画像提供: Tuque Games

Tuque Games が Dungeons & Dragons:Dark Alliance において魅力的な協力プレイを実現した方法

Wizards of the Coast の子会社である Tuque Games は、カナダのモントリオールを拠点とするビデオゲーム デベロッパーです。Tuque Games はモントリオールで増えつつある独立開発スタジオの 1 つで、第 1 作の Livelock を 2016年にリリースし、大人気の Dungeons & Dragons フランチャイズがベースの Forgotten Realms を舞台にした協力プレイのアクション戦闘ゲーム Dark Alliance を開発しています。詳しい情報は、www.tuquegames.com をご覧ください。
トップダウンのアイソメトリックなハックアンドスラッシュ系ゲームとして 2001年に始まった Dark Alliance 形式の再考案を任されたカナダのデベロッパー Tuque Games は、作家 R.A. Salvatore 氏の有名なアイスウィンド デイルの世界をこれまでにない形で表現する、さらに臨場感のあるサードパーソン アクション RPG の開発に着手しました。 

Dungeons & Dragons: Dark Alliance に対する理解をさらに深めるため、Tuque Games の開発者にインタビューしました。開発者たちが、有名な作家である R. A. Salvatore 氏との仕事の様子、それぞれの D&D の経験がゲームに与えた影響について語り、ゲームのフリーフロー コンバット システムについて詳しく解説します。 

 

元々の Dark Alliance のゲームはトップダウンのアイソメトリックなハックアンドスラッシュ系の作品でした。サードパーソン アクション RPG への移行が 2021年の Dungeons & Dragons:Dark Alliance に適していたのはなぜでしょうか? 

スタジオ代表兼クリエイティブ ディレクター Jeff Hattem:アイスウィンド デイルは過酷で容赦ない場所として知られています。プレイヤーがこれまでにないほど環境に没頭できるように、視点を近づけていきたいと考えました。一瞬ごとのゲームプレイの観点から、フロスト ジャイアントやヴァービーグとの対決は非常に迫力があり本能に直接訴えるものがあります。

Tuque Games は作家の R. A. Salvatore 氏と協力されましたが、関係がどのようなものだったか詳しくお話しいただけますか?

Hattem:R.A.Salvatore 氏の本は私たちに大きなインスピレーションを与えてくれました。Drizzt と仲間たちの象徴的なアクションを実現するゲームを作りたいと思いました。R.A.Salvatore 氏とは開発プロセスの初期段階で協力しました。キャラクターに忠実であることを忘れず、原作のファンが認めるような楽しい対決を設定しました。
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Dungeons & Dragons:Dark AllianceAssassin's CreedGears of War などと比較されています。オリジナルの Dark Alliance ゲームから 20年が経過しましたが、2021年版 Dark Alliance に影響を与えた現代のゲームはありますか?

ゲーム デザイナー Michael Menard:Dark Alliance は協力プレイに焦点を当てているので、チームの心に響いた協力プレイの経験を調べるのは自然な流れでした。私たちの多くは Warhammer:VermintideRemnant:From the AshesDeep Rock Galactic をプレイするのが大好きです。(Dead by Daylight の熱狂的なファンのグループも勤務時間後に何やら活動しているようです。)おそらくプレイヤーの皆さんは、明らかに God of WarDark Souls から着想も得ていることを見抜くと思います。でも、このような例がいくつかあるからといって、その他多くの例を見落とさないでください。多様な関心を持つチームなので、Dark Alliance の DNA には多数のゲームが浸透しているのは間違いありません。

Tuque Games は Dungeons & Dragons:Dark Alliance をヘビーメタルをモチーフにしたゲームにしたかったとのことでしたが、そのテーマがゲームに適していた理由な何でしょうか?
 
アート ディレクター Stefan Leblanc:ヘビーメタルといっても音楽ではなくアート スタイルのことです。ゲーム音楽はすべてオーケストラです。ヘビーメタルのアルバム ジャケットやメタルバンドの服装を思い浮かべてください。私たちのキャラクターはレザーやファー、チェーンやスカルを身につけています。アイスウィンド デイル はモンスターが住む過酷で危険な場所なので、ヘビーメタルのアート スタイルを取り入れることは理にかなっていると思いました。

Dark Alliance は従来の D&D からどのくらい影響を受けていますか?

