Courtesy of KeelWorks

KeelWorks がアニメーション分野での経験を活かしてゲーム開発に挑み、CYGNI: All Guns Blazing を制作した経緯を語る

Mike W.

KeelWorks

KeelWorks はスコットランドを拠点とするビデオ ゲーム開発および 3D アニメーションを手掛ける会社で、現在、株式会社コナミ デジタル エンタテインメントから公開されるデビュー作 CYGNI: All Guns Blazing の制作に取り組んでいます。
 

Meher Kalenderian 氏

Meher Kalenderian 氏は KeelWorks の創設者兼 CEO で、経営学と政治学のバックグラウンドを持ち、プロジェクトおよび助成金管理において 17 年以上の経験を有しており、英国内外の政府機関や組織との注目すべき数々のプロジェクトに携わってきました。

Nareg Kalenderian 氏

Nareg Kalenderian 氏は、KeelWorks の創設者兼ゲーム ディレクター、そして 3D アーティストです。ディレクター、3D アーティスト、アニメーターとして 20 年以上の制作経験を誇り、Pixar 在籍時は、さまざまなハリウッド映画でリード VFX アーティストを務めました。
風雨が吹き荒れ、眼下で戦闘が激化する中、若きパイロットが戦場に飛び立ちます。カメラが引いていくと、プレイヤーはパイロットとなり、色とりどりのレーザー ビームの嵐や半機械のエイリアンをかわしていきます。パイロットが前に進むと、巨大な触手を持つクトゥルフのような生体機械を操るエイリアンが眼下で起き上がり、彼女の孤立無援のエアシップを引き裂こうと襲いかかります。パイロットが単身で、人類に恐ろしい計画を企てる軍隊に立ち向かいます。

CYGNI: All Guns Blazing は、ハリウッドの超大作映画並みの迫力を誇る見下ろし型のシューティング ゲームです。KeelWorks スタジオは、当初は 3D アニメーション会社としてスタートしたので、この完成度にもうなづけます。有名アニメーション スタジオ、Pixar の共同創業者など、映画やアニメーションの分野でスキルを磨いた後、チームはビデオ ゲーム制作の分野に挑戦することを決意しました。

RayForceGradius などのシューティング ゲームにインスパイアされた CYGNI: All Guns Blazing は、従来のゲームプレイを現代において刷新することを目指しています。KeelWorks の取り組みに、こういった名作を世に送り出してきたパブリッシャーの 1 つであるコナミでさえも目を留めました。KeelWorks に、初のゲーム開発、アニメーション分野での経験を活かしたゲーム開発への挑戦、そして 2 つの Epic MegaGrants の受賞がチームのジャーニーで果たした「重要な役割」についてお話を伺いました。
 

KeelWorks スタジオの概要について教えてください。

Meher Kalenderian 氏 (CEO):
KeelWorks は、私の兄弟の Nareg Kalenderian、そして Helen Saouma とともに設立したスコットランドのゲーム開発および 3D アニメーションの会社です。私がビジネス全般を担当しており、Nareg がゲーム ディレクター兼 3D アーティストとしてゲームの制作と開発を統括しています。

当スタジオのデビュー作 CYGNI: All Guns Blazing は 2020 年に初めて発表しました。その際は、Nareg と Helen が空き時間で制作、開発した初期段階のプロトタイプを披露したのです。CYGNI のこの最初のトレーラーはオンライン上で大きな反響を呼び、メディアの関心を集めたことから、2021 年 10 月下旬にコナミ デジタル エンタテインメントとパブリッシング契約を結ぶ運びとなりました。この新たなパートナーシップにより、チームは徐々に成長し、今ではだいたい 11 人のメンバーが CYGNI の制作にフルタイムで専念しています。

CYGNI: All Guns Blazing の内容について教えてください。

Meher Kalenderian 氏:
CYGNI はシネマティックなツインスティック ハイブリッド シューティング ゲームで、古典的なアーケード シューティングの要素を取り入れながら、このジャンルに美麗なビジュアルを取り入れています。どのレベル、敵ユニット、背景のデザインも本作ならではの美しさで溢れています。CYGNI では、没入感溢れる雰囲気を備えるゲームプレイとフルオーケストのサウンドトラックで、プレイヤーに素晴らしいシューティング体験を提供したいと考えています。

