2016年7月12日

Vive に素晴らしいアイデアを吹き込んだ 『Light Repair Team #4』

作成 Jeremy Peel

サイエンス部分をシリアスにとらえたハード SF という概念をご存じかもしれません。この観点から考えると、『Light Repair Team #4』 は、甘くふわふわしたクリーム ブリュレのようなものです。 

New Corona という都市はライトの送電網に依存しています。パイプでライトを運ぶよりも良い方法として、チューブ状の輸送システムがあります。これが壊れたら特殊チームを呼び出して、流れの向きを変えます。このゲームでは、Rube Goldberg の鏡、レンズ、プリズムの配置ではなく、複数の鏡を使ってこの作業を行います。パワーをメトロポリスに再ルーティングし、戻すには、カラー ビームをバウンス、結合、移動、分割します。

「Light Repair Team #1 から #3 には何が起こったのでしょう?」とゲームのプロモーション用の推薦文でデベロッパーが問いかけをしています。「それは全く別の話です。」

こうしたことに疑問を持つのは当然です。どうしてこのように考えたのでしょうか? しかし、これにとらわれるとゲームを誤った方向から考えることになります。Ubi Reflections が 『Driver:San Francisco』 の車を乗り移る仕組みに合わせてとっぴな昏睡状態を考え出したように、単独のデベロッパーである Joe Radak 氏は、HTC Vive に適するようにフィクションを合わせました。

Radak は12 月半ばに残り少ない Vive dev kit を手にするまで、Valve に準拠したスティック型のコントローラーを操作するルーム VR キットを使ったことがありませんでした。しかし、先週彼のデビュー作は、ローンチ ゲームのひとつになりました。『Light Repair Team #4』 の開発は、発見の旅でした。

「1 年程前から、私は VR 懐疑者の一人でしたこれは周辺機器だろう、と思っていたのです。しかし、興味は持ちました。」 

11 月になってやっと Radak は、シアトルの友人の Gear VR を装着し、Oculus Social alpha を試しましたが、これがきっかけで一変しました。翌日、Valve を訪問したのです。ツアー グループは大人数だったため、Vive を体験できる時間はありませんでしたが、既に彼には確信がありました。Radak は自宅に戻り簡単なプロトタイプを作り、HTC に見てもらいました。

「彼らは、『いいね。Vive らしいね』 と言ってくれました。

以来、ペースが落ちることはありませんでした。試作を実現するために、Radak はアンリアル エンジン 4 (UE4) を選びました。プログラマーというよりはデザイナーとアーティストの面を持つ彼は、アンリアル エンジンの簡便なスクリプティング システム、ブループリント に頼りました。

「いくつかのチュートリアルを見ましたが、VR をアンリアルで設定するのは実に簡単でした。「設定したら、「できた! さあ、作業を開始しよう」という感じでした。」

『ポケットモンスター』の生みの親である田尻智氏は、子供の頃、昆虫採集に熱中した体験をベースにゲームを作り、空前の成功を収めたのは有名な話です。『Light Repair Team #4』 も同じように始まりました。最初のイタレーションでは、昆虫採集ゲームでした。

「どうしてかはっきり覚えていませんが何かが起こりました。一匹の虫が網に入りましたが、捕まらずに跳ね返って何かにぶつかりました。そのとき、ちょっと待てよ、と思いました。」 

2 週間後、Radak は 2、 3 のレベルを持つライトがバウンスするパズル ゲームを作りましたた。

「ゲーム全体をブループリントで作りましたが、例外として自分で考える気がなかった部分だけプログラマーの友人に依頼しました。」 

多くの人が光反射パズルをプレイしますよね。通常はアクション ゲームの一部として、前後や柱の間を走ったりなど、Aztec テンプレートのようなものをプレイするかもしれません。

「子供の頃、『Runescape』 が大好きでした。このゲームには、この種のゲーム特有のものに重点を置いたクエスト一式があります。しかし、光反射パズル ゲームには印象的なものはありませんし、少なくとも私が覚えているものはありません。」

リサーチ目的で、彼は 『The Witness』 を購入しました。これは、『Light Repair Team』 の 強制的遠近法 パズルに豊かなインスピレーションを与えてくれました (25種類のパズルがあります)。

最後のレベルは、3 月前半にファイナライズされました。Radak と話をしたときリリースまで一週間ありませんでしたが、『Light Repair Team #4』 は完成していませんでした。

多くのデベロッパーは長年にわたり同じアイデアに縛り付けられ、疲労と戦っています。しかし、Radak はずっと Vive に対してワクワク感を抱いていました。

「当初、『Light Repair Team #4』 がローンチ タイトルになると考えてはいませんでした。プロトタイプ段階を超えるとは思いもしなかったのです」と Radak は語ります。「しかし、何人かの友人に作品を送り、彼らから良い反応をもらいました。それで、制作を続けたのです。2 月半ばになると、制作を初めて 1 か月半になり、ある程度作業が進みました。それで、何とか終わらせた方がいいと思ったのです。」

Light Repair Team #4 は Steam で入手できます。 

編集注記: PCGamesN は、長く続いている Making It in Unreal シリーズのためにアンリアル エンジンで制作された素晴らしいゲームを選んでそのデベロッパーにインタビューしています。エピック ゲームズは編集プロセスに関与していません。