Menard: クリエイティブ ディレクターの Jeff がご説明したとおり、Dark Alliance はプレイヤーがイニシアチブをロールした後に起こることについてのゲームです。私たちは戦闘と、心象風景と R.A. Salvatore 氏の素晴らしいキャノンをそのまま実現した経験を提供することにほぼすべてを注力しています。つまり、D&D のファンの集まりとして、D&D をできるだけ詰め込むために、最善を尽くしたことがお分かりいただけると思います。多くの場合、デザイン時の最初のステップはモンスター マニュアルやプレイヤー ハンドブックを開いて何が使えるかを調べることでした。D&D プレイヤーの皆さんは、卓上型ゲームの経験が多く取り入れられていることに気付くと思います。

ゲームの背景や環境も素晴らしいですが、大人気の Forgotten Realms の世界を再現するにあたって努力されたことについてお話しいただけますか?
 
Leblanc:当初からの大きな課題はこの巨大な世界を構築することでした。ヒンターランドをツンドラに限定したくなかったので (それではつまらないと思ったんです) 芸術的自由を使わせていただいてさまざまな建築物を入れて作り上げました。レベル デザイナーの独創性と想像力によってマップごとに異なる印象を与える環境を作り出す、構成要素のような建築キットを使用しました。Kelvin のケアンとヒンターランドには巨大な建築セットを選びました。ドワーフの谷にはドワーフの建築を、世界の背骨にはカルト的建築を、そして 4 つのバイオームの装飾には 2 つのキット、デュルガーの採掘キットとゴブリンの木造要塞キットを使いました。これらは私たちの基本の構成要素です。敵に焦点を当てて、各ミッションのトーンやスタイルに敵の文化や信条を反映することで、私たちのアートは進化しました。これによって各ミッションに異なる雰囲気ができ、私たちの作った世界はとても豊かで D&D ファンの皆さんが本物だと感じられるものになりました。
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Tuque Games は、Dark Alliance をプレイヤーが自由自在に攻撃することが可能な、取っつきやすくて、しかも奥深く、これまでに見たこともないような戦闘を目指してデザインしたとのことですが、ゲームの戦闘システムについてどのようなアプローチでデザインしたのか詳しく教えていただけますか?

シニア コンバット デザイナー Louis-David Tremblay:実現したい戦闘システムを作るために通過しなくてはいけない最初のハードルは民主化することでした。できるだけ多くの人が使用できるシステムを作成したいと思っていましたが、思い描いていた戦闘の本質について妥協したくはありませんでした。ですから最初の問題は、みんなが使えるものでありながら、薄っぺらではないものを作ることでした。余裕があってプレイヤーがスキルアップできるスペースが十分にあるものを作ることです。

戦闘システムにしてもゲーム全体にしても、楽しさはプレイヤーが学んでいるときに生まれるので、プレイヤーに学ぶ余地を与えたいと思いました。でも、プレイヤーが入力の組み合わせを暗記しなくてはいけなくなるのは避けたかったんです。プレイヤーには直感的に動きを覚えて、代わりに敵がしたことに注目してもらいたいと思いました。

戦闘面でのアクセス性のためにできることの 1 つは、プレイヤーを輝かせるために実行部分を削除することです。私たちは、プレイヤーが独創的に適切な動きを適切なタイミングで使用する必要があるものを作成しました。

自由形式の戦闘の点では、各ヒーローは限られた動作セットからスタートしますが、プレイヤーが動作を試して楽しめるくらいの複雑さはあります。例えば、プレイヤーは簡単なボタン操作でコンボにできる素早く激しい動作を使うことができます。そのボタン操作をするのと同時に前進または後退を押し続けると、異なるシーケンスに分岐します。確かに各シーケンスは片手で実行できますが、バリアントは異なる用途や目的を提供します。

はじめに、プレイヤーは自由形式の戦闘がどのようなものかを体験するだけです。プレイヤーは、より複雑な入力でいくつかのスタンドアローン動作をするだけですが、動作をスタンドアローン動作にキャンセルしたり、スタンドアローン動作をコンボへ挿入したりするのは、いつでも完全に自由に行えます。プレイヤーの創造性を制限するのは動作の消費スタミナだけです。最も強力なものは一時的に最大スタミナを減少させるので、あまり自由に使うことはできません。 

