世界各国に R&D チームの拠点を持つ 51VR は、規模、成長度ともに中国でトップの仮想現実専門集団です。 VR をはじめ、不動産から教育、その他さまざまな技術分野とアンリアル エンジンとの融合を特徴とします。そんな 51VR が先日、全長 440 メートルもの道路をアンリアル エンジンでフォトリアルでインタラクティブに再現した作品を発表し、現実世界の詳細部に及ぶ見事な表現を披露しました。

アンリアル エンジンで 40+ FPS で動かしている仮想の Chengdu Street。まるで写真のよう。
「『Chengdu Street』 はプロジェクト全体のほんの一部にすぎません」と説明するのは 51 Chengdu Studio の Kevin Guo 氏です。「我々は、写真をスキャンする技術を使って、長さ 440 メートルの通りのマテリアルと小さなアイテムのほとんどを再現しました。このプロジェクトは自動運転車用 AI のトレーニングが目的です。普段の生活で遭遇する状況と一致させて VR シミュレーションの不確実性を下げなければならず、道路の再現には非常に高い忠実度が求められます。」
特殊なプロジェクトですので、LOD を完全にキャプチャおよび再現する手段として 3000 枚を超える 3D 写真を撮り、それらを参照データとしてモデリングおよびマテリアル生成を行いました。さらに、このデジタル版の通りを一層写真に近づけるために利用したのが写真測量技術です。通りのマテリアルやそばに存在するプロップ オブジェクトから植物や木に至るまで、スキャンし詳細な参照データを構築しました。
骨の折れる作業でしたが、完成したデジタル版は忠実度が高く、参照データとして使った本物の写真と並べて見ても見劣りしません。「通りの再現のために我々は大量のモデリングとマテリアルを生成しました。5 人で 1 ヶ月半かかりました」と Guo 氏は説明します。

51VR がアンリアル エンジンでキャプチャした Chengdu Street のディテール
「アンリアル エンジン 4 でさらに磨きをかけるために、最適化だけでなくモデルに LOD も作成したのです」と Guo 氏は付け加えます。「プロジェクトの使用目的を考えて、我々はビデオゲームで使うような高い FPS は求めませんでした。むしろ 40 から 60 FPS を維持しながら、Chengdu Street に含まれているすべての情報を GTX1080 セットアップ上で再現かつ表現する方法を考えることに専念しました。」
そして最終的にチームは、500 万のテクスチャ、200 万のシェーダー、1400 万ものトライアングルを使用して Chengdu Street をアンリアルで生成しました。もちろん、文句なしの素晴らしい仕上りとなりました。
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