August 6, 2018

Holospark の Earthfall が Co-op シューティング ゲームのジャンルにイノベーションをもたらす

作成 Shawn Petraschuk

Left 4 Dead のリリースと熱心なファン層の獲得により、4 人プレイの Co-op シューティング ゲームのジャンルは勢いに乗りましたが、ここ数年は新しいゲームがほとんどリリースされていませんでした。2017 年 4 月にアーリー アクセス版を発表し、このジャンルに参入した Earthfall は、Valve が 2008 年にもたらした魅力を再現し、さらに革新することを目指しています。

それほど先ではない未来の 2031 年を舞台に、プレイヤーは、太平洋岸北西部の緑豊かな環境を残忍なエイリアンの侵略から守ることになります。侵略してくるエイリアンは見かけほど愚かではなく、簡単には倒せません。しかし、Earthfall では、攻撃に必要なだけの火力がプレイヤーに与えられます。Holospark がアンリアル エンジン 4 の開発用スイートを活用して作り出した敵は、各プレイヤーだけでなく、チーム全体の挙動にも適応して変化し、ほかにはない体験を生み出しています。

アーリー アクセス段階を終了し、PC、PlayStation 4、Xbox One 向けに発売される Earthfall は、長期にわたる Left 4 Dead の不在によってゲーム シーンに生まれた隙間を埋めようとしています。最近、Holospark の CEO、Russell Williams 氏に話を聞くことができました。アンリアル エンジン 4 を利用した感想と、エイリアンの侵略から人類を守るゲームの内容について、規模を拡大しつつあるデベロッパーに話を伺いました。

Holospark について、また、どのように経験豊富なメンバーが集まったかについて、お聞かせください。

Holospark はシアトル地域に拠点を置く独立系の開発会社です。2 つのチームがあります。1 つは 4 人プレイの Co-op シューティング ゲーム Earthfall に集中的に取り組み、もう 1 つの小さいチームは VR プロジェクトに取り組んでいます。

以前に一緒に仕事をしたことがあった経験豊富な開発者が集まった 1 つのチームから始まり、わくわくするような新しいことを始めるためにチームを分けました。スタジオを設立し、いくつかのアイデアを試してから、全員が Co-op シューティング ゲームのファンであることを確認し、2016 年に Earthfall の開発に取りかかりました。

ここ 2 年の間に、スタッフが現在の 37 人まで増えました。開発者の多くは、賞を獲得したような複数のタイトルを含む何十件ものプロジェクトに携わってきた幅広い経験があり、その経験をここで生かしています。また、Holospark は、地域のいくつかの学校と良好な関係を築いているため、極めて優秀で、インパクトを与えようとする意欲に満ちた、新しいタイプの開発者を採用できるようになっています。

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身近な場所であるということもあったかと思いますが、エイリアンによる侵略というストーリーに最適な場所として太平洋岸北西部を選んだのは、どのような理由からですか?

太平洋岸北西部は、緑豊かで雰囲気のある環境なので、いたる所からエイリアンが攻撃を仕掛けて来そうな不気味な森に最適です。開けていると同時に孤立しているという印象を与える場所です。カスケード山脈にある小さな町は命がけの抵抗に最適で、採掘所や木材工場もさまざまな目的で使えます。

私たちにとって、太平洋岸北西部は象徴的な場所です。そのビジュアルによって、プレイヤーは独特でミステリアスな世界にすぐに引き込まれるでしょう。

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太平洋岸北西部は、控えめに言っても、美しく緑豊かな環境です。アンリアル エンジン 4 のツールで、美しい背景を作成するために特に役立ったものはありますか?

