2020年2月14日
スポンジ・ボブ: ビキニボトムの戦い - 再復活、カルトクラシックにグラフィックとデザインの改良を加えて登場
我々はTHQ Nordicのプロデューサー、マーティン・カイヒにインタビューし、Unreal Engine でいかにしてオリジナル版に改良を加えたのかについて話をうかがいました。 オリジナル版でのファンが愛する要素を保持しながら、どのようにスポンジ・ボブ: ビキニボトムの戦い - 再復活をアップデートしていく予定だったのですか?
我々にとって非常に重要だったのは、ビキニボトムの戦いの特徴的なゲームプレイの豊富さを維持することでした。ビキニボトムの戦いは現在においても、最も多彩なプラットフォーム・ゲームの1つです。それぞれのステージが独特の雰囲気と見た目をしており、そしてそれをサポートするようにユニークなゲーム操作も加えられていました。プレイアブルキャラクターは3人、スポンジ・ボブ、パトリック、サンディです。それぞれ個性的なスキルを持っていました。それだけではありません。最大の課題は、最高のアニメシリーズと、そのフランチャイズにおける最高のゲームと評されるものの両方の良さを十分に引き出すことでした。
オリジナル版は今でも本当に面白い作品なので、我々は現代のコンシューマーゲームらしさが得られるようなディテールにフォーカスしました。この作業に含まれるのは、例えば、カメラ、移動方法、会話中のアニメーションの修正や、最近のゲームのセーブシステムのような使い勝手の良い機能をたくさん追加することです。

オリジナル版にはカルト的な根強いファンがいますが、本作の開発において、コミュニティからのフィードバックはどれくらい重要だったのでしょうか?
我々自身がゲームとアニメシリーズのファンになること、そしてオリジナル版に忠実であることが、第一の目的でした。同時に、PS2時代の古い厄介な部分を排除しようと考えていました。我々の狙いは、ファンたちが記憶しているものに沿ってゲームを作ることでした。愛されてきた水中の世界で、奇抜で楽しいプラットフォーム・ゲームをプレイしているというあの感覚です。
加えて、ビキニボトムの戦いには、スピードランで競い合う盛んなコミュニティがあります。ゲームズコム2019で初めて作品を披露したあと、オリジナル版における最速のスピードランナーの一人であるSHiFTが、親切にもウィーンにある我々のスタジオまで来てくれました。これにより、オリジナル版の膨大なプレイ時間から生まれた彼の洞察力、すなわち、ちょっとしたプレイングのコツや、見逃されやすいショートカットを発見する力に触れることができました。

リハイドレイト版にはオリジナル版では削除されていたコンテンツや、マルチプレイモードなどの新しいコンテンツがあります。こういった新要素を追加することにした理由を教えて頂けませんか?
オリジナル版のファンが望んでいたものを調査した内容から生まれたものです。例えば、オリジナル版ではロボ・イカルドのコンセプトアートをアンロックすることができました。そしてファンたちは、この敵との戦いがゲームに実装されたらどんな感じになるのだろうと考えていたのです。
マルチプレイのアイデアは、スポンジ・ボブのパーティゲームの長い歴史と、本シリーズに広い年齢層のファンがいることから生まれたものです。皆が愛するシリーズですから、ファンたちが一緒に遊べるような、シンプルでお手軽なマルチプレイモードを導入しようと考えたのです。
その他に参考にしたリマスター版やリメイク版はありますか?
最も影響を受けたのはオリジナル版です、しかし、スパイロの三作品やクラッシュ・バンディクーブッとび3段もり!、そして1つのジャンルを築き上げたスーパーマリオ・オデッセイなどといった偉大なリメイク作品も参考にしました。.
それに加えて、THQ Nordicには、ビキニボトムの戦いのようなHDリマスター版として、そして完全なリメイク作品としてクラシックゲームを復活させようという強い思いがありました。こういった経験は、もちろん、Purple Lamp Studiosがクラシック作品であるスポンジ・ボブの新たなビジョンを作り出すのに役だったことでしょう。

