2018年10月9日

HNTB が Unreal Engine を使ってプロジェクト受注につながる VR エクスペリエンスを制作

作成 Ken Pimentel

インフラ ソリューション事業で 100 年を超える実績を持ち、25 の州にオフィスを展開していても、HNTB は時代の流れに乗れる俊敏性を失っていません。ビジュアライゼーション部門では、会社がプロジェクト受注に利用するアートを制作しています。これまで 5 年間は 3ds Max と V-Ray をレンダリングに使用してきましたが、テクノロジーが進化し、より短期間でより多くのプロジェクトを完成させなければいけないというプレッシャーが高まり、新しいソリューションを探す必要性を感じていました。

「アニメーションのレンダリングに 5 日間かかることがありました」と、HNTB の VR/インタラクティブ 3D チーム リードの David Finlay 氏は言います。しかし、3D ビジュアライゼーション チーム リードの Austin Reed 氏が説明するように、「そのような時間の余裕はもうありません」。

そこで、チームはリアルタイム ソリューションを探し始めました。最初にアンリアル エンジンが魅力的だと考えたのは、他のソリューションよりも操作しやすいと感じたからでした。ブループリントのビジュアル スクリプティングも、その使いやすさの決め手の1つで、これによって、まずアーティスト、次にテクニカル アーティストが対応することができると Reed 氏は感じています。

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Finlay 氏も同意見で、自動で行きたい方へ運んでくれるエスカレーターに例えています。「望みを実現するのに、コーダーは必要ありません。チュートリアルをいくつか見れば、何をすればいいのかがはっきりとわかります」と述べています。

特別な設定を行わなくてもリアリティーが得られるという点も、ソリューションの選定に影響しました。「アンリアルで実現できるライティングは、私たちがこれまで見てきた他のリアルタイム ソフトウェアよりもずっとリアルでした」と Finlay 氏は言います。

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ただ、鍵となったのは、その制作スピードでした。チームが本格的なバーチャル リアリティ エクスペリエンスを作り出すのに、通常は 3 か月かけるのが理想と考えられていますが、実際の期間が 3 週間になることも珍しくありません。このプロセスに欠かせない要素を 1 つ挙げるなら、それは変更です。「ほとんどの場合、商談の直前まで、イテレーションを繰り返します。プロジェクト マネージャが、クライアントに伝えたいメッセージを完璧に仕上げようとするからです」と Reed 氏は説明します。

シーンをアンリアル エンジンに取り込むため、HNTB は Datasmith を使用しています。これは、3ds Max 形式や CAD 形式のインポート プロセスを効率化する Unreal Engine のツールセットで、4.24バージョンから無料で搭載されました。Finlay 氏は、非破壊的な再インポート機能が、迅速なイテレーションに役立ったと評価しています。衝突物や LOD など、以前に作成したセットアップは失われません。

シニア 3D ビジュアライゼーション スペシャリストである Daniela Sanchez 氏は、リアルタイムで作業しているという事実をただ楽しんでいます。「アセットのビジュアルがどのようになるのかすぐに確認できます。従来のレンダリングなら、しばらく待たないと、何が間違っているのかを確認できませんでした」と述べています。

リアルタイム レンダリングのメリットを評価するのは Sanchez 氏だけではありません。Forrester Consulting による最近の調査では、回答者の 80% が、リアルタイム レンダリングによって、プロセスがスピードアップし、迅速なイテレーションやリビジョンが可能になり、品質や成果が向上すると感じています。また、76% が、オフライン レンダリングにかかる時間が、クリエイティブな選択肢の可能性を探る妨げになっていると答えています。

今後、進むべき道は VR であると関係者を説得するのは難しくありませんでした。「ヘッドセットを初めて着用してもらうと、環境の中に入り込んでいるようだと驚かれます」と Reed 氏は言います。「その様子を見ると、私たちは間違っていなかったと確信できます」

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