Earthlight のリード デザイナーである Emre Deniz 氏が初めて地球の写真を /r/space にアップロードしたとき、 reddit 利用者は混乱しました。「どの宇宙船から撮影したんだろう?」「スペースシャトルは廃止になったと思っていたんだけど。」
そうです。スペースシャトルは廃止になっています。宇宙船が写真を撮ったわけでもありません。Deniz が寝入った後、このトピックを扱う subreddit で、彼のスタジオが国際宇宙ステーションを再現したと理解され始めました。彼が起床したときには、一連の画像はあっという間に広まっていました。NASA のラボからのプライベート メッセージが Deniz の受信ボックスに届きました。
間もなく、Opaque Media Group のメルボルン チームは、一週間に渡る見学ツアーのためにヒューストンのジョンソン宇宙センターに招かれました。
「どんどん話が大きくなっていったんです」と Deniz は言います。「圧倒されました。駐車場で逃げ出しそうになりました。それほど怯えていたのです。」
だけど、そんな心配は不要でした。Opaque ではリサーチを行っていて、NASA の手順やエンジニアリング、従事しているミッション、着用しているスーツについての知識がありました。
「我々が作った操作レバーの位置は、我々が知る限りすべて国際宇宙ステーション (ISS) のものと一致していました。「制作した多くの機器は、実際のものと非常に近いものだったのです。」
Opaque のリアルさを追い求める姿勢から、元フライト ディレクター、宇宙服チーム、乗組員の Tom Marshbur 氏に至るまで、宇宙センターで出会った人たち全員に同じ質問をすることにつながりました。「ゲームでどんなものを見たいですか?」
トレーニングがどれだけ困難なものか、宇宙飛行士の回復力とプロ意識について伝えてほしいという人がいました。また、数名の宇宙飛行士を宇宙に送り出すためにどれだけの人数が関わっているのか一般の人々に知ってほしいと望む人もいました (ジョンソン宇宙センターでは、13,000 名が働いています)。
しかし、チームには取り組むべき他の責務がありました。GDC と PAX Australia で絶賛されたことで、公的資金を得た Earthlight の製品化が進みました。元々テクスチャ アーティストで余暇にインディー ゲームを制作していた Deniz は、この 10 週間で作ったデモをとびきり楽しいゲームにするという仕事を与えられました。簡単なことではありませんよね。
「本当に恐ろしかったです」と彼はコメントしました。「この作品は体験であり、シミュレーションですが、ゲーム性はあるのでしょうか?」
この疑問への答えは、Earthlight のメディアにあります。高い忠実度を求めてアンリアル エンジン 4 で作業することで、Opaque はプレイヤーが関わりを持つ複雑で美しい世界を作り出しました。これは VR ゲームであり、Oculus ヘッドセットだけでなく、ボディ トラッキングも使用します (このチームでは、できるだけ多くの VR プラットフォームに対応予定です)。
30 分から 40 分程度のISS と無重量環境訓練施設 (Neutral Buoyancy Laboratory: NBL) のミッションを通してプレイヤーは地球上の人々がこれまで必要としなかったスキルや認知機能を身に付けていきます。微小重力状態の宇宙ステーション周囲で猿のようにものをつかんだり、身を投げ出したりします。
「自分の動作に注意を払わなければなりません。慎重に動いてくださいね」と Deniz はアドバイスします。
こうした環境下では、ホースを何本かつなげる、バルブを回すなどの当たり前のことが、非常にやりがいのある作業になります。
「宇宙探索、宇宙飛行士、宇宙飛行などに興味があれば、こうした作業を楽しめるでしょう」と Deniz は説明します。
実際、Deniz は控え目に言っているのかもしれません。Elite:Dangerous では、パイロットは宇宙船をドッキングさせるという単純なプロセスに夢中になります。そこには、純粋に人を虜にする複雑さがあるからです。同様に、プレイヤーは VR が与えてくれる複雑さも楽しみ始めています。例えば、大ヒットの sci-fi シューティング ゲーム、Raw Data のようなものがあります。
「パズルが一段と複雑になってくると、ピストル グリップ形状の万能ツールを使って、パネルを取り外す作業に慣れてきます」と Deniz は説明します。「ロープで自分を何かにつなげる方法は知っていますよね。プレイヤーとして宇宙飛行士であるかのように感じられるゲーム化されたスキルを楽しんでいただけたらと考えています。NASA の動画を見ると、あの人はちょうど今あのモジュールの段階にいるんだなと思うことができます。
ゲーム デザイナーとして最も誇りに感じているのは、基本的には我々の誰も行けない環境へのアクセス手段を与えることができるという事実です。皆さんの家庭で宇宙空間を再現するのです。」
Earthlight の模倣は非常に専門レベルであるため、今度は航空宇宙局を支援することになりました。Opaque が NASA とコラボすることで、昨年の商用サービス向けの米国の法規定、 SPACE Act 契約の調印につながりました。この宇宙空間にご注目ください。
「お返しをすることができました。仮想現実で何かを開発し、プロトタイプ化し、NASA とディスカッションする機会を持つということは、実質上、宇宙探索に爪痕を残すことになります。これは、私にできる非常にささやかなことです。」
編集注記: PCGamesN は、長く続いている Making It in Unreal シリーズのためにアンリアル エンジンで制作された素晴らしいゲームを選んでそのデベロッパーにインタビューしています。エピック ゲームズは編集プロセスに関与していません。