極寒の山岳地帯で生き残りをかけて繰り広げるバトルロイヤル ゲーム『Darwin Project』
May 1, 2018

極寒の山岳地帯で生き残りをかけて繰り広げるバトルロイヤル ゲーム『Darwin Project』

作成 Shawn Petraschuk

今が旬、そして一番人気のゲーム ジャンルは何といっても壮大なバトルロイヤルです。1 年足らずの間に多くのデベロッパーがこのジャンルに新規参入しましたが、中でもカナダのインディー デベロッパー Scavengers の『Darwin Project』 は異彩を放っています。『Darwin Project』には氷のように冷たい仕掛けがかこっそり用意されている氷点下の世界がテーマのバトルロイヤル ゲームです。つい最近プレイ基本無料化となりました。

『Darwin Project』の舞台はカナディアン ロッキー山頂付近の極寒地帯です。アリーナに降り立ったプレイヤー達は敵だけではなく極寒環境とも戦うことになります。プレイヤー達は寒さを凌いで移動し続けますが、その痕跡はすべて残ります。敵は自分の行動をすべて追跡し、まったく予想しない場所に罠を仕掛けます。草むらに隠れようとしているならば考え直した方がいいです!

さらに『Darwin Project』のバトルロイヤルには  プレイヤー達と 視聴者の両方をユニークな方法で活用したショーディレクターという役割が登場します。視聴者とショーディレクターを味方に付ければライバルに差を付けることができます。どうやって気に入ってもらうかはプレイヤー次第。バトルロイヤルをテーマにした有名な映画の中に『あなたにこれまでにない勝算がありますように』というセリフがありましたね。Scavengers のチームメンバーに『Darwin Project』について詳しく語って頂きました。くれぐれも暖かくしてご覧ください。
 


Scavengers は 2015 年に結成されたチームで『Darwin Project』が最初のプロジェクトです。チームはどのような経緯で結成されましたか?背景をお聞かせください。

Simon Darveau 氏 (Creative Director):『Darwin Project』は Twitch Plays Pokémon 現象の影響を受けてビデオゲームのリアリティ番組用に思いつきました。そのアイデアが 2014 年に蘇りました。Amélie Lamarche 主催のゲームジャムに参加した時にこのアイデアについて彼女と話す機会があったのです。そのゲームジャムで優勝することはできませんでしたが、後に『Darwin Project』なるアイデアに Amélie は私と同じくらい興奮しました。そして一緒に Scavengers Studio を立ち上げることに決めました。
 
『Darwin Project』のビジョンは他のゲーム業界の人達にも受け入れられて、知らないうちに私達はかなりベテランのデベロッパー達と一緒に仕事をするようになっていました。当時 (今もですが) 我々のチームは小規模なので、プロジェクトを実現するには全員で挑戦し続ける日々でした。今まで自分達がやってきたことを心から誇りに思います。早期アクセス版がリリースされたので、今チームはさらにゲームを良くしていこうという意欲に溢れています。我々のオンライン設計者が Spectator Interactions 機能を改善して様々なストリームの視聴者投票の集計化に成功した時は我々にとって特別な瞬間でした。プレイテストで動作を確認し始めると、もうこのままずっと見ていたい!という気持ちになりました。
 
『Darwin Project』の一面雪で覆われた世界は本当に美しいです。このようなビジュアルの作成においてアンリアル エンジン 4 が優れていた点を教えてください。

Thibault Hubert 氏 (3D Developer): アンリアル エンジン 4 は山のアリーナの作成にとても便利です。大気散乱、フォグ、総合的な効果といったビルトイン機能を使って 1 日の移り変わりや天候の影響など環境の雰囲気を出しました。これらの機能を使うとどんな種類のハードウェアでもあっという間に高品質の仕上りが実現します。アンリアルを使うとワールドをとても楽しく作成することができます。何か追加したい機能があればアンリアルがアクセス可能なソリューションを提供してくれました。
 
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カナダをアリーナに選んだ最大の理由は何でしょうか?自分達がカナダ人であることを知ってもらうためですか?
 