プレイヤーは、(パリィの実行など) よりリスクの高いプレイや、攻撃のペースを落とさざるを得なくなるスタミナ ポーションの使用によって最大スタミナに回復することができます。これはシューティング ゲームで銃をリロードするのと同じです。いつどこで行うかにはセンスと戦略があり、そうしたダウンタイムを前もって計画することは、プレイヤーが学ぶことの一部です。

このようなシンプルな部分をマスターした上で、プレイヤーはより強力で明確な用途がある動作をアンロックし始めます。繰り返しますが、これらの動作は完全にスタンドアローン (1 インプット = 1 動作) で、ベースのコンボに挿入したり、つなげて完全にカスタムメイドのコンボを形成したりすることができます。 

だからこそスタミナが必要なんです。私たちは、プレイヤーが戦闘動作セットの中で自由に表現して、フランケンシュタインのようにつなぎ合わせて自分の創造物を生み出せるようにしたいと思いました。でも、プレイヤーの思考を、攻撃ボタンを大量に押すのではなく動作のコストやデメリットを戦略的に考慮する「経済的思考」にしつつモンスターとの戦闘の難しさを保つために、その大きなプラス面に制限ファクターが欲しいと思いました。

このすべてが、プレイヤーがヒーローのすべての動作をコントローラーで入力するという体験になりました。すべてを把握しているパイロットのように感じますし、動作を把握したらヒーロー達は予想外の動作は絶対にしません。楽になれるよう私たちがこっそり操作することもあります。例えばヒーローが敵に向かっていくのを簡単にしたり、わずかに隙間を埋めて攻撃をつなげたり。でもヒーローは、方向のコンテキストや近接性に基づいてプレイヤーが要求したアクションを変えることはありません。
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全体的なアプローチは完全にプレイヤー中心で、プレイヤーに成功するための決定を委ねる優れたゲーム マスターのようです。同時に、戦闘は主要な難易度を示していて、コアプレイヤーがギアとスキルの両方を優れたものにしようと思えばできるだけのチャレンジ レーティングを 6 つ用意しています。

戦闘はダンスであり、タンゴを踊るには 2 人必要ですが、私たちはタンゴ以上のものにしたいと思いました。それでも、戦闘はまさにダンスで、本作には協力プレイのための協調的な振付と敵対的な振付の両方が必要でした。私たちは、可能ならばプレイヤーを振付師にして、流れるように対立する振付を求めていました。良い戦闘とは、キュー、インセンティブ、ルールで作られた言語のようなものです。オーケストラの指揮者のように、それを使いこなせるようになってショーに仕上げられるかどうかはプレイヤー次第です。

攻撃にはブロックできるもの、回避が必要なもの、ブロックするとスタミナを消費するものがあります。ヘルスやスタミナを使ってプレイしたくない場合は、リスクを冒してぎりぎりでブロックして逆にスタミナを回復させ敵をよろめかせるパリィをすることができます。 

複数の敵にヒットする攻撃もあります。近くにヒットする攻撃も遠くにヒットする攻撃もあります。敵に大きなダメージを与えられるけど繰り出すのに時間がかかる攻撃や、ほとんどダメージを与えられないけどブロックできない攻撃、敵に状態異常を起こす攻撃もあります。それぞれの攻撃には場所と目的があって、これらの構成要素を自分のものにして独自の創造物を生み出すかどうかはプレイヤー次第です。

これが私たちにとっての戦闘システムの民主化でした。プレイヤーに自分で選択する自由を与えて、敵を倒すさまざまな方法で私たちを驚かせてほしいと思いました。

R. A. Salvatore 氏の Companions of the Hall に基づいた 4 人のプレイヤー キャラクターにはそれぞれ特殊能力と特殊スキルが備わっていますが、デザインやバランスにどのようにアプローチしていますか? 

Menard:既存の知的財産を使う場合、特に人気があって評価されているキャラクターの場合は、ゲームをどのように構築するかに関わらず原作に忠実であることが重要です。私たちの場合、各キャラクターのデザインはプレイヤーの期待を考慮しながら R. A. Salvatore 氏の著書を調べることを意味していました。

最も重要なのは各キャラクターに個性を持たせ、「バランス」のためにキャラクター間の差異を平均化しないことです。その点では成功したと思っています。キャラクターのプレイはまったく違いますし、各キャラクターに一般的な役割があっても、かなり異なる育成ができるのが素晴らしいところです。Wulfgar といっても私とあなたではずいぶん違うものになることでしょう。プレイヤーの皆さんが創造性を発揮して私たちを驚かせてくれれば嬉しく思います。
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Dark Alliance には D&D の伝説を元にした数多くの敵やボスがいて、その多くはそれぞれの長所と短所がありますが、ゲームのためにどのようにデザインしていますか?