スポンジ・ボブは幅広いファンのいる象徴的なフランチャイズです、そしてかなり独特で、非現実的なコメディもあります。コメディ要素はどのようにしてゲームに取り入れたのでしょうか?
我々は幸運にも、スポンジ・ボブフランチャイズの黄金時代に作られた原作を使用していました。伝説的な会話シーンがたくさんありました。シリーズのキャラクターも多数登場します。どのファンにもそれぞれお気に入りのジョークがあります。ゲーム動画のコメント欄で、そういうジョークが飛び出してくるのを見るのはとても面白いです。
それとは別に、我々はいま、こういったセリフやゲーム全体のクレイジーさを高品質なアニメーションでサポートするという立場にあります。つまり、コメディ要素を付け加えたのではなく、ほとんどは既にあったものを持ち出して、磨き上げたのです。確かに、アイドルアニメーションは新たに追加したものです。これは、プレイアブルキャラクターが一定時間動かないでいると見られるものです。これはシリーズ後半のミーム化したシーンを反映したものです。楽しみながら作ることができました。
スポンジ・ボブ: ビキニボトムの戦い - 再復活はPurple Lamp Studiosの初めての作品の1つです。開発チームはどれくらいUnreal Engineに慣れていたのでしょうか?
現在の開発チームは比較的「フレッシュ」ですが、多くのチームメンバーは過去に一緒に仕事をしたことがあったり、ゲーム業界でたくさん経験を積んできた人たちです。
Unreal Engineの経験について言えば、チームは以前にマルチプレイPvPアクションゲーム、MisBitsを開発した経験がありました。それに、同僚からさらなる知識とサポートが得られました。彼は、Unreal Engineを使ってアーキテクチャービジュアライゼーション業界で働いていました。

アニメを参考にしつつも、ゲームグラフィックを現代的なものにするために、どのようにUnreal Engineを利用しましたか?
アートスタイルにおいてはニコロデオンと手を組みました。彼らのスポンジ・ボブフランチャイズに関する類まれな見識が、我々を導いてくれました。それに加えて、Unreal Engineはオリジナル版よりもずっと高品質な、ビジュアル面の忠実性を提供してくれました。
より技術的な面で言えば、Unreal Engine 4のプロファイリングと視覚化ツールは、いろいろな方法で、それがなければ発見が困難であったであろうパフォーマンス問題を特定するのに役立ちました。その点に関しては、この開発エンジンには簡単に使えるLOD作成ツールがあり、プレイヤーから遠く離れた物体の形状を最適化するのに使用できます。また我々の開発チームは、ゲームの独特の見た目と型にはまった演出を作成するのに、マテリアルエディターも使用しています。
どんなプラットフォーム・アクションゲームにとっても、操作に忠実なジャンプシステムと、よくデザインされたステージの組み合わせは必要不可欠です。ゲームプレイを快適なものにするために、どのようにUnreal Engineを利用しましたか?
3人称視点でキャラクターを映すときの、(デフォルトの)Unreal Engineのカメラ設定は、カメラ位置開発のスタート地点としては信頼できるものでした。さらにDaedalic Entertainmentの記事、「生き生きとした三人称カメラを設定するための6つの要素」は大いに役立ちました。
Unreal Engineの既存のゲームプレイアビリティシステムを使用したことで、キャラクターの様々なスキルやアビリティを開発する際に好スタートを切ることができました。加えて、既存の枠組みを用いたことで、マルチプレイアビリティの拡張もずっと簡単になりました。

発売に向けて、ゲームについてファンに知っておいて欲しいことは何ですか?
たくさんのサポートと情熱をありがとうございます。毎日仕事をする原動力になっています!心待ちにしてくれているあなたの手元に、この特別なゲームを届けられる日を楽しみにしています!