Simon Darveau 氏 (Creative Director): そうです、カナダの極寒の冬を生きることの大変さを知ってもらいたかったのです。
 
もちろん理由は他にもあります。できる限りプレイヤーにダウンタイムを体験させないためです。暖を取ることができないプレイヤーはやがて凍死します。従ってプレイヤーは薪にする木を見つけるためにマップ内を移動する必要があります。移動をすると、他のプレイヤーと出会う、他のプレイヤーを追跡または自分が追跡される、エレクトロニクス素材を最短ルートでゲットする、ショーディレクターや視聴者に応援してもらえる動きを編み出すなどエキサイティングな瞬間が生み出されます。
 
雪に覆われた世界では足跡が付くので追跡がしやすくなります。これについては次に説明します。
 
多くのバトルロイヤルでは「隠れて待つ」ことが一般的な戦術になっています。『Darwin Project』にはマンハントというシステムがありますがこの機能、そして取り入れた理由についても教えてください。
 
Simon Darveau 氏 (Creative Director): マンハントは『Darwin Project』でじっと隠れていることが正当な戦略ではないようにするためのシステムです。
 
対決することになる生き残りプレイヤーが減るまで待っているプレイヤーは、やがて寒さでやられてしまうことは先ほど説明しました。プレイヤー達は凍死寸前になると木を数本切り倒して火を起こします。これがアリーナ上の痕跡となるため、他のプレイヤー達は自分の現在位置を追跡することができます。
 
これらのヒントの他にも、足跡をたどる、全体地図を見つける、様々な音に注意を払う、特殊なツールと装備を使用するなどアリーナでプレイヤー達を見つける方法はあります。マンハントを『Darwin Project』の中核にすることで、常にプレイヤー達を面白い対立の目と鼻の先にいるようにしてバトルロイヤル体験に厳しさを与えています。敵の姿が見えなくてもプレイヤーはハンターをしている囚人のような気持ちになります。「次は何をすべきか?」などという気持ちには絶対なりません。
 
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『Darwin Project』の醍醐味は、視聴者との一体化を重視したショーディレクターの存在です。これはどのような仕組みになっているのですか?プレイヤーと視聴者の距離を縮めることがなぜそこまで重要なのでしょうか?
 
Simon Darveau 氏 (Creative Director): ショーディレクターの目的は、新しい側面をゲームプレイに追加することでプレイヤーと視聴者の両方にとって『Darwin Project』をより魅力的にすることです。ショーディレクターのドローンに乗ったプレイヤーはマップ内を自由に飛び回ったり、参加者から参加者へ次々にテレポートしたり、回復、体温上昇、重力嵐、核爆弾などのパワーを発揮することができます。マッチにショーディレクターを登場させることで、参加者は社交術という新たな手段を使うことができます。ショーディレクター (マッチストリーミングに 1 人以上プレイヤーがいる場合は視聴者も) が肩入れした参加者は有利になります。少なくとも少しだけ長く生き延びることができます。
 
ショーディレクターは、選択したパワーの使用について視聴者投票の実施を決定することができます。Spectator Interactions と呼ばれるこの機能はマッチに対して意見を述べることができるため Twitch / Mixer の動画視聴者の間で人気です。Spectator Interactions は視聴者と一緒に楽しんで『Darwin Project』を受け身ではなく能動的に観戦する方法です。
 
視聴者がチャットでゲームの展開に関与できるライブストリームを見て『Darwin Project』の土台を思いついたので、視聴者参加型ゲームになったのは当然のことなのです。視聴者との一体化は大きな可能性を秘めています。近い将来ゲーム業界でブームになることを期待しています。
 
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『Darwin Project』には活発なコミュニティがあり、ゲーム開発中は定期的にフィードバックを行うようにしています。この数ヶ月間、フィードバックは『Darwin Project』の制作にどのように活用されましたか?
 
