講中の 9 週間のコースでは、世界を構築するための基礎から、シーンにさまざまな要素を配置する方法までを受講者に示しています。また、プロセスを迅速に進めるために Unreal Engine マーケットプレイスを利用しています。コースを通じて小さな課題が出され、それを通じて、Unreal Engine、VR のテクノロジー、バーチャル プロダクションのプロセスがストーリーを伝えるためにどのように結び付くのかを受講者が学べるようになっています。
Image courtesy of GRX Immersive Labs
受講者のなかには、イマーシブなコンテンツに関する知識を持っていない状態でコースに参加する人もいます。GRX Immersive Labs は、そうした人にはまずクリエイティブの DNA とユニークな物の見方を活かすように勧めています。技術的なノウハウはあとからついてくるという確信に基づく考え方です。受講者が各自の長所を活かすようになれば、成功は保証されます。すべてを学ぶことはできないかもしれませんが、アイデアを形にする作業を進めるために十分な知識を手に入れることができます。
 

コースを修了するには、Unreal Engine を使って、ピッチ、視覚的なストーリーボード、あるいはプロジェクトのシーンを作成する必要があります。受講者は、アイデアを具体化するために、すでに所有しているトランスファラブル スキル (応用が利くスキル) を利用するよう促されます。制限となるのは時間と想像力のみです。

Glass 氏は次のように述べています。「フォートナイトからインスピレーションを得ている人は多く、ビデオ ゲームのコンセプトの良さを引き立たせているものを多数目にしてきました。ただし、受講者は自分に制限をかけてはいません。これまでに、ホラー、SF、アクション、ファンタジーなど、ほとんどすべてのジャンルが試されています。なかには社会に良い影響を与えるアイデアもありました。たとえば、デトロイトの都市計画のプロジェクトでは、建築のレンダリングを使ってコミュニティのデザインが示されました」
Image courtesy of GRX Immersive Labs
イマーシブなストーリーテリングに対する自身の情熱を元に好調なクリエイティブ テクノロジー スタジオを作り上げた Glass 氏は、技術的な能力だけでは業界での成功は保証されないということをよく理解しています。そこで、GRX Immersive Labs のコースでは、受講者にクリエイティブ アントレプレナーシップについても教えており、クリエイティブ業界で起業するかあるいは自営業者となるために必要なスキルを伝えています。

「映画、テレビ、ゲーム以外のさまざまな業界について、受講者がスキルをどのように応用できるか調査しています。博物館、医療、小売、都市開発など、さまざまな業界で多くのチャンスがあります。受講者の側がただ考え方を変えるだけでチャンスが見つかる場合もあります」と Glass 氏は述べています。
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3D ストーリーテリングの拡張

GRX Immersive Labs の目標は、アメリカの受講者にイマーシブなストーリーテリングの活用法を教えることだけではありません。その主なミッションの 1 つは、この新しいテクノロジーの分野でのダイバーシティを向上させることです。コースでは、多様なバックグラウンドや観点を奨励しています。また、Elizabeth Youth Theatre Ensemble、Handy Foundation、National Urban League などのプログラムと提携しています。Glass 氏は、XR 業界全体で人材、チーム、リーダーの多様性を向上させるために貢献するつもりです。

その目標は Unreal Engine を使った Glass 氏の作品にも反映されています。コースの受講者のなかには、自身が暮らす地域の地形を反映するストーリーを伝えたいと考える人や、自分に似たキャラクターを使ってストーリーを伝えたいと考える人がいます。しかし残念ながら、Unreal Engine マーケットプレイスではアセットが不足しており、そうした希望を叶えることができていません。そこで Glass 氏は、イマーシブなストーリーテリングにおいて見落とされがちな世界やキャラクターを表現したアセットを作成し、XR のマーケットプレイスに貢献するよう促しています。多くの受講者がすでにその作業を開始しています。

GRX Immersive Labs のコースと XR 学習プラットフォームは、現在アメリカでのみ利用できるようになっていますが、国際的な展開が予定されています。そのプログラムは、ElektaschockAMDMeta Reality Labs などのテクノロジー企業や、Better YouthBaron Jay Foundation などの若者に関連する組織との提携を通じて拡大を続けています。また、Surdna Foundation のような革新的な非営利組織がインフラストラクチャの資金面で協力しています。ほかにも、業界で確固たる地位を築いている Verizon Innovative Learning 5G Labs が GRX Immersive Labs と提携し、音楽からインスピレーションを得た学習プラットフォーム Art Beats Tech を作成しています。

コースのこれまでの影響について振り返り、Glass 氏はイマーシブなストーリーテリングが広く知られるようになったことを誇りに思っています。「受講者の多くが、チャンス、キャリア、ツールについて知らずにいました。コースの終わりに、次のステップを案内し、身に付けた知識を最大限に活用する計画を練る手伝いをしました。新しい道を探りたい高校生と、キャリアを変えたいと考えている大人が参加しています。イマーシブなストーリーテリングの分野では、すべての人に居場所があります」

GRX Immersive Labs の 1 月開講の授業のスケジュールは、こちらからご覧ください。

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