2015.1.30

デザイナーから見た UE4

作成 Marc Janas

はじめに

私は Marc Janas といいます。起ち上げたばかりのスタジオ Fugitive Games でプロジェクトの立案とシステム設計を担当しています。私たちは、カリフォルニア州ロスアンゼルスを拠点にして、4 人で活動しています。現在は、PC 向けプロジェクトのタイトル『Into the Stars』に取り組んでいます。開発を開始して数か月経ちますが、スタジオが設立以来 UE4 を使っています。私の主な役割は、このゲームのためのシステムの構築と機能の実装全体を指揮することです。

Into the Stars

デザイナーの新たなベスト フレンド

ゲーム業界で 10 年以上エンジンを使ってきた私の個人的な感想を述べれば、UE4 はその中でも最もデザイナーに優しいです。何よりもプロトタイプを迅速に作成できる UE4 の機能は、私たちにとってこれ以上ないほど貴重です。今までに使ったことがあるエンジンでは、どのようなゲームプレイであってもエンジニア的な助けなしに作り上げるのはきわめて難しかったです。そのため、私や多数の同僚たちは、実際にプレイできる状態で機能の構想を共有することができず、フラストレーションが募っていたものです。

プロジェクトの開始当初から、アーティストは、プレイヤーの宇宙船で飛んでいる間に外部カメラと内部のブリッジ カメラを配置するための構想をスタジオ外からの助けを借りることなくほんの 1 週間ほどで具体化させることができました。そのささやかなプロトタイプを利用することによって、さまざまな制御スキームをテストし、ワールドのためのスケールテストを実施し、飛行体験を全体的な視野で検討することができるようになりました。このささやかなプロトタイプは、コンセプトをプレイ可能なゲームへと実に素早く結実させることができるようになった原動力となりました。以前いたスタジオでは、使っていたツールのせいでアイデアを何時間もテストできなくなり (しばしばエンジニア的サポートを何日も受けるほどでした)、改変につぐ改変という苦痛を味わっていましたが、UE4 の多用途性によりそれからも開放されました。

エンジニアのいない開発

現在私たちのスタジオにはエンジニアがいません。考えてみると、これは結構すごいことです。ツールによって、私のようなシステム設計者はかなりの利便性が得られます。ですから、私たちの小規模なプロジェクトでは、エンジニアが必ずしも必要となりません。もっとも、エンジニアがいても何もプラスになることがないと言いたいのではありません。私たちのような小さなスタジオの予算では、エンジニアが必要ならないように機能セットを限定させることができてきたということを申し上げたいのです。このことは UE4 がなければ不可能だと言って差し支えないと思います。

すべてのリソースを使って

このプロジェクトで私たちが大いに利用してきた戦略がもう一つあります。それは、プロトタイプ作成プロセスに役立つようにエピックが提供しているサンプル プロジェクトやコンテンツ サンプルを利用するということです。事実、これらは幾度となく役に立ってくれました。おかげで、上手く新しいものを作ったり、斬新なアイデアを試したり、簡単なメカニックのためのテストケースを作成したりできたのです。これらはあまりにも有益なリソースであったため、私はいつもこんな風に思っていました。「何かを試したり、自分の考えを分かりやすく具体化するために、一から何かを完全に作る必要はあるのだろうか?すでに機能するものをうまく利用すれば半分の時間で済むのに」と。例をあげると、提供されている flying ブループリントを使うだけで、軌道を回る惑星のプロトタイプを私は素早く作成することができました。球体を既存のマップにドロップしてこれを惑星にすると、トリガーとなるさまざまなロジックを直ちにテストして、操作を実行することができたのです。制御された環境においてイテレートすることによって、メカニックのどの部分が機能してどの部分が機能しないのか、ゲームにフルの実装を行うという労力をかけずに迅速にテストすることができました。

むすびに

以上から、スタートしたばかりの他スタジオや学生チーム、未来のデベロッパーたちに伝えたい重要な事柄があります。それは、一人または小規模チームにできることに限界を感じる必要はもうなくなったということです。UE4 のツールセットは、私がこれまで見てきたどのツールよりもユーザーに力を与えてくれます。あなたもツールができることに大いに驚くはずです。更にアドバイスを送るならば、UE4 を使う場合、いきなり最初からフルのゲームを作成するのではなく、プロトタイプを作成しゲームのアイデアをテストするために提供されているコンテンツ サンプルを利用するようにしましょう。また、何が機能して、何が機能していないのか、可能な限り迅速に発見し、プロトタイプをチームのメンバーと共有することによって、ゲームが作られるかなり前からその構想を全員が理解できるようにすべきでしょう。

『Into the Stars』に関する詳細は、弊社の KICK STARTER のページをご覧ください。

https://www.kickstarter.com/projects/fugitivegames/into-the-stars/

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