CYGNI は数百年前に人類が植民地化した惑星です。この惑星では、人類は未知のエイリアン文明が遺跡に残した古代エイリアンのテクノロジーやアーティファクトの恩恵を受けて暮らしています。これらのテクノロジーやアーティファクトは人類のコロニーの動力源として、また人類のテクノロジーを進歩させるために使用されています。CYGNI は生体機械を操るエイリアンの突然の猛攻撃にさらされます。主人公のパイロット Ava は空母 41、Leviathan の新兵で、この惑星の防衛軍 CYGNI に所属しています。ゲームは、おそらく CYGNI の先住民である、侵略してきたエイリアンに抗戦するための緊急招集から始まります。Leviathan はその脅威に立ち向かうため、あるセクターに派遣されます。
Courtesy of KeelWorks
ツインスティック シューティングが初のゲームにふさわしいジャンルだと決めた理由を教えてください。 他のゲームの影響があったのでしょうか?

Meher Kalenderian 氏:
80 ~ 90 年代初頭に子供時代を過ごした私たちにとって、シューティング ゲームというジャンルは私たちの心の中で特別な位置を占めています。シューティング ゲームは、ハイ スコアを追い求める上級者だけでなく、誰にとっても魅力的なジャンルでした。スーパー マリオ ブラザーズRayForceGradiusCastlevaniaThunderforce といったゲームを友だちとプレイしたことはかけがえのない思い出となり、私たちに大きな喜びをもたらしてくれたのです。当時は、映画館に行ったり、ゲームセンターに行ったりすることが、子供時代の定番の遊びでした。

そして現在、私たちは、3D アニメーションのバックグラウンドを生かし、最新のテクノロジーを駆使して、その大切な体験を再現することを目指しました。私たちは、過去のシューティング ゲームを単に再現するだけでは不十分だと考えました。より幅広いオーディエンスに楽しんでもらえるよう、没入感溢れるゲームプレイを重視し、美麗でハイクオリティなビジュアルとフルオーケストラによる音楽を盛り込んだ、新鮮で新世代的なアプローチが必要だと考えたのです。

ストーリーテリングのバックグラウンドを持つ私たちは、ゲームにストーリー要素も盛り込みたいと考えました。ストーリー要素はプレイヤーの体験の妨げにならないレベルで体験を高める絶妙なバランスで盛り込む必要がありました。

つまり、次世代型コンソールで、今の時代にプレイしてもらいたい「シューティング ゲーム」を制作したかったのです。CYGNI のインスピレーションの核となっているのは、私たちが子供の頃にプレイしたアーケード シューティング ゲームの記憶です。その一方で、私たちのクリエイティブ ジャーニーは、生涯を通じてさまざまなジャンルでプレイし、愛した多くのゲームによって充実した体験になっていることも忘れてはなりません。CYGNI の開発を形作るうえで、これらの多様な影響が重要な役割を果たしました。

スタジオのメンバーの中には、以前はアニメーションや音楽の仕事をしていた方もいらっしゃいますね。 そういった業界からゲーム開発に挑戦した経緯についてお聞かせください。

Nareg Kalenderian 氏 (ゲーム ディレクター):
アニメーションや VFX 業界からゲーム開発に挑戦する場合、アート、アセット、キャラクター作成の面で多くの共通点があります。ただし、より繊細なアプローチを必要とする要素では、特殊なツールやテクニックを使用する必要があります。アニメーションの観点から見ると、デベロッパーは標準化された回避策が確立されていないさまざまな制限事項に遭遇することがあります。シームレスなゲームプレイにアニメーションを効果的に組み込むには、これらの制限に対処することが重要だと思います。

