提供画像:First Watch Games

すべての主要プラットフォームでのクロスプレイに対応し、楽しさ、競争、新規プレイヤーの親しみやすさを追求したシューター ゲーム Rogue Company

Jimmy Thang

First Watch Games は Hi-Rez Studios ブランド傘下のゲーム制作スタジオであり、Hi-Rez Studios、Blizzard、Daybreak、Electronic Arts、Vicarious Vision などを手掛けた経験豊富なシニア デベロッパーで構成されています。こうしたベテラン デベロッパー チームが、最高の次世代マルチ プレイヤー シューター ゲーム Rogue Company を制作するために集結しました。First Watch Games と Hi-Rez Studios の信念は、ゲーマーの皆さんがプラットフォームに依存せずに仲間たちと遊べるようにすることです。制作チームは、優れたシューティング ゲームの追求はもちろん、クロスプレイを実装してコミュニティを統合するべく取り組んでいます。
これまで SmitePaladinsRealm Royale などの人気ヒット作品をリリースした Hi-Rez Studios の傘下となった First Watch Games にとって、 Rogue Company は初めてのタイトルとなります。この 4 対 4 のサードパーソン シューター ゲームは、無料プレイで目標ベースのゲーム モードを備え、Nintendo Switch、PlayStation 4、PlayStation 5、Xbox One、Xbox Series X はもちろん、Epic Games Store を介して PC でのクロスプレイにも対応しています。 Rogue Company は楽しさと操作性を実現しながら、同時にファンを満足させるほど競争的であり、 Finger Guns サイトでは、「 Rogue Company は無料プレイでありながら高品質のタイトルで、今年プレイした中で最高のシューター ゲームの一つです。標準的なシューター ゲームとは一味違った、ぜひコンソールに追加したい作品です」と評価されました

Rogue Company に込められた思いを探るべく、First Watch Games と Hi-Rez Studios のチーム メンバーにインタビューしました。スマートな戦術プレイを促進するゲーム レベルの設計方針、キャラクター制作とバランスの取り方、幅広いプラットフォームで適切にゲームを動作させる最適化の方法、プレイヤー主導のサービスとしてのゲーム基盤を実現するヒントなどについて、貴重なお話を伺いましたのでご覧ください。
 

First Watch Games は Hi-Rez 傘下の新スタジオですが、 Rogue Company に携わった新しい開発チームと、メンバーの協力体制について詳しく教えてください。 

Bart Koenigsberg 氏 (First Watch Games ブランド ディレクター):
Rogue Company は Unreal Engine 4 で開発する最初の大型タイトルですので、Hi-Rez 傘下に新しいスタジオを立ち上げて、UE4 の力を最大限に引き出すべく、当社のテクノロジーとコンテンツ開発の専門家たちを結集させました。このような Hi-Rez 傘下のスタジオには、First Watch の他にも Titan Forge ( SMITE ) や Evil Mojo (Paladins & Realm Royale) のゲーム チームがあります

当スタジオは Rogue Company を、 Mission ImpossibleThe Fast and the Furious が、 Gears of WarCall of Duty と融合したものと位置付けています。このゲームのインスピレーションについて詳しく教えてください。 

Koenigsberg 氏:
Rogue Company は、戦術とアクションを融合したシューター ゲームを実現するという、シンプルなアイデアから始まりました。この方向性に基づき、思いきり個性的でグローバル スコープを備え、近未来を舞台にしたサード パーソン アクション シューターを制作しました。当スタジオの目標は、夏の大ヒット作に相応しいエクスペリエンスを実現することです。
提供画像:First Watch Games
First Watch Games では、 Halo の元世界チャンピオンである Scott Lussier 氏をリード デザイナーとして迎えました。この抜擢は Rogue Company の開発に、どのような影響をもたらしましたか?

Mick Larkins 氏 (First Watch Games ゲームプレイ担当副社長):
Scott は競争の激しいコンソール シーン出身なので、キーボードとマウスによる操作と遜色ない Rogue Company のプレイを、コンソール コントローラーでも実現することを早い段階から重視しました。そこで、高度なプレイを左右するメカニズムに焦点を当て、プレイヤー同士の優れた対戦ゲームプレイを実現するデザインを完成させました。

その結果、 Rogue Company が 4 対 4 に特化したサードパーソン ゲームになったのはなぜですか?

Scott Lussier 氏 (First Watch Games リード デザイナー):
開発中には、さまざまなチーム サイズで試行錯誤を重ねました。そして何ヶ月にもわたる熟考の結果、4 対 4 で進めることを決定したのです。「ゲームに最高のエクスペリエンスをもたらすチーム サイズは何か」- この決断は突き詰めると単純ですが、難題です。これを 4 対 4 とする一番の利点は、敵が存在した場所や、これから敵が現れる場所をプレイヤーが常に把握できることです。プレイヤーの人数を増やすごとに、戦場の混沌は激しくなります。
提供画像:First Watch Games
さまざまな能力とアップグレード可能な特性を備えたキャラクターがたくさん用意されているので、プレイヤーはたとえばバリケードを落下させたり、敵の位置を掌握したりできます。キャラクター デザインとバランスの調整には、どのようなアプローチを採用しましたか? 

