絶滅 - それは種が滅び絶えること。Iron Galaxy 『Extinction』は、絶滅危惧種となった人類が生き延びるために巨大で獰猛なラヴィニーと戦います。残された望みはセンティネルの最後の戦士 Avil です。彼は並々ならぬ覚悟で戦いに挑むことを決意しました。これが人類最後の戦いにはならないでしょう。
Iron Galaxy は長い間、様々な分野に関わりゲーム業界に影響を及ぼしてきましたが、自社タイトルの制作とパブリッシュを行うことで見事に本領を発揮しました。彼らの作品で最も有名なのは恐らく、戦闘ゲーム コミュニティの間で非常に高い評価を得ている Xbox One 向けの『Killer Instinct』でしょう。
緻密な制御と瞬時の応答に関する知識を生かして、自分達の中心となる戦闘ゲームの中から数多くのメカニクスを『Extinction』に取り入れました。仕掛けは至るところにあり、その難易度はどんどん上がるので、プレイヤーはゲームを進めることでスキルを身につけることができます。
ラヴェニーを倒して生き抜くためにプレイヤーが必要なものは何でしょうか?Iron Galaxy はビジョンを実現させるためにどのようにアンリアル エンジン 4 を利用したのでしょうか?オーガの手足の切断や完全に破壊されたワールドの誕生について 5 人の開発チームメンバーにお話を伺いました。
これまでの Iron Galaxy チームの経験は『Extinction』の開発のどのような点で役立ちましたか?戦闘ゲーム (『Killer Instinct』など) での強力なバックグラウンドをお持ちなので、ゲームプレイをかなり特徴的に仕上げることができたのではないでしょうか?
Kurt Tillmanns 氏 (Lead Designer): 前作のアクション ゲームでの経験はとても役に立ちました。『Extinction』の設計をしながら、我々みんなが大好きな高速なスキルベースのゲームという方向に決定しました。このような経験の積み方はデベロッパーとして大切です。なぜなら新しい課題取り組むと同時に、現在持っているスキルにも磨きをかけることができるからです。『Extinction』は我々にとってまったく新しい挑戦となりました。巨大な敵が登場する他のゲームとは異なり、『Extinction』ではラヴェニーを倒すための決定的な道筋はありません。プレイヤーはどの角度、どの四肢からでもラヴェニーに接近することができます。こうしたプレイヤーのそれぞれの決定にラヴェニーは反応し、巨体ではありえないほど素早い動きで威嚇の構えをしないといけません。
『Extinction』はどのようにして思いついたのでしょうか?インスピレーションを得たゲームはありますか?
Kraig Kujawa 氏 (Executive Producer): 我々と同じくらい戦闘ゲームの大ファンである Maximum Games との初めての打ち合わせの中で「ダビデとゴリアテ」風のアイデアと架空の物語が生まれました。『Shadow of the Colossus』と『Attack on Titan』のスケールには明らかに影響を受けていますが、戦闘のインスピレーションとなっているのは格闘ゲームです。『Divekick』、『Killer Instinct』、そして Midway Games での経歴は我々の遺産です。この 2 つを調和させて面白い作品を作りたいという思いに駆られました。
ゲームが始める前の『Extinction』の世界では一体何が起こったのでしょうか?人類を破壊に導いた経緯について教えてください。
Derek Neal 氏 (Executive Producer): ラヴェニーは太古の危険な生き物です。とっくの昔に絶滅したと考えられていましたが復活したのです。はるか昔、最初にラヴェニーを追いやったのはセンティネルと呼ばれる騎士団でした。しかし、危険な存在がなくなると、センティネルは徐々に姿を消し、人類は太古の敵を忘れていきました。王国が栄えては消え、人々はモンスター達と戦う代わりに、人間同士で戦い始めました。こうして世界は血みどろになって破壊されました。完全に無防備で、ラヴィニーに対して為す術もありませんでした。
最後のセンティネルとなった Avil は、なぜラヴェニーに対抗する最後の砦となったのでしょうか?そもそも彼はなぜ最後のセンティネルになってしまったのでしょうか?