より広い視野で見ると、課題の全体像は次のようにまとめられます。アニメーション制作は、通常、絵コンテ作り、脚本、プレビジュアライゼーションを含む厳密なプロセスに沿って進められます。期待される結果や成果は、それぞれの段階でより予測しやすくなります。というのも、優れた絵コンテは、映画制作を成功させる土台となりますが、絵コンテで失敗すれば、他のプロセスでも失敗につながる可能性が高まります。

対照的に、ビデオ ゲームの制作では、絵コンテやデザイン ドキュメントはそこまで影響しません。ゲームプレイや開発そのものになると、その過程が予測不能になることが多く、常に気を抜くことができません。絶えずトラブルシューティングを行い、頻繁なイテレーションと臨機応変な再構築が必要になります。こういった状況に向けて準備しておいた方が良いでしょう。
Courtesy of KeelWorks
CYGNI: All Guns Blazing の開発において、スタジオの映画と音楽におけるこれまでの業務経験はどのように影響しましたか?

Nareg Kalenderian 氏:
私たちは、映画やストーリー主導のシーンの作業に取り組むのが好きでした。だから当然、どんなゲームを制作するにしても、こういった要素を盛り込む必要がありました。そこで、私たちが子供時代に大好きだったジャンルに、さらに趣向を凝らすことにしました。このためには、シネマティックなシーンとゲームプレイの微妙なバランスを常に見出すことが重要です。どちらかに集中しすぎると、体験の全体的なフローが途切れる可能性があります。

どのような制作においても、高品質で洗練された作品に仕上げるためには、自分のリソースと作業に使える時間を把握することも重要です。たとえば、単に可能だからといって、平均的なカットシーンを 20 個作成するのではなく、特別なカット シーンを 6 個作成した方がより適切にインパクトを加えることができます。残りの情報は別の手段で伝えたり、体験に大きく貢献しないのであれば完全に削除することもできます。

スタジオは CYGNI: All Guns Blazing を「シネマティック シューティング ゲーム」と呼んでいますね。その映画のような感覚を実際に提供するために、ゲームのビジュアルをどのようにイテレートしたのか教えていただけますか?

Nareg Kalenderian 氏:
アートの世界では、美的感覚や奥行きを正しく表現するのが最も難しい視点の 1 つが見下ろし型ビューだと言われています。飛行機やドローン、人工衛星から見下ろすよりも、カメラを上に向けてスケールを明確にしたり、シルエットや縁を付ける方がはるかに簡単に美しい画像を作ることができます。

ライティングとシャドウのディテールは、構図の次に重要です。
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エンジンで何度もテストし、私たちが求めているビジュアルを得ようとした結果、私たちはゲーム内でライティングを実現する別の方法を採用することにしました。特に、シャドウとコンタクトのディテールが重要であるため、距離による偏りの問題やカスケードの問題を引き起こすリアルタイムのライト シャドウを使用することはできません。また、動的なソフト シャドウや、場合によっては数千個のライトを必要とする高品質のライトのベイクが使用できなかったのは言うまでもありません。マップをセットアップし、完全にコントロールするためにこれらすべてを管理することは、Unreal Engine 4 では困難でした。ちなみに、Unreal Engine 5 ではこういった領域で多くの改良が行われていますね。

私たちは、最近のエンジンで標準となっている [物理ベース レンダリング (PBR)] ワークフローを採用しないことを選択しました。この選択にはリスクがありました。なぜなら、私たちは非常に小規模なチームであり、スケジュールにも余裕がなかったからです。ですが、他に方法はありませんでした。

Unreal の強力な マテリアル エディタブループリント を活用するワークフローでは、V-Ray を使用してエンジン外ですべてのフレームをレンダリングし、レンダリング済みの高品質なグローバル イルミネーション レイトレース テクスチャとシャドウ パスとしてエンジンに取り込むことができます。これを行うため、私たちは内部フェイク反射の複数のレイヤー、綿密に配置されたアンビエント オクルージョン マップ、キー ライト パス、およびフィルを組み込んだ複雑なカスタム シェーダー セットアップを開発しました。また、クリーチャー用にレイトレースされたサブサーフェス スキャッタリング パスもレンダリングしました。

