画像提供:Saber Interactive

映画とテレビの認知度を活用し大成功を収めた Evil Dead: The Game

Brian Crecente
数多くの AAA 映画やゲームにおいて 20 年以上の経験を持つ Saber Madrid のクリエイティブ 3D アート ディレクター、Jules Faivre 氏にとって、Evil Dead: The Game が最新プロジェクトとなります。
The Evil Dead(死霊のはらわた は、Sam Raimi 氏の名作ホラー映画として始まりました。そして時に陰惨で、時にとても陽気な人生を最初の三部作で、その後もリメイクやマンガ、定番のテレビ シリーズ、そしていくつものビデオ ゲームでも描き出しました。

シリーズに登場する片手でチェーンソーを持つ Ash をビデオ ゲームにしたいと考えたのは、第 1 作目が上映されてからたった 3 年後の 1984 年のことです。しかし、当時の PC ゲームでは、派手な攻撃スタイルの感覚を表現することはできなかったようです。その後に続く 8 つの作品でも同様です。しかし、すばらしいことに Saber Interactive が今年、The Evil Dead を舞台とするサバイバル ホラーのビジュアル スペクタクルを提供してくれました。

Evil Dead: The Game では、プレイヤーは 1 人でシリーズの悪名高い Deadites を操作する PVP モードか、他のプレイヤーとともに厳しい試練を乗り越える協力モードを選択してプレイします。ゲームには、オリジナル作品全体への言及と、細やかな眼識を持つデザイン チームの明確なサインが詰まっています。

私たちは Saber Madrid のクリエイティブ 3D ディレクターである Jules Faivre 氏から、生命を超えたエクスペリエンスを非対称のマルチプレイヤーで実現し、さまざまなビジュアルに満ちたゲームを提供するため、Evil Dead シリーズの主要な雰囲気やキャラクターを再現した方法について、また、オリジナル作品の色やグラデーション、ビジュアル的なトーンのような微妙な要素に取り組んだ方法について、お話を伺いました。
画像提供:Saber Interactive
Saber Interactive が Evil Dead: The Game で Unreal Engine を使用した理由をお聞かせください。

Saber Madrid クリエイティブ 3D ディレクター、Jules Faivre 氏:
Saber の担当チームには才能ある人材が数多く集まっているため、その知識と経験は膨大な量になります。Evil Dead: The Game の開発において、そのプログラミング構造とサポートの実装、一般的なパイプライン、レンダリングの精度から Unreal Engine を使用することははっきり決まっていました。

Evil Dead では、山小屋やそれを取り巻く森の外観が驚くほどすばらしいですね。それらをゲームで詳細に再現する際に、Unreal Engine はどのように役立ちましたか?

Faivre 氏:
私たちは本物の Evil Dead の世界を届けたかったのです。Unreal Engine のおかげでそのアイディアを、AI の敵と PVP 要素が引き起こすジャンプ スケア用にスペースを確保しつつ、奥行きがなく、息が詰まりそうな視距離を特徴とする没入型のプレイ可能な暗い雰囲気の中に再現することができました。また、色やグラデーション、一般的なビジュアルのトーンは、映画やテレビのシリーズを見て決めました。

ゲームのライティングが、特にゲームの恐怖をかき立てるのに効果的ですね。魅力的かつ恐ろしいものにするため、ゲームのライティングとマップはどのようにデザインされたのですか?

Faivre 氏:
恐怖のメカニズムとキャラクターの緊張感のためにも、暗闇がゲームでの恐怖をかり立てるために欠かせないものだということはわかっていました。しかし、それも同じ暗闇ではなく、環境に応じたバリエーションが必要でした。また、大雪や霧など、天候のエフェクトを使用することでプレイヤーの視界を少し遮り、暗闇とは逆の方法で同じ結果を得ることもできます。私たちは本当に詳細な部分まで再現したかったため、地形や木々の葉を多様化し、最終的には全体的なライティング プロセスが向上しました。
画像提供:Saber Interactive
ゲームのデザインに影響を与えたホラー映画や本、ゲームには、明らかなものを除くと、どのようなものがありますか?

Faivre 氏:
映画やテレビ シリーズの Evil Dead を含めると、それが 100 パーセントすべてになります。また、他のホラー ゲームやマルチプレイヤー ゲームを参考にしながら、各キャラクターの特別な最後の動きのシステムを取り入れたいと思いました。プレイヤーは、他のゲームでも使用されているそのような動きに対して似ていると感じるかもしれません。

ゲームを作成する際に苦労したことで、Unreal Engine が役に立ったものはありましたか?あった場合は、詳しく教えていただけますか?

Faivre 氏:
苦労したことの 1 つは、近接戦と範囲攻撃戦を組み合わせた動きの開発と C++ の変換のために AnimGraph の柔軟性に取り組んでいたときのことです。Unreal Engine 4 の LOD のジェネレータ、ランドスケープ ツール、インスタンス アセット マネージャを使用することが、すべてのマップを適切に最適化するためのカギになることがわかりました。

ゲームのデザインで特に誇らしく思っている要素について教えてください。他のデベロッパーが興味を持つようなポイントがあれば説明していただけますか?

Faivre 氏:
特に自慢できるのは、Evil Dead の各キャラクターに用意した深い進歩システムです。クラスや性別、Deadites、ボスごとに、動作の違いを付けました。楽しいゲーム ループだけでは不十分だということは非常に多くの同意を得てわかっていたことですので、ゲームプレイとビジュアル的な多様性の両方を優先させました。

Unreal Engine 5 の登場で、楽しみにしていることは何ですか?

Faivre 氏:
とても楽しみですね。全体的なパフォーマンスの向上、テッセレーションの代替策、そして次世代コンソール向けの Lumen を使用した 60 FPS の目標達成を確認したいと思います。
画像提供:Saber Interactive
次世代ハードウェアと Unreal Engine の長期的な可能性について、最も期待していることはどのようなことですか?

Faivre 氏:
旧世代の制約なしにゲームをゼロから作ることができることですね。初日からプロジェクトを開始して、CPU や描画コストを心配することなく、より多くのメッシュを計画することが可能になるのはすばらしいことだと思います。

お話を聞かせていただき、ありがとうございました。Saber Interactive や Evil Dead: The Game についての詳細は、どこで確認できますか?

Faivre 氏:
詳細は私たちの 公式ウェブサイト をご覧いただくか、FacebookTwitterInstagramYouTube チャンネルをフォローしてください。

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