このゲームでは、ロボティクスの戦闘で最新技術で武装して、ボディを改造し、超自然的な変異という特別な才能を活かしたり、未知の世界を探検するために星々を訪れたりします。
現在、制作中の Project Genom は sci-fi MMO でクラスフリーのキャラクター進化やプレイヤーがワールドに影響を与えることができるグローバル イベントなどの機能でプレイヤーのエンゲージメントを推し進めます。ゲームプレイは現在、クエストと Avalon という広大な惑星での戦闘に重点を置いていますが、デベロッパーの NeuronHaze はこの作品に対して壮大な計画があります。新しい世界の探検、複雑な経済、宇宙旅行のアドベンチャーまで含む野心的なものです。
NeuronHaze のチームのコア メンバーは 10 名で、小規模スタジオにとって MMO の制作に挑むのはたやすいことではありませんでした。このことはアート ディレクターである Alexander Sergeev 氏 (以下インタビューでは AS と記載) が身に染みて感じていたことで、制作に制限を設けること、制作中にパワフルなコミュニティを育てることの重要性について以下のインタビューで話してくださいました。
Project Genom で扱う範囲と高い目標には感銘を受けました。開発当初の目標は主にどんなものでしたか?
AS: ゲーム開発では夢と現実との間で絶えずせめぎ合いがあります。目標を低めに設定する必要があることはわかっていましたが、アクション ゲームプレイとロボットの MMO は難しいけれど魅力的なプロジェクトのように思えました。
一回目のテストは楽しかったです。20 名の人々が走り回り、銃を撃ち合い、崖を飛び下りるというシンプルなプロトタイプでしたけどね。sci-fi の設定は満場一致で決まりました。ゲームの購買層の規模は大きな可能性を秘めているにも関わらず、ジャンルとしての数は比較的少なかったからです。着想から規模を拡大し、コアとなるゲーム メカニクスのデザインに熱心に取り組み始めました。
MMO におけるプレイヤーの期待は絶えず変化しています。こうした変化が Project Genom の制作にどのように影響を及ぼしましたか?
AS: あらゆるプロジェクトは新たなアイデアを業界にもたらし、それが信じられないくらい人気を集めて無視できなくなることがあります。そのため、ゲーム、特にオンライン ゲームのトレンドに目を光らせていましたが、他社のアイデアには縛られないようにしました。
もちろん、プレイヤーからアイデアをいただくことは大歓迎で、そのうちのいくつかは既にゲームに加えました。プレイヤーのアイデアを取り込むことも含めて、プロジェクトを改善したいという我々の欲求はとどまることがないため、Project Genom は既に当初の単純なものから多様なゲームプレイ機能を備えた複雑な MMO へと進化を遂げました。
絶え間なく改善し、様々なゲーム機能に変更を加えたいという願望はありますが、若いチームにアドバイスできる非常に重要なポイントがあります。野心やアイデアがどのようなものであれ、限度を定める必要があるということです。そうしないと、ゲーム開発が永遠に続いてしまいます。
従来のクラスの代わりにキャラクターの進化にスキル ツリーのシステムを選んだ理由をお聞かせください。
AS: ダイアログでも、キャラクターの開発であっても、常にプレイヤーに選択肢を与えるというのが我々の大きな願いでした。クラス システムは簡単に使用できますが、非常に制約が多いものです。初めてゲームを開始し、10 種類のクラスを見たとき、「面白そうなものもあるけど、どんな風に機能するかちっともわからないや」と思うことがあるでしょう。
その結果、他のゲームでプレイした馴染みのクラスを選びがちです。こうしたやりかたは気に入りませんでした。2 つとも何だかわからないようなものから、どうやって選ぶことができるというのでしょうか? そのため、プレイヤーの個人的好みに応じて自分でキャラクターを作ってもらい、時間経過に伴い経験を積んでもらおうと決めたんです。
このシステムを使ってプレイヤーが作ることができるユニークなキャラクターの例をいくつか挙げていただけますか?