Lussier 氏:
キャラクター制作に当たっては、まず最初に Rogue のゲームプレイに与える個性を確立しました。ディフェンダー、デュエリスト、あるいはスナイパーなどです。こうしたロールを決定したら、次にキャラクターの生い立ち、個性、物語を構築して、ゲーム中に際立つような特徴を作り出します。Rogue の根幹が定まったら、デザイン チームに制作を引き継ぎます。Rogue のバランスに関しては、ワンライフ ゲーム モードのラウンドごとに、すべての能力が少なくとも一度は使用されることを狙って全体のバランスを取りました。

Rogue Company には目標ベースのマルチプレイヤー モードが複数用意されています。例えば「ストライク アウト」と呼ばれる個性的なモードがあり、時間とともに減っていく有限のリスポーン回数の範囲で、2 つの対立するチームがマップ上の特定の地点の支配を競います。ゲーム中の多様なマルチプレイヤー モードを設計する際は、どのようなアプローチを採用しましたか?

Lussier 氏:
ストライク アウトなど、コア ゲーム モードの制作に際しては、それぞれの Rogue が役割を担い、明確な目標が存在し、さらにアイテム ショップが常に必要になるように意識しました。ストライク アウトは当初、目標を達成するチーム デスマッチの一種でした。その後、ストライク アウトの開発が進むにつれて、より目標に特化して、系統立った性質を帯びていきました。
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Rogue Company の各レベルは、比較的コンパクトながら立体感と多彩な遮蔽物を備えており、とても興味深いものになっています。こうしたマップ デザインで採用したアプローチについてお聞かせください。

Joey Simas 氏 (First Watch Games レベル デザイナー):
Rogue Company のマップをデザインする際に追求したのは、アクション満載の瞬間と戦略的な意思決定の、エキサイティングなバランスです。サードパーソン シューターとしてプレイヤーが動き回る動機を与えるように、状況に応じた選択を下す余地を、遮蔽物の配置やマップ全体のレイアウトにたくさん用意しました。また、それと同時に、戦闘空間をシンプルに保つよう心掛け、マップに少し慣れるだけで敵が現れる場所に見当をつけられるようにしました。効果的な位置として迎撃に適した地点をあちこちに設け、そこに登って敵が来たら上から襲い掛かれるようにしました。こうした戦闘の駆け引きによって興奮を演出し、プレイヤーを惹きつけます。遮蔽物やレイアウトに加えて、マップをリリースするたびにゲームに新しい何かを追加するように、楽しいゲームプレイのフックとユニークな場所を用意するように心掛けています。 

きびきびとした反応に優れたガンプレイが高く評価されています。こうした実装を、どのように成功に導いたのでしょうか?

Lussier 氏:
開発の当初からガンプレイこそが主役だと認識していました。そのため、コア ゲームプレイを補完するだけでなく、強化するように、Rogue の能力を設計をしました。この決断を下してからは、世界レベルのサードパーソン シューター エクスペリエンスの実現を目指しました。例えば、ファーストパーソン シューターと比較すると、サードパーソン シューターではレチクル ブルームが大きく、垂直方向の反動が少なく、カメラ シェイクを最小限に抑える傾向があります。こうしたファーストパーソンで味わえる武器の感触を、サードパーソン ゲームでシミュレートすることで、業界の常識に挑戦しました。つまり、反動が大きく、キックから瞬時にリカバーし、パンチの効いたカメラ シェイクをともなう、プレイヤーが習得しやすい銃を追求したのです。
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チームメイトがお互いを復活させることで困難な状況を回避でき、ただ照準を合わせる器用さだけでなく、ポジションの取り方が重要になる本作品は、新しいプレイヤーも楽しみやすいことが高く評価されています。こうした要素の重要性についてお聞かせください。 

Lussier 氏:
当スタジオの設計指針の一つが、サードパーソンのパースペクティブで発生する違和感の軽減です。戦場にいるプレイヤーが把握すべき情報は膨大なので、この設計を工夫したのです。敵を倒すまでかかる少し長い時間、次の遮蔽物までドッジロールする素質、体力の回復、チームメイトを復活させる機能などを導入することで、こうした課題を軽減できました。
 
このゲームでこだわった一番大きなポイントの一つが、フレンドと一緒に遊ぶことです。
- Trevor Williams 氏 (Hi-Rez Publishing 事業開発担当副社長)