さらに、体の部位に応じた光の指向性を考慮した 360° のライト パスを作成し、一部のユニットでは地上と同様にレンダリング済みの動的なレイトレースされた領域にセルフシャドウをキャストしました。また、特殊なデカールを作成し、距離に応じて拡大縮小することで、動いているように見えるようにしました。カメラの距離に関係なく、ユニットの下に何らかの形でソフト シャドウを維持するために、これらすべての作業を行う必要がありました。また、ほとんどのシーンが曇天であるため、動的なアクタ向けに完全なブロブに頼ることなく、ソフト シャドウを作る必要がありました。同時に、アニメーション VFX のバックグラウンドを持つ私たちが得意とする、環境のための高品質なライティングも必要でした。

CYGNI: All Guns Blazing のような高速の「弾幕」シューティング ゲームでは、プレイヤーの可読性が重要ですね。 可読性については、どのように取り組まれたのでしょうか。

Nareg Kalenderian 氏:
よい質問ですね。この質問はシューティング ゲーム コミュニティでは頻繁に聞かれます。これはまた、見下ろし型視点だとすべてが処理しづらくなるという、先程の回答にも直接関連します。

CYGNI レベルはどれもまったく異なる独自のものなので、可読性には細心の注意を払う必要がありました。通常の色分け以外にも、視覚的に微妙な違いを取り入れる必要がありました。これには、すべてのユニットの高さに基づくカラー グレーディング、環境のフォグと深度、そして前景を基準として背景環境の露出をほぼ常時コントロールすることが必要です。

たとえば、巨大な群れのユニットがあり、時折下の奥の方からプレイ エリアに向かって横切っていくとします。私たちは、マップを基準としたプレイヤーの高さに基づいて、プレイヤーの色とライトを作成し、変更します。これはまた、プレイヤーがダメージを受けるタイミングを示す視覚的な合図としても機能します。ゲームの性質や同時に画面に表示される量を考えると、これは非常にうまく機能すると確信しています。コツは、UI のインジケーターなどに頼ることなく、可読性のための工夫がすべて環境に溶け込むようにすることです。
Courtesy of KeelWorks
CYGNI: All Guns Blazing でプレイヤーが最初に遭遇するボスは、巨大な機械獣「Scarab」ですね。このボスをデザインし、そのスコープやスケールをゲーム内で実装したプロセスについてお聞かせください。

Nareg Kalenderian 氏:
CYGNI のボスを細部まで作り込むのは本当に大変でした。私たちはここでも、通常のワークフローを選択しませんでした。つまり、歩行サイクルのアニメーションを 1 ~ 2 つ挿入し、全体的に足を動かして、念のため AI を投入して、完成!というやり方は選択しませんでした。CYGNI では、たとえこのやり方を選択したとしても、うまく行かなかったと思います。何本もの脚を持ち、何本もの触手を持つクリーチャーですので、高度にコントロール可能で、ゲーム中のさまざまなシナリオで完璧にタイミングを合わせる必要があります。

スケールに関しては、これもまた興味深いトピックです。CYGNI では、アセットはすべて構築され、何倍にも縮小されます。これは、エンジンの内外でシーンのスケールをうまく管理できるようにするためです。成層圏に達するほどの高さに見えるボスを、どの 3D パッケージでもそのスケールで構築することはできません。環境や船についても同様です。

Scarab はそんな複雑なボス キャラクターなのです。Scarab は触手が 6 本、脚が 3 本、ベース ボディだけで約 6000 フレームのアニメーションで描かれています。Scarab の下では、プレイヤーが上で戦っている間にも、何百ものユニットが戦闘を繰り広げています。伸縮可能でスケーラブルなボーンで画面上に触手を作成するのは、1 つの大きな挑戦でしたが、それを動くボディに装着するのはまた一苦労でした。リグを本来のとおりに動作させるだけでも、エンジンにリグを導入する際に対処しなければならない回避策や制限事項を理解するのと同様に、何日も何週間もイテレーションを要しました。