Tremblay:デザインのプロセスはモンスター自体の選択から始まります。モンスターは芸術的なニーズやデザイン的なニーズを満たし、かつ制作予算の範囲内でないといけないのでこの作業はチームで行います。 

モンスターとそれに関する伝説について合意したら、デザイン チームでモンスターの属性を分析します。例えば、モンスターが巨大なスズメバチなら、刺し傷や毒を想像すると思います。ヴァービーグのような大きなモンスターなら、主な属性はサイズと質量なのですぐに「振動攻撃」や「プレイヤーを押し潰す」と考えます。ですから当然私たちもヴァービーグがこのタイプの攻撃をするようにしました。それから、すぐには見えない他の属性にも目を向けます。ヴァービーグは狩りに使う大きな銛を持っています。ヴァービーグが銛を使って行えるであろう攻撃すべてをデザインして、その中からデザインのニーズに合ったものを選びます。

デザインのニーズは実際には挑戦を意味します。モンスターが存在する理由は、プレイヤーへの挑戦です。そしてその挑戦のゴールはゲームが提案する仕組みを適用することです。Dark Alliance はブロック、(ブロックのタイミングが適切であれば) パリィ、またはインラインフレームを含む回避を提案します。選択肢はそれぞれリスクテイクとコストのバランスが取れています。ブロックと回避は、伴うリスクに応じてスタミナを消費します。逆にパリィは、スタミナ消費はありませんが、プレイヤーのスキルやリスクテイク、そしてプレイヤーが管理しなければならないリソースの 1 つであるヘルスを賭けるという意思を要します。ブロックは最も安全なオプションなので、スタミナを最も消費します。 

モンスターの攻撃は戦闘中、プレイヤーに秒単位の小さな選択をさせるようにデザインされています。そのため、ヴァービーグはプレイヤーにあらゆる方法で挑む数々の攻撃をします。攻撃の中には、回避することが主な戦略なものもあれば、ブロックの方が有効なものもあります。また、パリィが最も有効なものもあれば、(ヴァービーグがすでに槍を地面に突き刺している場合など) 避けられない攻撃もあります。このような場合、プレイヤーは槍の領域拒否能力を尊重して、遠くからダメージを与えるために遠隔攻撃を使う必要があります。

他の攻撃をデザインするのは制作のもっと後になってからで、プレイテストの後でモンスターの動作セットが不十分だと気付いた時に行います。モンスターに明らかな弱点を残すと、簡単に利用されてしまうかもしれません。例えばヴァービーグで起こったことですが、ヴァービーグはゆっくり歩くので、ヒーローは (文字どおり) 周りをぐるぐる回ることができ、ヴァービーグの遠距離からの唯一のオプションは銛を投げることでしたが、これをかわすのはあまり難しくありません。

そこで、ヴァービーグをプレイヤーまで長距離移動させる攻撃を追加しました (ビンガー ヴァービーグが使うフライング エルボー ドロップ)。これは攻撃に見せかけた素早い移動で、ヴァービーグは距離を縮めて脅威であり続けるために使えます。これには、攻撃をかわさなければいけなくしてプレイヤーを油断させないことと最適な脅威範囲に再び入ることという 2 つの役割があり、ヴァービーグは着地時に残りの攻撃セットをまた使えるようになります。

すべてのアーキタイプを作る際にも同じ配慮がなされています。あらゆる範囲で脅威にしたいアーキタイプは攻撃セットにいくつかの AOE (範囲効果) がある傾向があります。これは、プレイヤーの行動に留意しなければいけないからです。プレイヤーは敵の背後に完全に隠れてしまいたくなるかもしれませんが、その場合、モンスターが攻撃できなくなったり、180 度素早くスライドしたりインスタント ピボットを使ったりしなければいけなくなります。別のパッチは、大きな敵に AOE を与えてヒーローがどこにいても攻撃によって行動を変化させる適切なプレッシャーをかけ、潜在的な攻撃をふさぐことです。

モンスターが完成して動作セットが決まったら、デザインに合わせて強みと弱みを加えます。例えば、毒蛇には毒が効かないようにしたり、氷を吐くドラゴンは氷にとても強くしたりします。