Derek Neal 氏 (Executive Producer): Aivl はもともと兵士でしたが捕えられて奴隷キャンプに入れられました。Avi を捕われていた国にラヴェニーが出現し、国を襲い奴隷キャンプを粉々している間に Avi は自由の身となりました。ですが彼は逃げるのではなく、戦うために武器を手に取った数少ない戦士の 1 人でした。戦いは不利な状況でしたが、幸運なことに Avi を不思議な何かに救われたのです。それは彼を連れ去り忘れられた技術を教え始めました。
戦闘はかなりのスキルベースになっていますが、そこまでスキルを身に付けていないプレイヤーがもっと気軽に遊べるように、難易度のバランスはうまく調節することができましたか?
Kurt Tillmanns 氏 (Lead Designer): 正しいバランスを見つけるまでプレイテストを重ねました。仕上がった内容に自信を持っています。正しい方法で課題を差し出すとプレイヤーはゲームの奥深さを理解し、それらを克服する可能性のかけらが励みとなって前進します。中途半端な課題ではプレイヤーは飽きてしまうでしょう。『Extinction』の戦闘はスキルベースですが戦闘の合間にプレイヤーがくだす決断も重要です。襲いかかるラヴェーニから街を守るのか、市民を守るのか、一番近い敵集団をやっつけるのか、いろいろな判断があります。プレイヤーの戦闘スキルが上達すればするほど、戦略的な決断がますます重要になります。
Traversal は『Extinction』のゲーム名で、Avil が建物 (ラヴィーニも!) をほぼ自由自在にスケールすることができます。高速および複雑な仕組みの微調整をする際にアンリアル エンジンはどのような点で役立ちましたか?
Kraig Kujawa 氏 (Executive Producer): 我々はアンリアル エンジンをとても気に入っています。Iron Galaxy のほとんどのメンバーはアンリアル エンジンの使用歴が 15 年以上です。私はアンリアル エンジン 2 でモッズを作り始めました。チームがアンリアルに詳しければナレッジベースとツールベースを共有できます。そして『Extinction』のようなフル機能搭載ゲームを開発する際に非常に複雑な問題を解決する必要性がなくなります。その結果、ゲームを面白くすることだけに集中できるのです!
『Extinction』の背景の荒れ具合は圧巻です。あそこまでぐちゃぐちゃするのは大変ではありませんでしたか?
Kraig Kujawa 氏 (Executive Producer): 破壊された背景は開発当初から使いたいと考えていましたので、みなさんが思っているほど大変ではありませんでしたよ。真っ先にゲームに実装した機能のひとつでしたので、チームは破壊の中にミッション、チャレンジ、AI を開発することに慣れていました。
本作は E3 2017 の直前に公開されました。この後、ファンからフィードバックは来ましたか?彼らのフィードバックを生かして、作成中のゲームの変更をしましたか?
Kraig Kujawa 氏 (Executive Producer): フィードバックは本当に素晴らしいかったです。自分達の頑張りが幅広く認められていることを知ってチームは大興奮しました。自分達のしていることが正しいかどうかを知る上で、ファンからのフィードバックは極めて重要です。公開した作品への反響が良いと分かると、公開していないすべての機能も同じように絶対に喜んでもらおうとワクワクしました!
『Extinction』のプラットフォームにアンリアル エンジン 4 を選んだ決め手は何ですか?
Mike O’Connor 氏 (Lead Engineer): 使い慣れていたことは大きかったですね。チーム メンバーのほとんどは『Extinction』よりも前に、社内プロトタイプや個人的なプロジェクトにおいてアンリアル エンジン 3 の経験を豊富に積んでいました。そのレベルの経験があったので、操作方法にとまどって無駄な時間を費やすこともなく、すぐに機能のプロトタイプを開始することができました。
UE4 の中でお気に入りのツールや機能はありましたか?どのような点が開発に役立ちましたか?
Kurt Tillmanns 氏 (Lead Designer): たくさんあります!ブループリントがエンジンに追加されたことは大きかったです。それまでコンテンツ チームでは不可能だった方法で機能の制御ができるようになったことで、「よりスケールの大きい」機能に時間を費やさなければならないエンジニア達の負荷が減りました。
Lars De Vore 氏 (Lead Artist): 主要プレイヤーのステートマシンを使うことで、アニメーションおよびデザインチームは新しいムービーを簡単にプロトタイプし、それらの連動を高速でイタレートイタレーションすることが可能になりました。
『Extinction』の情報はどこで見ることができますか?
www.extinction.com でもご覧いただけますし、Twitter (@IToTheG) による連絡も大歓迎です。Steam の公式サイトでも Extinction をチェックしてみてください!