Simon Darveau 氏 (Creative Director): 最初から『Darwin Project』を応援してくれたすべてのプレイヤーに心から感謝しています。我々はアルファ / ベータの前の非常に早い時期から、プライベートなプレイテストのために参加してくれたプレイヤー達と一緒にコミュニティの核となる部分を作っていました。昔からのファンが集まった活発なコミュニティからのフィードバックを集めることはすべてのマルチプレイヤーゲームにとって重要ですが、『Darwin Project』にとっては特に重要でした。なぜなら『Darwin Project』は社会的交流という要素が重要であり、ショーディレクターおよび Spectator Interactions という機能はまったく前例が存在しないからです。システムを確実に機能させるためだけでなく様々な相互作用での反応を検証するためにも、参加者、ショーディレクター、視聴者ができるだけ多く交わるように検討する必要があります。
 
今も検討を続けています。我々は最近ショーディレクターのアビリティを少し変更して 何かの力で特定のプレイヤーをターゲットにできるようにしました。回復などのパワーがショーディレクターから直接与えられた時と視聴者投票でターゲットに自動的に適用された時ではプレイヤーの反応に矛盾があることに気が付いたからです。
 
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視聴者参加型を重視したゲームに急成長中のストリーミング プラットフォームを利用して得られた効果はありますか?
 
Simon Darveau 氏 (Creative Director): 『Darwin Project』の Spectator Interactions は現在 Twitch と Mixer で利用できます。両方とも 『Darwin Project』を輝かせてくれるプラットフォームです。
 
我々は視聴者体験に注目して Spectator Interactions 機能を開発していたので、テレビ番組の投票システムがとても楽しいことに驚きました。我々のコミュニティの中には、ショーディレクターの役割でゲーム解説と視聴者との中継を行うことで Twitch / Mixer ストリーマーとしてデビューした人もます。ストリーマー達は自分達のショーディレクター スタイルを確立しチャンネルの人気を上げています。驚きました!
 
マッチに参加すると視聴者投票で一番人気を獲得できるかどうか思ったよりもドキドキします。凍死寸前になれば助けてもらえる確率が上がるけれどもマンハントをして視聴者達に楽しいショーを提供するのがプレイヤーの腕の見せ所という、恐怖とプライドが混ざった何とも言えない気持ちになります (マンハント中、自分の現在位置はすべてのプレイヤーに公開され、制限時間内にあなたの追跡に成功したプレイヤーには報酬が与えられます)。藁にもすがる思いの時に視聴者から助けてもらえるほど有難いことはありません!

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『Darwin Project』はアルファ版から大きく変わりました。アンリアル エンジン 4 のツールの中に、その時の改善項目に極めて有効だったものはありますか?
 
Thibault Hubert 氏 (3D Developer): ブループリントは本当に素晴らしいツールです。ちょっとしたテストや早期アクセス版で我々は数多くのコンテンツを追加しました。ブループリントの高速なプロトタイプのお陰で、次のステップへ進む前に出来ている事と出来ていない事を判断できるようになりました。まもなく追加される機能のイタレーションもブループリントで行っています。新しいショーディレクターのパワーを試しているところです (早くみなさんに公開したいです)。開発の初期段階では、その機能が『Darwin Project』に相応しいかどうかすぐに判断できたので大幅な時間の節約になりました。
 
ゲーム開発は旅です。2015 年の開発開始以来多くのことを経験されたと思います。これからアンリアル エンジン 4 を使って開発しようとしている人達への助言をお願いします。
 
Simon Darveau 氏 (Creative Director): アンリアル エンジン 4 の高速イタレーションを使ってどんどんプロトタイプしてください。
 
『Darwin Project』の情報はどこで見ることができますか?
 
更新情報については、Scavengers Studio の 公式サイト または FacebookTwitterDiscordRedditInstagram でフォローしてください。
 
『Darwin Project』は現在 Steam Early AccessXbox Game Preview で利用できます。