2015年8月25日

UE4 Educational Wordshop を終えて

作成 Luis Cataldi

8 月 9 日、SIGGRPH 後援によるUnreal Engine Educational Event が LA Live の JW Marriott において開催されました。ワークショップは、エピック ゲームズと教育コミュニティ双方からの著名プレゼンターによる充実したプレゼンテーションや知っておきたい情報が盛りだくさんの 1 日でした。

最初に登場したのは Dr Cynthia Marcello 。「Teaching UE4 using Quest-Based Learning」は彼女の奥深い視点による 90 分間のプレゼンテーションでした。QBL への関心が高まり、自分の UE4 クラスでも是非 QBL を使ってみたくなったと多くの参加者に感じさせるプレゼンテーションでした。

QBL について

なぜ QBL なのか

Dr. Marcello は自分でさらにツールとマテリアルを開発して、アンリアル エンジンを教える教育コミュニティと共有しています。私達は是非とも彼女を応援したいと思っています。     

次に登場した USC GamePipe LabMichael Zyda 氏は、自らの見事なプログラムで成功した例を語ってくれました。「Building Game Developers (ゲーム デベロッパーを育てる)」では USC の学生達の UE4 の実績が紹介され、とてもワクワクしました。

ここでエピック ゲームズの CTO Kim Libreri が登場し、「Teaching Today's Job Winning Skills with Unreal Engine (アンリアル エンジンで今の時代に就職を成功させるスキルを教えること)」について、ざっくばらんに語りました。 Kim はフィーチャ フィルム制作のベテランで、 The Matrix における彼の業績は Technical Achievement Awards from the Academy of Motion Picture Arts で 2 つの賞を受賞しています。 エピック ゲームズ入社前、Kim は Lucasfilm の Chief Strategy Officer でした。高く評価された 1313 プロトタイプを含めて、Star Wars のインタラクティブな物語構成の技術戦略と革新を担当していました。

現在 Kim はエピック ゲームズで、ビジュアルという芸術の頂点を最先端技術と融合させる作業、およびゲーム、映画、ビジュアライゼーション、仮想現実をはじめとするあらゆるインタラクティブ体験に対してアンリアル エンジンをプラットフォームとして定義する作業の統括をしています。 彼は自身のプレゼンテーションの中で、進化し続けるゲーム産業やリアルタイム グラフィック産業において、どのようなアトリビュートとスキルが価値を持ち、これからのデベロッパーが磨く必要があると説明しました。

学生のためのコアスキル続いて、エピック ゲームズの Lead Engineer on VR and Visual Scripting である Nick Whiting がプレゼンテーション「Best Practices and Lessons for UE4 and VR in the Classroom」を行いました。とても説得力のあるスピーチでした。今年初めにスタンフォード大学と教室で VR を使った作業をした経験をもとにした彼の見解には、多くの教訓が含まれていました。

スタンフォードでは 2 つの別々のチームが VR のアンリアル エンジン用レベル エディタのビルドに関わりました。Nick はこの 2 つのグループの UE4 機能拡張に対する取り組みから学んだ教訓を分類し、彼の視点でポイントを指摘しました。

VR での教訓

VR での教訓

そして次に UCLA の Games and 3D Real Time Lab の講師である Diana Ford 氏がプレゼンテーションを行いました。Ford 氏の担当する CS クラスでは UE4 に VR と AI を組み合わせることにフォーカスしており、生徒達はユニークな教室およびプロジェクト環境で学習しています。学生が短期間で取得すべき技術スキルと期待される習得達成率からすると、Ford 氏の学習コースは見事な成果を上げています。

エピック ゲームズの教育エヴァンゲリスト Luis Cataldi もまた教育関連のプレゼンテーション「An Educator's Guide to Unreal Engine Learning Resources」を行いました。

Luis は参加者がエピック ゲームズから定期的に利用できる学習リソース全体に対する理解度を高めてもらうために、主要なトピックを選びました。学習コンテンツのストリームは安定しているのに、UE4 の専門的知能を育てるための教室の先生および生徒の両方が、こうした価値ある学習リソースを利用できることを忘れてしまったり見逃してしまっています。

学習リソース ガイド

ドキュメント、動画、インエディタのヘルプなどの学習リソースの更新内容を見直しに役立つプレゼンテーションです。

そして最後は、エピック ゲームズのデザイナー兼デベロッパーの Alan Willard が、アンリアル エンジンおよび アンリアル トーナメント エディタを使ったレベル デザインのベスト プラクティスについて 3 時間にわたるプレゼンを行いました。

Alan は アンリアル トーナメント 用のレベル デザインのコアとなる原則をいろいろ説明しました。プロセスで通常必要となるスキルや、エンジンで通常使用するツールについても言及しました。

教室でのアンリアル トーナメント

Alan は アンリアル トーナメント マルチメディア ゲームプレイ用のスペースに GreyBox を利用するためのノウハウを説明しました。さらに、 スペースのプレイテストと改善の必要性についても説明し、ライティングやマテリアルの複雑さの ビューモード などのエンジン内評価ツールを使ってフレームレートは 60 から 100 fps に保ち続けてマップの主要エリアのパフォーマンスを評価しつつ、レベルがどのように忠実にビジュアル化されるかを説明しました。 

Alan が強調したことは、プレイテストをして、すべてまとめて速く、楽しく、特別なものにするための厳しい選択をすることです。そして仕上げおよび最適化の過程に含まれる様々な重要なポイントに役立つヒントを説明して、ワークショップを締めくくりました。      

Unreal Engine Educational Event から非常に多くのフィードバックを頂きました。このようなイベントを通じて教育コミュニティの設立とサポートを今後も応援していきたいと思います。