レベルの作成には、ランドスケープとフォリッジのシステムを広く使用しました。ランドスケープ システムに含まれる多くの機能により、テレイン メッシュをとても柔軟に作成し、編集できました。テレインを手作業でスカルプトすることもあれば、サード パーティ製ソフトウェアを使用して高さマップを作成することもありました。いずれの場合も、修正が必要な場合は、提供されているスカルプト ツールで簡単に変更できました。この柔軟性は、ランドスケープにマテリアルをペイントする際にも得られました。

フォリッジ システムも柔軟性に優れたツールでした。大量のフォリッジをすばやく簡単に配置できるだけでなく、個々のフォリッジ アセットを必要に応じて微調整できる機能もありました。開発プロセスで修正が必要になったときは、このツールにより、マップ全体で使用しているアセットを数ステップで簡単に置換できました。

これらのシステムにより、すばらしいワークフローが可能になったと同時に、さまざまな方法でパフォーマンスを最適化できました。ランドスケープ ツールには、ランドスケープ全体またはその一部の LOD を調整する方法が複数用意されています。フォリッジ ツールには、フォリッジ タイプ別の距離に基づくカリングなど、最適化を支援するさまざまな機能があります。

これらのシステムは、私たちのプロセスで極めて重要な役割を果たし、作業を確実に楽にしてくれました。

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Earthfall は必然的に Left 4 Dead シリーズと比較されるでしょう。当初のインスピレーションをどのようにアレンジして Earthfall に独創性を加えたのですか?

まず、このプロジェクトがスタートしたきっかけは、私たちが Left 4 Dead の大ファンだったことです。ゲームのデザインに取り組み始めたときには、はっきりとしたビジョンがありました。しかし、Left 4 Dead を取り出してプレイしてみると、シューティング ゲームのジャンルにおける 10 年分のイノベーションが抜け落ちていることがわかりました。そこで、実際のゲームよりも、Left 4 Dead の思い出を頼りにして作業を進めました。その結果、まったく新しいと同時にどこか見覚えのあるものができました。

基本的なゲームプレイ以外に、設定も、現代におけるゾンビの暴動から 2031 年のエイリアンによる侵略に変わりました。これは、Earthfall を今後も発展させていきたいと考えているからで、そのためには、発展していく敵が必要でした。エイリアンは最初は飢えた愚かなクリーチャーのように見えますが、プレイを進めるうちに、それだけではないことがわかってきます。戦うべき新たなエイリアン、そしてエイリアンに対して使える新たな武器を投入しながら、そのストーリーをみなさまに伝えていくことを楽しみにしています。

Earthfall は緊張感の高いアクション ゲームですが、注意を配っていれば、次の展開に関するヒントを環境から読み取ることができます。また、世界やエイリアンの背景が明らかにしていくアイテムをアンロックしていくこともできます。

最後に、ゲームには、プレイヤーがただ耐え、生き延びようとすることになる場面がたくさんあるため、闘いの場を設定し、コントロールするためのツールをいくつか提供したいと考えました。設定が未来になっているため、背後を見張る自動砲塔も、自分が操作して敵をなぎ倒すことができる銃座もあります。また、フェンスを配備し、特定の領域を囲んで守り、エイリアンを殺傷力圏内に誘導することもできます。フェンスのアップグレードも可能です。プロパン タンクを使用して燃え上がるフェンスを仕掛けたり、アーク グレネードで敵を感電させるフェンスを作ることもできます。

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敵のエイリアンはゲーム内で動的に生成されますが、プレイヤーのプレイ パターンに応じてエイリアンの行動はどの程度変わるのですか?

チームワークを促し、プレイヤーを惹きつけるために、AI は複数の方法で行動を修正します。たとえば、一部の AI は、グループから離れているプレイヤーに特に注目します。一匹狼タイプの方は気をつけてください。ほかに、しばらく動きがないプレイヤーに注目する AI もあります。1 人のターゲットを執拗に攻撃する AI もあれば、チームメイトがいると立ち去る AI もあります。各 AI は、グループ全体の進行状況に応じてその攻撃性を変えるため、グループで激しい射撃を行いながらレベルを突破しようとしていれば、近くにいる敵の注目をすぐに集めます。これに対して、グループの進行が遅い場合は、グループを見つけ出してせかすために一部の AI が差し向けられることもあります。これはすべて AI ディレクター につながっています。AI ディレクター は、常にグループの緊張感を上下させようとします。

敵についてもう少し聞かせてください。敵は見た目が恐ろしいだけでなく、とてつもない数で押し寄せてきます。こうしたエイリアンを思い通りに表現するために、アンリアル エンジン 4 はどのように役立ちましたか?