しかし、単なるダメージの相性だけではなく、プレイヤーに挑戦や報酬を与えるためにデザインする必要がある仕組みがあります。このモンスターはこの状態異常に全体的な耐性があるのか?このモンスターを気絶させることはできるのか?例えば、レイスはスタミナが尽きたり疲労に弱かったりするべきか?ゴーストが戦闘中に心肺停止状態になるという発想は面白いかもしれませんが、デザインとしては注意深く考慮する必要があります。たくさんの例外があり、それぞれに巧妙な (巧妙ではないことも多々ありますが) 回避策が必要です。
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本作は協力プレイを念頭にデザインされていますが、最大4人のプレイヤーに対応するために、ワールドやミッションをどのようにデザインしたかをお話いただけますか?

レベル デザイナー Joseph Raya:何よりもまず、各エリアに適したサイズを把握する必要がありました。制作の初期段階から、フルパーティーである 4 人で落ち着くサイズを見つけるまで、アリーナや道のさまざまなサイズをテストしました。また、4 人の協力プレイだけでなく、ソロのプレイヤーも想定してミッションをデザインする制約があったので、アプローチが大きく変わりました。すべてがソロプレイでも実現可能かどうか確認しなくてはいけなかったので、協力プレイ専用の機能やアイデアの多くを簡略化する必要がありました。

ミッション自体については、すべての拾えるアイテムをパーティー内でプレイヤーが共有できるようにして、ミッションのアイテムを拾ったプレイヤーを待つことなくスムーズに進めるようにしたいと思いました。

このゲームでは、プレイヤーがより良い戦利品と引き換えに貯蓄を手放すことができる、革新的なショートレスト システムを採用していますが、実装に至った経緯をお聞かせいただけますか?
 
Raya:このデザインは何度もやり直しました。数は少なくても重要な決断をする卓上ゲームのように、ショートレストを戦略的な選択肢にしたいと思いました。デザインにリスクとリターンの感じを持たせたかったんです。プレイヤーがショートレストを飛ばすと、より良い戦利品が得られる可能性がありますが、ポーションの補充や、HP の回復や、パーティーの進捗が犠牲になっています。ショートレストを飛ばすたびにより良い戦利品の特典を積み重ねていくことができるので、ミッションが進むにつれてリスクとリターンの比が大きくなっていきます。
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Dungeons & Dragons:Dark Alliance は Tuque Games の初めての Unreal Engine を使った作品ですが、なぜ Unreal Engine が本作に適していると思われましたか?

主任プログラマー Jonathan Lacasse:Unreal Engine は Dark Alliance を作成するためのフレームワークやデザイナー ツールを構築するための優れた基盤を提供してくれました。その最たる例は、Unreal Engine 内で作ったツールを使って作った、これまでに例を見ない戦闘システムです。これによってコンバット デザイナーは戦闘のタイミングやフレーム キャンセルやヒット フレームを Unreal Engine のアニメーション ビューから素晴らしい精度で直接微調整することができました。経験豊富なコンバット デザイナーは「今までに与えられた最高のツール」と評価していて、これは私たちとっても Unreal Engine にとっても高い評価です。

Dungeons & Dragons:Dark Alliance は PlayStation 5 と Xbox Series X 向けに販売されていますが、次世代コンソールのユーザーはどのような機能強化を期待できますか?

Lacasse:次世代コンソールのユーザーの皆さんは、高速なロード タイム、アイスウィンド デイルの素晴らしい 4K の映像、そして (ついに) 60FPS の戦闘にご期待ください!

次世代コンソールをターゲットにした開発で最も楽しみなことは何ですか?
 
Lacasse:プレイヤーの皆さんは気付いていないかもしれませんが、ゲーム デベロッパーもじっと座ってロード画面を最後まで見なければいけないんです。すごくたくさんあるんです!次世代の SSD ストレージはイテレーション時間を確実に短縮するので、重要なところ、つまりゲームプレイに時間を割くことができます。この時間を取り戻して、新しいハードウェアで可能になった新たな高みへ品質を向上するために使うことを楽しみにしています。

貴重なお話をありがとうございました。Dungeons & Dragons: Dark Alliance の詳細については、どこで確認できますか?

Hattem:詳しい情報は https://darkalliance.wizards.com でご覧いただけます。 

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