近日リリース予定の Batora: Lost Haven の制作プロセスについて、Stormind Games のデベロッパーにお話を伺いました。イタリアのカターニアを拠点とするスタジオ、Stormind Games が、Unreal Engine を使用して、開発プロセスを合理化し、ゲーム デベロッパーが日々直面する面倒な作業を簡略化した方法について明かしてくれました。
Remothered シリーズを手掛けてきた Stormind Games が Batora:Lost Haven の開発へと舵を切った理由をお聞かせください。
Stormind Games では、機能チームに基づくアジャイル アプローチを採用することで、プロジェクトの全体的なビジョンに焦点を当てたマネジメント チームと、開発を担当する複数の専門チームで作業に当たることができました。これにより、社内でのゲームの一貫性が保たれ、同時に、制作を効率的に進めることができるようになりました。
私たちは、プレイヤーが Avril の冒険を楽しむ時間を確保しながら、満足度の高いゲームプレイを提供したいと考えました。そのために、さまざまなタイプのイベントや障害物で構成されるフローを作成し、プレイが魅力的で面白いと感じられると同時に、ゲームが紡ぎだす感情に訴えるストーリーに関連付けることに特に力を入れました。例を挙げるとちょっとした戦略と反射神経が必要な戦闘に直面したり、Avril の深層心理に入り、水平思考が必要なパズルに没頭したりします。すっかりこのゲームのワールドに没入し、ストーリーがクライマックスを迎えたとき、惑星のボスと対決することになります。
戦闘については、ゲームプレイの主な柱であるネイチャー スイッチや、戦闘の戦略性を高めるコンボ ポイントなどのメカニクスを主な焦点として考えました。また、バランス、身体と精神の性質といったコンセプトの可能性を常に明確に意識しました。敵だらけの部屋での難易度の高い戦い、ボスとのエネルギッシュな決闘、難解なパズル、さらには Avril に新しい強化機能を与えるなど、あらゆる場所でコンボ攻撃を Batora のゲームプレイの要にしたいと考えました。
戦闘のベースとなるゲームプレイは、主人公 Avril の精神/身体の二元性がベースになっています。そのため、この二元性をパズルにも反映させる必要があり、プレイヤーの性質を変化させてパズルを解くように誘導できる要素をデザインしました。具体的には、精神的、身体的なアクティベーター、Avril の性質によって現れたり消えたり、違う方向に進んだりするプラットフォームなどです。
今後の開発は、コミック、TV シリーズ、映画、宣伝などの相関関係がこれまで以上に緊密になるトランスメディアの相互作用が主要なトレンドになると考えています。同じ IP をできるだけ多くのチャンネルで活用しようとする取り組みが増加していますが、これが唯一の手段ではないことを認識する必要があります。というのも、この方法では、オリジナリティを喪失するリスクがあるからです。
新しい IP、つまりまったく新しい製品を制作するスタジオにも引き続き魅力があります。確かに、純粋なクリエイティビティを重視するインディーズ スタジオではまったく新しい製品の制作が選択されます。AA スタジオでは、クリエイティブな自由度、柔軟性、コスト管理、投資収益率の間で適切なバランスを見出します。これによって、トランスメディアの好循環をさらに推進できる新しい IP を公開することができるのです。