AS: 一般的に何の制限もありません。皆さんの願望、時間、プランニング次第です。従来の枠組みでキャラクターを作るのが一番簡単です。タンク、 DPS 、ヒーラーなどです。あらゆるスキルを組み合わせる自由もあります。例えば、仲間を効果的に回復させながら戦闘ロボットを使って非常に大きな打撃に対処するキャラクターを作ることができます。ステルス機能と強固な防護スキルを備えたスナイパーを作ることで、見つかっても生存率を高めることができます。
もちろん、万能の戦士を作ることは非常に難しいことです。適切なスキルを習得するために多くの労力とエネルギーを必要としますが、それでもキャラクターには欠点や弱点があります。
どちらかというと戦闘を好まないプレイヤーが利用できるオプションはありますか? こうしたプレイヤーは全体的なワールドにどのように適用しますか?
AS: 動くものを何でもかんでもキルしたくないプレイヤーには常に配慮してきました。戦闘なしに先に進むにはある程度の努力は必要ですけどね。Project Genom には複雑なクラフティング、リソース、マーケットのシステムがあります。こうしたシステムを使えば、クエストを完了しなくてもキャラクターを成長させることができます。ワールドを実際には知らず、コンバット ロボットで戦闘するスリルを味わうこともありませんが、他の面で強くなります。
Project Genom ではグローバル イベントが大きな役割を果たしそうですね。これらはどのように機能し、プレイヤーの物語を作っていくのでしょうか?
AS: グローバル イベントはプロジェクトの進捗に伴いゲームに追加されたものであり、誰にとっても非常に面白いものになると考えています。アクティブ プレイヤーの状態、メイン プロット、特定のロケーションの外観に影響を与えることもできるからです。さらに、誰でも最初の数時間からグローバル イベントに参加できます。
一例として、メドゥーサの季節的な移動があります。こうした小さな生き物の大群が新たな棲みかを求めて移動します。メドゥーサをひとつ見つけたら容赦なくつぶして報酬を得ることができます。メドゥーサの巣が大きくなるほど、それを破壊して得られる報酬は高くなります。そのため、他のプレイヤーからそれを隠したいと思うこともあります。同時に巣はこの惑星の不気味な生き物を惹きつけます。かつて平和だったエリアは攻撃的な生物であふれます。
Project Genom の探検とプレイヤーが行くことができるワールドがどんなものか教えてください。
AS: すべてのプレイヤーのメインストーリーは惑星 Avalon から始まります。ここでスキルの習得を開始し、複雑に絡み合うキャラクターやイベントの世界に飛び込み、何が味方なのかを判断します。その過程でプレイヤーは最初の宇宙船を組み立てて、Avalon を旅立つ準備をします。
最終的に、基本的なコンストラクションや自由探査の可能性を持つ幅広い宇宙環境を作ることにしました。冒険心あふれるプレイヤーは新しいリソースやユニークなアーティファクトを見つけることができます。そして戦闘で新しい敵や他のプレイヤーに遭遇します。
プレイヤーは宇宙船の乗組員を作り、操縦スキルを習得し、メイン ストーリーラインが進む中、新たな星に到達できるように宇宙船を購入したり、アップグレードしていきます。各惑星は特徴があり、それぞれの問題を抱えています。低温で通常のアーマーよりも暖かく丈夫なものが必要だったり、危険物を含む大気に合わせて特殊な防護服を必要とするなどです。
Project Genom の開発チームの規模は?
AS: プロジェクトに常時携わっているのは 10 名です。単発の仕事を支援する人々が何名かいます。これに加えて、素晴らしいコミュニティの仲間がいます。彼らのプロジェクトに対する貢献はデベロッパーの働きぶりとともに称賛に価するものです。
このプロジェクトにアンリアル エンジン 4 (UE4) を選んだ理由は?
