10 名ほどのデベロッパーが中心となって Nintendo Switch と PC 向けに開発された I Am Dead は、死後の世界を舞台にしたパズルアドベンチャー ゲームです。恐ろしい世界として描くのではなく、死後の世界での人々の暮らしを探索していく、温かみと魅力あふれるタイトルです。I Am Dead では、プレイヤーは最近死後の世界にやってきたばかりの Morris Lupton を操作します。Morris Lupton は、災害で自分の島が破壊されそうになっていることを知ります。この破壊を防ぐために、Morris はさまざまなものの内部や人々の記憶を調べなければなりません。GamesRadar+ のレビューでこのゲームは、「個性的かつ愉快な魅力あふれるパズル アドベンチャーで、ゴーストを思わせる X 線ビジョンのメカニズムも秀逸」と評価されています。
それほど大きくないチームがこのような優れた人気のインディーズ ゲームを開発できた理由とその経緯を、アーティスト兼デザイナーの Richard Hogg 氏にインタビューしました。Richard Hogg 氏は、2D と 3D のビジュアルを融合したカラフルなアート スタイルをどのようにして実現したか、一風変わった世界を作り上げたのかについて語ってくれました。
I Am Dead は、心温まる、愉快で、一風変わった死後の世界を探索していくパズル ゲームとなっていますね。このようなゲームを制作しようと考えたきっかけを教えてください。
私たちのチームは、前々から死というテーマを前向きに捉え、なんだか恐ろしいというイメージではなく、人間らしい方法で描くゲームを制作したいと考えていました。以前からこのような路線で様々なアイデアが出ていたので、これまでのゲームのプロトタイプでもそのいくつかを検討しました。そして、I Am Dead のメカニズムの考案に着手したときに、プレイヤーがゴーストのような存在になることが自然にフィットするように思えたのですこのアイデアはうまくいったのではないかと思います。
ゲームの舞台は幻想的なシェルマーストン島で、カラフルなキャストのキャラクターや擬人化された生き物たちが登場しますね。I Am Dead の世界のデザインでは、どのようなアプローチを採用されたのでしょうか?
Ricky [Haggett] と私は「世界を作り上げる」ということについて大まかな考え方は持っていました。たくさんのものに興味を持ち、見たり読んだりしたものについていつも話し合い、そういった長い時間をかけて浸透していくプロセスを経てビデオ ゲームとしてまとまっていきました。今回は、作家の Catherine Johnson 氏とのコラボレーションを行いました。Catherine Johnson 氏は基本的にこのプロセスにぴったりの人物でした。私たちはともに時間を過ごし、本や人類学、歴史について話しました。美術館などにも足を運びました。
いいえ、ストーリー性を意識していたわけではありません。私たちはゲームの作り方しか知らないので、ゲームを作り続けていたらこのようなストーリー性が得られました。よいアイデアなのではと思います。考えてみると、私が携わってきたほとんどのゲームは、この説明が当てはまると思ういます。I Am Dead についてユーザーの皆さんにストーリー性を評価していただけて嬉しいです。
I Am Dead は Hollow Ponds と Richard Hogg との共同開発ということですが、その開発はどのようにダイナミックな取り組みだったのでしょうか?
そうですね。I Am Dead が最初の共同開発ではありません。Hollow Ponds の代表 Ricky Haggett 氏と私は、12 年ほど前から一緒にゲームを作っています。そうですね。私は自分たちの取り組みについて理解しているつもりです。ほとんどのゲームは企業が制作していて、ゲーム制作者は全員その企業のフルタイムの従業員なので、私たちの取り組みは面白いといえますね。また、私たちの仕事のやり方は、構造的には映画やテレビ番組の制作方法に近いと思います。
画像提供:Richard Hogg and Hollow Ponds
I Am Dead は、小さいチームでゲームの合理化されたビジョンを実行している素晴らしい事例だと思います。プロジェクトのスコープは開発中に大きく変わりましたか?