2016年3月9日

Stories:The Path of Destinies - アンリアル エンジン 4 で奇想天外なファンタジー物語を実現

作成 Jessica Beaudoin

この世に救いが必要な時、危険をも恐れない正義の味方が決まって登場します。堂々として勇敢な主人公は、悪から領土を守るため、勇敢に戦いに飛び込んでいきます。どんなに不利な状況であろうと、ヒーローは悪の脅威を跳ね返し、人々のために平和を取り戻します。 

これがお決まりの筋書きですが、モントリオールに本社を置く Spearhead Games が手掛けた Stories:The Path of Destinies は違います。カラフルな世界で繰り広げられる数々の物語には、一つとして同じものがありません。プレイヤーの選択により、他の人とはまったく異なる物語が展開されていきます。騎士道物語の軽く明るい物語がお好みですか?それとも、悪霊に取りつかれて、愛する人すべてを殺してしまう物語でしょうか。物語の数と多様性に加え、先へ進むごとに流れるナレーターは不幸な場面でからかうこともあります。

主人公のレイナルドを紹介します。彼は元気なキツネで、学者を装っていますが、元盗賊です。Sword Fu スクールで数年前に出会った猫とは、恋愛関係に全く発展することもなく、自己中心的なキツネであることは間違いありません。

レイナルドは、Boreas 全領土の消滅を企てる悪の帝国に対抗するための唯一の砦である Rebellion にいます。しかもなお悪いことに、決定的な戦いはすぐそこで、レイナルドが負ければ Rebellion は終わりです。

ですが、幸運なことに、盗賊時代にレイナルドは役立つ術を身に着けていました。賄賂、窃盗、素早い移動、これが彼の第二の天性です。ただ今回は、リスクがかなり高く、自由になるには少し遅れています。でも、ちょっとお待ちください!物語の主人公なのですから、レイナルドにはとっておきの手があるはずですよね?

もちろん、あります。しかも 1 つだけではありません。そして、(レイナルドによると) すべて最強です。 

レイナルドが考えることは、見事に間違った方向に進んでしまいますが、それは気にしないでください。彼には考えがあります。 

Stories:The Path of Destinies で展開される物語は、確かに魅力的ですが、実際にはゲームにしなければなりません。そこで Sprearhead Games に、創造性と技術面について聞いてみたというわけです。

Stories:The Path of Destinies はどのようなゲームなのですか?アンリアル エンジン 4 を採用した理由はなんでしょうか?

Atul Mehra, Co-Founder:Stories:The Path of Destinies は、プレイヤーに合わせた物語仕立てのアクション RPG です。素敵な物語集で、その中には、レイナルドが昔に戻って自分の過ちを直すという話もあります。

Stories では、レイナルドの旅を通してプレイヤーが選んだ内容によって、結末だけでなく物語の展開そのものも異なります。プレイヤーの選択に合わせて異なる展開になるように、物語をたくさん用意しています。物語は、典型的な英雄の冒険もの、悲痛なロマンス、そしてラブクラフトの回転木馬のような世界に至ります。Stories は、これらの独立したアークから得た知識を適用してレイナルドを勝利へ導くナラティブな仕組みになっています。

UE3 を使って 2 年以上経つので、ごく普通に、次は UE4 にしようと思いました。UE4 に変えても、しばらくは、この選択の本当の価値に気づいていませんでした。エンジンを使いこなして様々な新機能を発見するにつれ、それらによって作業グループ間の依存性を緩めて、各チームのメンバーがより早くより多くのことを処理できるようになりました。

Spearhead の前作である Tiny Brains は、アンリアル エンジンのイタレーションで作成された協力パズルゲームです。 今回 Stories のような一大プロジェクトに挑んだわけですが、大変でしたか?

Jerome Parent, Designer:UE4 の直観的なブループリント システムのお陰で、プロトタイプが非常に早く効率的にできました。UE3 の時よりも早く最終品質に仕上げることができました。前作と同じ開発時間で、しかもエンジンについて学びながらの作業であったにもかかわらず、Stories は結果的に内容もレベルの高さも格段に良い仕上りとなりました。

巨大な飛行船、きらめく宝、魔法の刀は Boreas に存在するアイテムの一部ですが、プレイヤーが Stories で探索するカラフルなファンタジーの世界をアンリアル エンジンでどのように作り出しましたか?

Yan Mongrain, Art Director:UE4 のほとんどのアート ツールは使いやすく、まとまりのあるアートの世界の作成に大変役立ちました。新たなライティングおよびポストプロセス システムのお陰で、各種モードとスタイルを迅速にプロトタイプしやすくなりました。動的ライティング機能を使って、異なるライト スキームを作り出し、最初は動的ライティングの状況でプロトタイプしました。シェーダー エディタも一層使いやすくなり、ゲームの実現が早くなりました。物理ベースのレンダリングを追加したので、ワールドがより現実的に見えるようになりました。

Maximilien Faubert, VFX Artist:これまでになかった方法で UE4 は複雑なエフェクトをデザインし、直接リンクを張り付けてブループリント内でパラメータを公開できるようにしました。アートと技術のギャップが減ったことで、イタレーション処理を早く行うことができるようになりました。 

悪の帝国は大勢の悪者をレイナルドに仕向けますが、もと盗賊で Sword Fu の達人で主人公のキツネは痛みに耐える方法を知っていました。UE4 のどんな機能によって、Stories のゲームプレイと戦闘の充実度が高まったのでしょうか?

Thierry Van Elsuwe, Programmer:アンリアル エンジン 4 および見事な Hot Reload 機能を使って、ネイティブ コードの速度は保ちつつ複数のイタレーションを高速で行うことができるようになりました。ビルトイン機能をすべて使って、コアのゲームプレイに集中することができました。さらに、ブループリントは C++ を簡単に統合できるので (その逆も然り)、ゲーム ロジックの作業の多くをデザイナーに任せて、より複雑なタスクに集中することができました。

自分の冒険は自分で選択しますが、レイナルドのほとんどの選択はかなり悲惨な結末になります。複雑なナラティブ システムの構築で難しかった点は?そして UE4 でどのように対処しましたか?

Philip Tam, Designer:異なる物語をすべて記録したので、その量は膨大でした。そして複雑さに加えて、レイナルドのアクションに応じてナレーターのリアクションも変えました。ですが、UE4 のブループリント、およびインポート / エクスポートツールのお陰で、膨大な量のゲームのラインを簡単に統合、テスト、修正することができました。

UE4 でお気に入りの機能またはツールは?なぜ Stories でそれらが活躍した理由は?

Mathieu Bissonnette, Designer:ブループリントでなければだめだったでしょう。他のエンジンと UE3 を何年も使ってきたデザイナーおよびアーティストにとって、UE4 は可能性という点で非常に新鮮かつ斬新でした。ブループリントによって、すべてのゲーム開発プロセスにアクセスできるようになり、さらに作業が早くなりました!クリエイティブ関係の処理をすべて管理しつつ、以前では 50 チームで行っていたことを 10 チームでこなせるようになりました。

Stories:The Path of Destinies は 2016年4月12日に PlayStation 4 および PC 向けにリリースされます。PlayStation Store で予約すると 10% オフになります。 

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