テーブルトップ ゲーム Warhammer が、XCOM 縮小版ともいえるスカーミッシュ系スピンオフ ゲームになって登場します。Underhive ギャングのレザー アーマーのスタッドを 1 つ残らず見ることができる、そして骸骨模様の肩パッドの歯が数えられるほど接近します。
これは、モントリオールのスタジオ Rogue Factor が専門とする技術です。Rogue Factor は、Streets of Mordheim のスケイヴンの Showdown により Steam 上でその名が知られ、41st millennium に匹敵する大人気の Necromunda のゲーム化を委託されています。
「Mix Judge Dredd と Mad Max と Sons of Anarchy の融合」と Rogue Factor のゼネラル マネージャーである Yves Bordeleau 氏は「支配者がいないエリアでギャング団が勢力争いを繰り広げます。」と説明しました。
Mordheim と同様、Underhive Wars はターン制タクティクスと permadeath を採用しています。ギャングは抗争を生き延びて、勢力を広げようとします。腕を失わないだけでもラッキーです。切断された手足を人工補綴にできたら幸運中の幸運といえるでしょう。
個々に繰り広げられるピンポイントでの戦闘は、帝国の要である軍事工場が広がる広大な背景と対比して並べられます。Rogue Factor がプリプロダクションで苦戦しているのは、こういった背景の技術的な意味合いです。
高低差に挑む
Rogue Factor は Mordheim をユニティで作成し、Necromunda は Mordheim のメカニクスと教訓からエンジンをアンリアル 4 に変更してビルドします。
「相性は抜群です」とプロデューサーである Guillaume Voghel 氏は言います。「エピック自身がゲーム開発に実際使っているエンジンですから、自信を持って使うことができます。Mordheim で学んだ経験以外にも、技術を取り入れ機能に加えようと努めました。Necromunda は、まったくのゼロから正しい方法で作成します。その方がはるかにソリッドな体験が作成できます。」
UE4 への変更のきっかけは、まず Necromunda のレベル デザインに対してユニークな要求が生じた時でした。「アンリアルは大きい背景をとても扱いやすいエンジンだったので、広大なマップで高低差を出すことになって、まさにこれだと思いました」と Voghel 氏は言います。
テーブルトップ ゲームの Necromunda には、ギャングがボルター製ファイアを取り引きするプラスチックのプラットフォームが重ねられた場所があり、その高低差が非常に特徴的でした。
「あれは本当に有名でした」と Bordeleau 氏は指摘します。
「高低差はテーブルトップ ゲームでは斬新でした。今後ぜひ力を入れたい部分です」と Voghel は付け加えます。「高さが非常に重要になるマップ、高さに大きな影響を与えるスキルが必要になります。シューティング ゲームにおける高低差は、こういう意味でまだまだ開拓の余地があります。」
広大なスケールの重要性
Necromunda の戦場は、高さだけでなく、スケールも拡大しました。帝国が数キロの戦艦の魚雷を製造する作業場がその 1 つです。
「巨大なミサイルの横でキャラクター達はまるで小人のように感じます」と Bordeleau は断言します。「ゲームプレイおよび知覚という点で、大きいという特性はこの上なく重要なのです。」
「我々は、『Warhammer なのだから何もかもが大きい』と言ってゲーム開発に着手しました」と Voghel 氏は付け足します。」と Voghel 氏は付け足します。「言ったからには有言実行あるのみです。」
Rogue Factor は巨大な 40k ユニバース用のコンテキストを作り始めました。戦艦 Gothic のフリゲートは背景がブランクだと大きさをうまく表現できない場合がありますが、Necromunda のマップでは一番小さい大砲から出た砲弾を 10 層の高さにレンダリングすることができます。
「現実ベースのビデオゲームでは見られない表現方法です」と Voghel 氏は言います。「バランスよく膨らます方法はまだ模索中ですが、武器と装置の大きさをあれこれ試すのも、とてもワクワクします。」
プロシージャル技術
広大なスペースのビルドでは、塗りつぶしの問題にも直面します。
「そういう時は、いつもどうやってゲームをビルドしているのか、もう一度考えるようにしています」 と Voghel は説明します。「『ドアと壁はバランスよくセットでつくる』と当然のように思っていましたが、今は『作っているのはドアではなく建物全体だ』と考えるようにしています。合理性を確認できるトリックを考える必要があります。」
例えば、Rogue Factor は、Underhive Wars のマップ全体に何マイルも配管する代わりに、独自のプロシージャル生成ツールを UE4 に組み込みました。
「小さなディティール数を減らして、大きいディティールの繰り返しを増やした」と Voghel 氏は言います。「Warhammer で本当に驚かされるのは、シンプルなディティールを多数繰り返すことで複雑な形状を出すのです。アート制作という点では非常に難しいですが、プレイヤーの共感を得ることができると思います。もしできたら、シャンペンでお祝いです。」
「そのくらい大変なことなんです」と Bordeleau 氏は打ち明けました。「今はまだプリプロダクションの段階。あともう少しです。」
Necromunda:Underhive Wars は PC で利用可能になります。アンリアル エンジン 4 は現在無料でご利用頂けます。
編集注記PCGamesN は、長く続いている Making It in Unreal シリーズのためにアンリアル エンジンで制作された素晴らしいゲームを選んでそのデベロッパーにインタビューしています。エピック ゲームズは編集プロセスに関与していません。