Image courtesy of SixTwentySix Productions

Planet Her の制作: Doja Cat がリアルタイム CG でエイリアンの世界に命を吹き込む

2021年8月23日
エイリアン、空飛ぶ Uber、ホログラム ビデオゲームに溢れた未来の世界、Planet Her にようこそ。これは最新の Marvel 映画のセットではありません。これは Doja Cat の同名のアルバム Planet Her のために作られた新しいユニバースです。
 
ブレードランナー風の世界をアルバム一つのために作り上げるというのはやりすぎだと思ったのなら、あなたは Doja Cat に馴染みがないのかもしれません。バイラルヒットとなったMoo! から Sci-Fi に理解を示すKiss Me More まで、Doja Cat は常にビジュアルを真剣に扱い、 ギーク文化への愛をパーソナルなアート作品へと昇華しています。

幸運にも、Doja Cat のチームは最新シングルを実現する方法をわかっていました。しかし Need To Know ミュージックビデオへのビジョンがより大きく、派手なものになるにつれて、従来のツールでは難しいことが明らかになりました。そして、リアルタイム CG とそこにある無限の可能性に目を向けることになったのです。

Unreal Engine のミュージックビデオ

SixTwentySix Productions のディレクター である Miles & AJ にとって、Need To Know で Unreal Engine を使うことは、最初からピッチの一部でした。管理 ディレクターの Jake Krask 氏は以下のように述べています。「Doja Cat と仕事をすることは特別でした。私達は彼女のミュージックのファンで長年ビデオを作ってみたいと思っていました」 
 
唯一の問題は?プロジェクトの厳しいスケジュールでした。映像の撮影は一日で完全に終わらせる必要がありました。一方で、惑星一つを作り上げることも必要でした。青いエイリアンに扮した Doja Cat を主人公としたミュージックビデオは、Sci-Fi カクテルに、宇宙人とのパーティーに未来の豪華アパートメントなど、ゴージャスな一夜の夜遊びについてのものです。特殊メイクだけでも 20 人のアーティストが必要でした。
Image courtesy of SixTwentySix Productions
AJ Favicchio 氏と共にビデオを共同監督した Miles Cable 氏は以下のように述べています。「幸運なことに、Doja Cat と彼女のチームがこの夜遊びについて、街、エイリアンの登場人物についての素晴らしいラフコンセプトを提供してくれました。それを元にして、制作を行いました」
 
Doja Cat チームからのカラーパレットとインスピレーションを使い、Cable 氏と Favicchio 氏は Unreal Engine 4.26 で直接ピッチビデオを作ることにしました。
 
Cables 氏は振り返ります。「Unreal Engine を使うのは楽しい事でした。そして、結果の見た目も素晴らしいものでした」熱心なゲーマーである Cable 氏は既に Unreal Engine に馴染みがあり、この Need To Know の以前にも複数の XR プロジェクトを完了していました。
 
Cable 氏の説明は続きます。「Unreal Engine の中で、自分が思った姿の Planet Her の簡易版を作りました。ラフなサンプルでしたが、それでもイントロにあるものはすべて情報として含まれています。Planet Her を飛び回り、宇宙服で降り立ち、ここで最初のショットに繋がります」
 
このピッチは完全に成功しました。ほどなくして、チームはプロジェクトのすべての CG シーンで Unreal Engine を使うことになると理解しました。

レコードレーベル、制作チーム、関連会社の Pixel Post と協力し、Need To Know のチームは Unreal Engine が作り出すフル CG シークエンスと、Arri Mini LF と Hawk Anamorphic レンズを使ってキャプチャステージで撮影した実際のシーンショットを合成する必要がありました。

惑星を作る

まず、チームはすべてのセットを、実物も CG 版も、ゼロから作る必要がありました。Favicchio 氏はその内情を以下のように語ります。「セットのいたるところに面白い建物が多数ありました。スタイルの作成、デザインはとても楽しいものでした。純粋なサイバーパンクにも、レトロフューチャーにも寄せすぎないようにしたいと思いました。私達のゴールは針に糸を通すようなものでした」
Image courtesy of SixTwentySix Productions
Doja Cat の 70年代風アパートメントとバーなどの実際のシーンについては、John Richoux 氏率いる素晴らしいアートチームと制作デザイナーの Jonathan Chu 氏が参加して手助けを行いました。Unreal Engine の CG シークエンスを作るというのは、また違うものでした。
 
3D アーティストの Daichi Sakane 氏と共に、Cable 氏はたった10日間で構築とライティングを完成し、映像の 8 個の CG ショットすべてのキャプチャを行う必要がありました。

結果は素晴らしいものでした。最終シーケンスが作られ、ライティングとアニメーションも追加され、Unreal Engine 内で直接撮影が行われました。これにはブルータリズム建築の未来都市を移動する空飛ぶ Uber のシーンに、Doja Cat と友達が訪れるクラブのダンスフロアも含まれています。
Image courtesy of SixTwentySix Productions
すべてのカットシーンも Unreal Engine 内でも撮影され、チームは Planet Her のスケールと感じを掴むことができました。Unreal Engine による Sci-Fi 都市風景は実際のサウンドステージで撮影された Doja Cat の豪華なアパートメントの窓の外のブルースクリーンを置き換えました。
 
「すばらしいやり取りがありました。Unreal Engine で私が環境のラフレイアウトを作り、カメラの動きをアニメーションします。そうすると、Daichi がライティングと詳細なテクスチャを加えて、活気を吹き込むのです」とCable 氏は言っています。
Image courtesy of SixTwentySix Productions
キットバッシュができることが、高品質な仕事をこれまでなく早く実現する上で非常に重要でした。Cable 氏はこのように述べています。「私が集中していたのは世界の作成と撮影で、モデリング自体にはそれほど集中していませんでした」
 
「高解像度のディテール、特に Uber が都市を飛び回る際の路地シーンで見えるようなものの一部で、Megascans に頼りました。道路のテクスチャ、ゴミ、水たまりなどがあります。Megascans は、こうしたものを無料で実現できる驚異的なツールでした」
Image courtesy of SixTwentySix Productions

新しい時代の始まり

驚異的なことに、撮影が終わる時には、Cable 氏と Favicchio 氏がその日キャプチャーしたシーンすべてが最終カットに含まれることになりました。Youtube で既に 4500 万回以上再生され、再生回数が増え続ける Need To Know ははっきりと成功したと言えるでしょう。
Image courtesy of SixTwentySix Productions
SixTwentySix Productions の全員にとって、これは新しい時代の始まりになりました。リアルタイム制作テクニックと Unreal Engine を将来のプロジェクトのツールとして使用することで、最終ピクセルをこれまでにないスピードで実現する方法を手に入れることになりました。Cable 氏は以下のように結論づけます。「このビデオは私が Unreal Engine 全体に対して既に抱いていた思いを強化することになりました。クールな Sci-Fi シーンを作成するのに役立っただけではなく、Unreal Engine はカットを試すために様々なショットバリエーションをレンダリングすることも可能にしました。ショットのレンダリングに数日待ってから結果に不満を覚えるのではなく。特定のカメラの動きに満足できるか確かめることができました」
 
「Unreal Engine は確かにやり方を変えてしまうようなものです」とパートナーでエグゼクティブ プロデューサーの Austin Barbera は同意します。「Unreal Engine によって、通常の VFX ソフトウェアを使用するより、早く、費用対効果が高い制作を行えます。これはビデオのビジュアルを向上させ、これから数年で制作の世界に面白い変化をもたらすでしょう!」

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