長いシーケンスは、脚の動きと配置を確保するために注意深く手作業でアニメートしました。複数の攻撃モードがあるため、直立して後ろ向きに歩くシーケンスと、低姿勢で歩くシーケンスがあります。一方、足の配置を同じにすることで、完璧にスムーズなブレンドを実現し、IK がないのに IK があるような錯覚を創出しました。触手の動きについても同様の処理を行いました。スプライン IK の手法はどれも予測どおりに動作せず、特にスケーリングされた触手については、しばしばうまくいかないことがあったからです。代わりに、プレイヤーとのインタラクションが可能な触手ごとに、12 ポーズにブレンドしたアニメーションを数百フレーム作成し、特別な場面では先端に短い IK を加算エフェクトとして適用しました。

弾幕シューティング ゲームで重要なのは、画面上の大量のオブジェクトです。 CYGNI: All Guns Blazing の高速戦闘を維持しつつ、多くの弾丸やオブジェクトが見えるようにするには、どのように最適化したのでしょうか?

Nareg Kalenderian 氏:
CYGNI は引き続き制作中です。引き続き最適化に尽力していますが、やるべきことはまだたくさんあります。大量の弾丸をどのように管理するかについて、簡単に答えることはできません。というのも、物事のバランスを保ち、どこまでプッシュできるか、どこまでプルする必要があるかを確認するという格闘を毎日続けているからです。

大きな群れについては、Niagara、高速の弾丸からダメージを受けても記録できるインスタンスと組み合わせた独自のシステムを作成する必要がありました。これは大がかりな作業でしたが、その結果が日の目を見たのは制作の半ばでした。システムとしては、最終的には、私たちがその特定のケースで求めていたものを達成するために必要なものを提供することができました。ただし、ゲームには多くのケースと複数のシステムがあり、それぞれに独自の特徴があります。

最終的には、可能な限り弾丸をプールし、可能な限りインスタンスを作成し、AI とその動作を最適化しています。また、地上ユニットについては、AtomsUnreal プラグインを使用したアプローチで作業しています。私たちは、よりゲームに適したプラグインの開発に貢献しました。ある時点で、私たちは、CYGNI にはストラテジー ゲームにも、ファースト パーソン シューティング ゲームにも、シューティング ゲームにもなりえる十分なシステムが備わっていると冗談めかして話していました。
Courtesy of KeelWorks
2 つの Epic MegaGrants を獲得したことは、CYGNI: All Guns Blazing の開発にどのように役立ちましたか?

Meher Kalenderian 氏:
2 つの Epic MegaGrants を獲得したことは、私たちのジャーニーにおいて重要な役割を果たしました。Epic MegaGrants のおかげで CYGNI プロトタイプ制作に集中することができ、最終的にはパブリッシャーに話しを持ち掛け、パブリッシング契約を獲得することができました。Epic チームが私たちのプロジェクトの可能性を認識し、私たちのビジョンを理解してくれたことに本当に感謝しています。このサポートは、CYGNI がプロトタイプを経て次の段階へと進むうえで、不可欠でした。

CYGNI: All Guns Blazing の開発に Unreal Engine が最適だった理由をお聞かせください。

Nareg Kalenderian 氏:
シンプルに、ブループリント が、アーティストや高速なイテレーションにとって素晴らしい機能であるということにつきますね。ブループリントでは、プログラミングとスクリプティングの観点で、両方の長所を活用することができます。少人数のチームなので、私たちはすぐに基本レベルでアニメーションとシェーダーを接続し、時には実行可能なシステム全体を作成したり、プログラマーに引き継ぐ前に迅速にプロトタイプを作成したりすることができました。もちろん、非常に柔軟なマテリアル システムや、ビジュアルに関する特定の分野での優れたワークフローなど、他の利点もありますが、私の観点では、こういったことが最も重要だったのです。
Courtesy of KeelWorks
これは、KeelWorks の初のゲームですが、 開発プロセスを通じてチームはどのようなことを学ばれたのでしょうか?