AS: アンリアル エンジンは様々な問題に対処し、最終的に自分たちのアイデアをすべて取り入れることができました。これまでの数年間の開発では作りたかったけどあきらめざるを得なかった機能を実装することができたのです。その上、エピック ゲームズには大規模で反応が速いコミュニティがあり、利用可能な情報も豊富でサポートも適切です。ブループリント ビジュアル スクリプティング システムがかなりの時間短縮をもたらしてくれたことは言うまでもありません。UE4 は可能な範囲で最高水準のグラフィックスも実現してくれました。
予想以上に便利だったり、驚かされた機能はありますか?
AS: このエンジンに関しては、何もかも驚かされることばかりです。そのひとつは無料で使用できるということです。すべてが十分に文書化されていてアセット ストアの品ぞろえも豊富です。UE4 で非常に素晴らしい機能のひとつは間違いなくブループリントです。事実上、誰でもシステムを作ることができます。ブループリントがなければ、何年もかかって詳細なプログラミングの知識を身に付けないと作れないようなシステムを作ることができるのです。実に感動的です。大規模プロジェクトでプログラマーなしで作業するのは気が進まないでしょうが、アンリアル エンジンのツールは小さなスタジオにとっては救世主です。シェーダー システムではリアルタイムでビジュアル化するという奇跡を誰でも起こすことができます。特に定期的に行われる更新はデベロッパーにとって楽しみなものです。
背景、キャラクターのオプション、ゲームプレイ機能が非常に豊富ですが、開発のスコープを管理するうえでどんな課題に直面しましたか?
AS: MMO を作る場合、バランスを取ることが大きな課題になります。オープンワールドの規模が大きく変数が多数あるため、特定のイベントに対してあらゆる可能性を計算するのは困難です。とはいえ、バランスを取ることは MMORPG のコンポーネントでは非常に重要です。小規模チームでは、開発を進める代わりに、こうした変数をいじってテストすることにすべての時間を簡単に費やしてしまうことがあります。ここでまたコミュニティがプロジェクトの実現を支えてくれました。修正のテストやフィードバックを送ってくださった皆様に心より感謝いたします。
パフォーマンスの最適化は重要ですが、両刃の剣でもあります。エンジンは無限の可能性を秘めていますが、美に関して常に自制しなければなりません。目をみはるようなシェーダーを実装して、ポリゴン カウントを増やし、見事なパーティクル エフェクトを加えることはできますが、そうすべきではないことはわかっています。視覚的にできる限り素晴らしい体験をコミュニティに与えるべきだと思いつつ、できるだけ使用しやすいものにしたいと思うと、道徳的ジレンマに陥ります。
最近、 Steam Early Access でローンチしましたよね。このことが Project Genom の方向性を定めるうえでどのように役立ちましたか?
AS: 時間と予算は常に小規模スタジオの大きな敵です。必要な才能を持っている人を雇えなければ、チームのメンバーは複数の業務をこなすことになります。その結果、クオリティが低下し、当初の予定よりも開発サイクルが延びてしまいます。Steam Early Access でローンチし、早い段階でプレイヤーから経済面で支援してもらうことで、クオリティを犠牲にせずに可能な限り早くプロジェクトを完成させることができます。
同じくらい重要なこととしてこのプロジェクトがゲームの購買層から暖かく迎えられたということがあります。これにより、自分たちの方向性が間違っていなかったという希望を持てました。さらに、ファン同士の交流が我々のモチベーションを上げてくれました。プレイヤーの意見を参考に優先順位を並べ替えたのです。現時点で近接攻撃を望んでいるなら、予定よりも早く追加しない手はありません。重要度が低いものは後回しにします。
こうしたやり方をとったのです。
Project Genom の詳細を知るにはどうしたら良いですか?
AS: 以下のこのゲームのウェブサイト、Steam、 Facebook のグループで最新ニュースをご覧ください。
Official website: https://pgenom.com
Facebook group: https://www.facebook.com/ProjectGenom