Rogue Company には近未来の世界観が採用されていますが、このようなゲームの外観を作り上げたこだわりについてお聞かせください。

Lussier 氏:
環境に関しては、マップとそこで表現するテーマの制作に多くの時間を費やし、さらに根底にある物語をそれぞれのマップに吹き込みました。現時点で公開されている物語は一部に過ぎませんが、我々制作チームには Rogue Company が活躍する舞台空間について明確な方針を持っています。例えば、影で糸を引く怪しいネットワークが関わっていたりと、今後も新たな真実が次々と明らかになるよう、物語の構築を続けています。コンセプト制作の多くがマップの事前計画段階に入り、環境チームが取り組む明確な道筋を決定します。
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これまで手掛けたゲーム作品の多くで Hi-Rez は Unreal Engine 3 を採用していましたが、本作 Rogue Company で Unreal Engine 4 を採用した理由をお聞かせください。

Larkins 氏:
Hi-Rez にとって Epic と Unreal Engine は 15 年にわたるパートナーです。レンダリング、コア ゲーム アーキテクチャ、プロダクション ワークフロー、サポートはもちろん、多様なプラットフォームで動作する魅力的なゲームを開発する上で不可欠な多くの重要な要素に関して、Unreal Engine は常に先頭を走っています。当スタジオは長年にわたりエンジンを拡張することで、サービスとしてのオンライン ゲームの制作を成功させてきました。Unreal Engine は絶えず進化を続け、新しい強力なソリューションを搭載していくため、当スタジオは素晴らしいゲームの作成に集中できます。

Chris Ranney 氏 (エンジン技術ディレクター):当スタジオが以前制作したタイトル Hand of the Gods では UE4 を使用したため、この経験で得られた UE4 のプロセスとテクノロジーを活かして Rogue Company の開発を開始できました。これに UE3 で得られたこれまでの経験と組み合わせたため、 Rogue Company の開発にうまく UE4 を使いこなすことができたのです。 

Rogue Company は多様なプラットフォームでスムーズに動作します。こうしたパフォーマンスの管理をどのように維持していますか?

Ranney 氏:
監視とベンチマークを実施する自動化システムを複数導入していますが、効果は限定的です。したがって、これを補完するテストを追加しました。その際は、まず最初に性能が最も低いプラットフォームでのパフォーマンス改善に重点を置き、次により強力なプラットフォームを対象としていく手法を取りました。

Rogue Company は 4K 解像度を 120 FPS で実現する Xbox Series X 向けに最適化されており、今後はレイ トレーシングを導入すると御社は発表しています。こうした次世代プラットフォームをターゲットにした開発で最も期待することは何ですか?

Ranney 氏:
Xbox One X で 4K の優れたパフォーマンスを発揮するゲームをすでに経験しているため、ほとんどの工程で大きな変更を加えずに次世代の 120 FPS を実現できました。現在の 60 FPS モードには余裕を残しているため、レイ トレーシングなど、高いパフォーマンスが求められる新機能を追加する余地があります。
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Hi-Rez は「サービスとしてのゲーム (GAAS)」モデルの先駆者です。これまでに得られた知見のなかで、他の開発コミュニティでも活かせる教訓はありますか?

Trevor Williams 氏 (Hi-Rez Publishing 事業開発担当副社長):
これまで GAAS に取り組んできた経験から、必ずしもプレイヤーが料金を支払うという具体的な行動ではなく、他の要素によっても収益化を実現できることを発見しました。当スタジオは、定着率とエンゲージメントという収益化を促進する 2 つの要素に取り組んでいます。プレイ時間 (セッション数/エンゲージメント) はもちろん、プレイ頻度 (復帰率/定着率) を高めることで、収益化を促進できることを発見したのです。通常、こうした増加は、外部のゲーム ループや新しい期間限定モードで実現しています。つまり、毎日ログインすることで得られるアイテムや、毎日/毎週のクエストを継続的に実施することで、ゲームのプレイ時間を伸ばして、プレイする頻度を高めることができます。最終的にはプレイヤーにとって常に楽しく魅力的なエクスペリエンスの提供を目指しており、これがクロスプレイやクロスプログレスで高評価を獲得している理由です。そして、このゲームでこだわった一番大きなポイントの一つが「フレンドと一緒に遊べる」ことです。ゲーム内で新しくフレンドを作る場合も、他のゲームのフレンドを連れてくる場合も、グループを組んでプレイ可能にすることで、両方の効果を大幅に高められます。

貴重なお話をありがとうございました。Rogue Company の最新情報はどこでチェックできますか?

Lussier 氏:
更新に関する情報や Rogues については www.roguecompany.com をぜひご覧ください。また、最新情報を見逃さないように、当スタジオの TwitterInstagramFacebookYouTubeDiscord をぜひフォローしてください!

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