Meher Kalenderian 氏:
このジャーニーで学んだことはたくさんあります。それだけで 1 つの記事になるくらいです。ただし、ここではいくつかの重要な学びを紹介します。
  1. 異なる分野間の意識を持つことの重要性:ビデオ ゲーム開発では、異分野間の認識と理解を深めることがきわめて重要です。ゲーム アーティストは技術的な側面を把握し、プログラマーはアート プロセスを理解する必要があります。そうすることで、効果的なコミュニケーション、問題解決、より大きなビジョンとへの整合が促進されます。特定の分野に特化することは大切ですが、全体像を理解することも有益であり、より大きなビジョンに効果的に整合させるうえで役立ちます。
  2. ビジネスや経営に関することは、すべて専属の担当者が対応することが重要です。
  3. ゲーム開発では、過去の知識や経験だけに頼らないように努めています。トラブルシューティングや問題解決が頻繁に発生するため、自分たちではどうしようもない遅れが生じます。そのため、予期しない課題に対応するために追加の制作時間を考慮に入れることが重要です。他の分野の制作作業では 10~15% の追加時間を考慮するかもしれませんが、ゲーム開発ではこの追加時間を約 30~35% に拡大する必要があるでしょう。
Courtesy of KeelWorks
ゲーム デベロッパーを目指している方や、ゲーム開発に携わりたいと考えているクリエイターの皆さんに、何かアドバイスをお願いします。

Meher Kalenderian 氏:
  • 常に学習を怠らないこと:なぜなら、ゲーム開発は常に進化しているからです。常に最新の情報を入手し、自己学習とスキルアップに力を入れましょう。
  • ポートフォリオを作成すること:大学の学位は皆さんの適切な基盤として大切ですが、ポートフォリオはこの業界で職を得るうえで重要です。自分の最高の作品を紹介するポートフォリオを作成しましょう。
  • 忍耐力を身に着ける:ゲーム開発は困難で厳しい作業です。失敗しても学習の機会と捉えて、前向きに作業を続けなければなりません。そういったときには、忍耐力が欠かせません。また、前向きな考え方が必ず役立ちます。
  • 情熱とモチベーションを保つこと:ゲーム開発には献身的に情熱を持って臨む必要があります。自分の最初のインスピレーションに従いましょう。
  • ゲーム制作のために会社を設立した場合は、ビジネス運営も怠ってはなりません。
  • アイデアを具現化していく過程とクリエイティブ プロセスを楽しみましょう。

CYGNI: All Guns Blazing のパブリッシャーは、GradiusTwin Bee などの名作シューティング ゲームを発売している老舗パブリッシャー、コナミですね。 デビュー作をコナミから公開することになった経緯を教えてください。

Meher Kalenderian 氏:
タイトルを公開した実績がなく、ゲーム業界の新参者であった私たちは、特定のパブリッシャーにアプローチしても、なかなか関心を持ってもらえずにいました。そこで、あえて初期段階のプロトタイプを使ったトレーラーを公開し、ゲーマーやメディアからの反応を待ったのです。幸運なことに、IGN、Playstation Magazine といった大手メディアが取り上げてくれるなど、きわめて評価が高く、好意的な反応が得られました。これをきっかけに、コナミをはじめとする複数のパブリッシャーに関心を持ってもらえるようになりました。
 
コナミとの交渉中も、他のパブリッシャーから 2 件のオファーがありましたが、私たちは直感に従い、初志貫徹でコナミと契約することにしました。シューティング ゲームというジャンルにおけるコナミの豊富な実績と、CYGNI のビジョンに対してコナミが深く理解していたことが決め手でした。コナミとパートナーシップを結ぶことで、CYGNI のリリースに向けた最高のチャンスを得ることができた確信しています。契約締結後は、常にサポートしてくれるコナミのチームと素晴らしい関係を築いています。私たちは、この関係性がさらに多くの素晴らしいジャーニーの始まりになることを期待しています。
Courtesy of KeelWorks
貴重なお話をありがとうございました。CYGNI: All Guns Blazing の詳細はどこで確認できるでしょうか?

KeelWorks とCYGNI: All Guns Blazing については、以下の SNS を是非チェックしてください。

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