アンリアル エンジン 4 にはいくつものシステムが組み込まれています。それらのシステムを利用することで、すぐに高いレベルでゲームを動かすことができました。おかげで、ごく早い段階から実際の AI とゲームプレイに力を注ぐことができました。特にブループリントはプロトタイプ作成に非常に重要でした。

組み込みのナビゲーション システムは広く利用しています。たとえば、ナビゲーション メッシュの動的な修正、パス検索、複数エージェントのサポート、パス フィルタリング、さらに AI の動きなどに利用しています。実際の AI のロジックについては、アンリアルの Perception システム、ビヘイビア ツリー システム、Environment Query システムを利用しています。これらのシステムは、ビジュアル デバッガやゲームプレイ デバッガなどの強力なデバッグ ツールと連携します。デバッグ ツールとの連携は、AI の動作を練り上げ、問題を特定し、修正するうえで大きく役立ちました。それから、これらのシステムやツールを基礎として、ゲーム固有の機能を実現していくことができました。

アニメーションについては、アニメーション ブループリントとアニメーション モンタージュを組み合わせて使用しています。こうしたツールにより、私たちは未処理のアニメーションと AI システムの隙間を埋めて、魅力的なパフォーマンスを実現しています。

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Earthfall のキャラクターは多様性に富んでいます。この 4 人に決まった理由と、Holospark にとって多様性を確保することが重要であった理由を教えてください。

キャラクターについて検討を始めたときに、まずシアトルの典型的な人を考え、そこからキャラクターを作り上げようとしました。何かを主張しようというよりも、ストーリーをうまく組み立て、そこに印象的なキャラクターを登場させることのほうが重要でした。さまざまな人種や民族が混在することが例外的ではなくなり、人々がこのストーリー自体を評価してくれる日が来ることを期待しています。

武器の 3D プリントは、それだけでもおもしろい仕組みですが、ゲーム内にどのように作り出したのですか?また、プレイヤーがキャンペーンを進めると、何かサプライズが待っているのでしょうか?

プレイヤーに新しい機能を提供できるように、ゲームの舞台を未来にしたいと最初から考えていたので、そこに 3D プリンターが登場するのは自然な流れでした。電力を復旧させてプリンターを使えるようにして武器をプリントしようと、ゲーム内で自然と目的ができ、また、武器の補給に適したチェックポイントにもなります。

ゲーム内では、当然のように 3D プリンターが出てきますが、どうしてそのようなことになっているかについては、ゲーム内で情報を見つけられます。3D プリンターの働きを将来的に拡大することを楽しみにしています。

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経験を積んだ開発者として、アンリアル エンジンを学び始めた人にアドバイスをいただけますか?

アンリアルは驚くほど簡単に使い始めることができます。第一に無料です。思い切って始める際に、コストが妨げになることがありません。次に、基本を学べるチュートリアルや、全体的な仕組みを実践的に示すサンプルのゲームが付属しています。エンジンに付属するもの以外にも、ウェブにはアンリアル エンジンの学習に役立つ膨大な量の情報があります。多数の開発者がアンリアル エンジンを使用しているので、YouTube にはエンジンのほとんどすべての側面に関する「ハウツー」ビデオが無数にあります。80.lv などのサイトには詳細な記事が大量にあります。これまでになく簡単にゲーム開発を始められるようになっています。

Earthfall について詳しく知りたい場合はどうすればいいですか。

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編集者注:E3 2018 で、Holospark に Earthfall について話を聞くことができました。下のインタビュー動画をご覧ください。