アンリアル技術が生み出す魅力的な VR ショッピング体験
2018年4月16日

アンリアル技術が生み出す魅力的な VR ショッピング体験

作成 Ken Pimentel

インターネットの到来によってオンライン コマースという革新的な分野が登場して以来、ショッピングの形は変化し続けています。ただし現在の先端技術は、古いスタイルを新しいスタイルにごっそり取り換えるのではなく、ビジネスを活用してそれぞれの顧客の好みに合わせて便利で魅力的かつイマーシブなショッピング体験をデザインする可能性を秘めています。
 

Shopify は刻々と変化する技術主導の世界の波にうまく乗っている人気の E コマース用プラットフォームを提供するカナダの会社です。Shopify では今クリエイティブ チームが消費者が VR と AR 越しにオンライン ショッピングをする未来に向けた思い切ったビジョンを打ち出しています。現在のところ一般消費者が注目する VR 製品はビデオゲーム、デザイン、教育関連が中心ですが、このコマースは VR / AR 技術で沸き起こっている革新ブームの恩恵を近い将来必ずや受けることができる巨大領域です。

「仮想現実と拡張現実は将来のショッピング方法を根本的に変えると我々は強く信じています」と説明するのは Shopify で AR / VR を務める Daniel Beauchamp 氏です。Shopify は VR / AR 向けのツールとアプリケーションの開発にアンリアル エンジンを使用して、オンライン ショップの利用方法の充実と消費者の体験内容の改善に向けてに非常に面白い方法を実験しています。

「設定も使い始めも簡単ということから、Shopify ではアンリアル エンジンを選びました」と Beauchamp 氏は説明します。「エディタは我々のアーティストでも使えるほど分かりやすいです。またビルドが非常に速いのでデベロッパーにとっても最高です。」 

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アンリアル エンジンを使って VR と AR を組み合わせることで、Shopify はオンライン ショッピング体験をよりイマーシブでインタラクティブなものにする新しい可能性を見出しました。

消費者体験を新しい形へ

そもそもオンライン ショッピングはほとんどが非常に静的な体験です。表示される言葉、画像、ユーザーレビュー、たまのビデオ コンテンツを見ながら、消費者は自分に対する提供物を購入するか否かの意思決定しかできません。オンライン ショッピングで得る情報は、実際にその場で商品を眺めたり触れたりするショッピングで得る情報とは異なります。ショッピングをバーチャル リアルタイム体験に変える魔法が、このギャップを埋めてくれる可能性を秘めています。

VR をプロセスに統合することで、実際に使用するという意味の正しい大きさで対象を見たり交流することができると Shopify の AR / VR デベロッパーの Jonathan Wade 氏は説明します。これを実現する方法はいろいろありますが、完璧な例は Thread Studio でしょう。Thread Studio は、T シャツの見え方を視覚化するためのツールです。アンリアル エンジンを使ってチームが VR で作成した初期の実験の中の 1 つです。フルの VR ヘッドセットの中で、ユーザーは直観的にグラフィックスを選択して、仮想のマネキンの周りで T シャツを動かすことで、まるで本物のように見映えのビジュアルフローを体験することができます。

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アンリアル エンジン採用の Thread Studio は VR の中でいろいろなポーズを取るマネキンに T シャツを着せてデザインのカスタマイズするという面白い体験を提供しています。

「人々がいじって楽しめるものの 1 つがマネキンだと分かりました。面白い位置でポーズを取らせたり、ぎょろ目を付けたり。これがまさにアプリケーションの目玉となりました」と Wade 氏は言います。

Thread Studio は VR がショッピング体験にもたらすことができる、楽しく、創造的かつ実用的な可能性を開きました。そしてチームは間もなくアンリアル エンジンを使ったさらに大がかりなプロジェクトに拡大しました。

VR と AR の融合して連携したエンゲージメントへ

VR と AR の要素を融合させるという考えは Shopify チームの偶然の思い付きでした。しかし、実際に融合してみると彼らの考え方は根本から変わったと Sphify の 3D アーティストである Samantha Cribbie 氏は説明します。Thread Studio に続き、チームはより連携した方法でイタレートを高速化するツールが必要だと気づきました。そこでチームは Expo という連携型のブレインストーミング ツールを作成しました。このツールを使うと、アバターを使って複数のチームメンバーが VR 空間の中で出会ったり交流することができます。

「すべてはアンリアル エンジンの素晴らしいネットワーク能力で可能になりました」と Beauchamp 氏は語ります。「VR の中でも、iPad 上の AR でも、ノートパソコンでも、すべて滑らかに動きます。正直言うと、ゼロの状態からネットワーク コードを書くことになったらどうしようかと心配でした。」

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Expo を用いた複合現実を使うと、ショッピング中の人は AR を使ってその商品を重ねることで自分のアパートがどのように見えるか体験することができます。さらに、VR ではリアルタイム仮想デザイナーというオプション機能もあります。

これにより Expo をさらにクリエイティブに使用する方法が見つかりました。iPad 上で AR を使うと、自分の物理空間でのフォトリアルな仮想家具オプションの見映えをプレビューすることができます。さらにもう一歩進んで、依頼に応じて経験豊富なデザイナーを世界のどこからでも AR 体験に仮想移動させてリビングに相応しい商品を選ばせるという、自分のリビングで行う自分のためだけのショッピング体験を提供します。可能性の実現はまだ始まったばかり。Shopify は、消費者のショッピング方法を充実させるために思い切った発想をどんどん繰り広げていきます。

「コマースという業種での VR 導入は時期尚早だったと多くの人は考えています」と Wade 氏は言います。「でも実は VR はもう我々の生活に忍び寄っていると思います。新しいデバイスが発明され、物事は急速に変化します。アンリアルは VR / AR 空間で起こっているすべてのイノベーションに対応している点が素晴らしいと思いました。」

Shopify はなぜ VR / AR 体験の作成のためにアンリアル エンジンを選んだのでしょうか?詳細は冒頭の動画をぜひご覧ください!

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