2011.10.12

Warm Gun Blaze of Glory

作成 Unreal Engine

Slide to Play インタビュー のゲーム紹介で「西部劇とマッドマックスの融合」と称されたこの Warm Gun は、6 つのキャラクタ クラスと数多くのマルチプレイヤー モードが用意されている、ウエスタンがテーマのスチームパンク FPS です。このゲームのキャンペーン「Carnival of Bullets」は、白熱の銃撃戦が繰り広げられる完全バージョン ($4.99) の魅力を体験できる、無料ダウンロード版です。

先日 Epic は、Emotional Robots の創設者 Joe Cleary 氏および制作責任者 Zach Lehman 氏と、チームのゲーム エンジンの基盤について話し合いを行いました。

「当社の設立当初からひとつだけ分かっていたことがあります。それは、当社にとってのチョイスは Unreal だということでした」と Cleary 氏は語ります。「当社では、設立当初から Unreal の技術を専門に取り組んできました。時々別のエンジンを試してみることもありますが、常にその結果は、当社の選択が正しかったということを再認識させるものとなります」

Emotional Robots では、Unreal Engine 3 の無料版のリリースに合わせて、UT3 ツールセットから UDK へと移行しました。

Lehman 氏は、「UDK への移行においては、当初 2 つの期待がありました。それは、強力なインターフェイスを搭載した高品質なユーザー環境と、コミュニティでの優れたサポートでした。しかしインターフェイスとサポートは当社の期待を上回るもので、UDK のリリースとともにユーザー環境全体がアップグレードされていました」と述べます。

「UDK のリリースによって当社は次のステップを踏み出し、mod team を独立した会社へと発展させることができました。また UDK を活用して、人々を驚かせるような技術デモを制作することもできました。このおかげで、完全版のUnreal Engine をライセンス契約することができたのです。このように Epic Games は、小規模な会社や熱意溢れるゲーム デザイナーの参入の障壁を排除してくれました。もちろん Emotional Robots にとって、これは当然の決定でした」

Epic の iOS ハードウェアへのゲーム エンジンの対応 という発表を受けて Emotional Robots のチームは、Warm Gun の商業的ポテンシャルを急速に拡大しました。

「当社では、会社として既に PC 版のみのマルチプレイヤー ゲームについて検討していましたが、独立系の開発スタジオは予算や PR 規模も限られているため、ユーザーに認知してもらうということが大きな課題でした。そこで、当社の製品に注目を集めて認知度を上げる方法をいろいろと探していましたが、このエンジンが iOS に対応するということを聞いて、これは、Unreal Engine 技術のパワーを紹介すると同時に、Warm Gun を世に知らしめる最高のチャンスだと確信しました」

白熱した死闘を実現するツール

Warm Gun

Lehman 氏が、UE3 で好きな機能についてチームに投票を求めたところ、「本を書けるくらい」になったそうです。「列挙しきれないほど多くのすばらしいツールがありますが、本当に役に立った機能をいくつか挙げるとすると…」と氏は続けます。

「 FBX パイプライン は、驚異的です。当社のグラフィック担当者は以前、モデルとテクスチャを別々にインポートし、次にマテリアルを作成してすべてのノードをつないでいました。アセットのインポートでエラーや障害が発生したことはなかったため、当時はそれがスムーズな方法だと思っていました。しかし FBX パイプラインでは、メッシュとテクスチャ (およびその正しい圧縮設定) がインポートされ、すべてのテクスチャがつなげられた状態のマテリアル ノードが構築されて、これらのマテリアルがメッシュに割り当てられます。しかもこれはすべて、エンジン内で適切なファイル構造が維持されたまま処理されるのです。このシームレスなプロセスのおかげで、現在では当社のグラフィック担当者は、作成したすべてのアイテムを以前にも増して積極的にエンジンにインポートしています」

「 プロシージャル ビルディング ツール も、驚愕のツールです。これは、独自のアセットを高速で生成するための、高度にカスタマイズ可能で使い方もとても簡単なソリューションです。また、もっとも便利なのは、LOD (Level of Detail) の自動生成機能です。このプログラムは複数回実行する必要はなく、それでも、異なる複数のバージョンのアセットを作成してパフォーマンスを最適化することができます。これによって、PC 用のアセットをモバイル プラットフォームに移行する際に、多くの時間を節約できました」

warm gun

「 パフォーマンス プロファイリング ツール は、モバイル デバイス上で FPS を向上させるための計測ツールです。Stats Viewer では、ゲーム内の文字通りすべてに関して、特定のタイミングで何が起こっているかを正確に追跡管理できます。このツールをガイドとして利用することによって、最小限の開発努力で FPS を大幅に向上させることができました」

「これらの 3 つのソリューションを、ここでは言及していないほかの多くの機能と組み合わせることによって、エンジンでコンパイルが成功するかどうかを心配したり、無数にあるツールを探して組み合わせたりする必要もなく、質の高い製品の開発に集中することができました」とLehman 氏は語っています。

結束の固いコミュニティ

Emotional Robots では、サポートに関して Unreal Developer Network (UDN) および UDK forums を頼りにしています。

「Unreal のコミュニティは、このエンジンを利用する最大のメリットのひとつです」と Cleary 氏は指摘します。「このコミュニティでは、非常に難しい質問に対しても、技術的な経験もバックグラウンドも異なる数千人ものユーザーが回答してくれるのです」

Cleary 氏は、UDK から完全な UE3 に移行した際にチームが辿った経緯についても説明しています。

Warm Gun

「ライセンス契約のプロセスから開発プロセスにいたるまで、Epic との共同作業はスムーズに進みました。Epic は、当社が企業として成長していく各ステップにおいて、ニーズに応じたサポートを独特な方法で提供してくれました。UDN を利用できたことよって、多くの問題を自分たちで解決することができました。またコミュニティや UDN でカバーされていないような問題については、Epic のスタッフが直接トラブルシューティングに協力してくれました」

Warm Gun

Steam フルバージョン近日リリース

Lehman 氏は、Warm Gun の可能性と、Epic のゲーム エンジン技術を使用したチームの今後について、次のようにまとめています。「これは、Unreal エンジンのクオリティを見事に実証すると同時に、Emotional Robots のような小規模な独立系開発スタジオでも、Unreal を採用した、伝統的な FPS の奥深さとフィーリングを持つゲームをモバイル市場でリリースする最初の企業になれるということを証明しています」

Warm Gun は、2011年10月13日に iTunes App Store からリリースされる予定ですが、これに次いで間もなく、Android 版と Steam 版のリリースも予定されています。Warm Gun に関する情報は、Twitter (@WarmGunGame) でフォローできます。また、Facebook のサイト (http://www.facebook.com/warmgungame) もご覧ください。

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