アンリアル エンジン 4.16 がリリースされました!
May 24, 2017

アンリアル エンジン 4.16 がリリースされました!

作成 Alexander Paschall

新機能

アンリアル エンジン 4.16 には、素晴らしいレンダリングとアニメーションの新機能モバイルおよびコンソール プラットフォームの大幅なパフォーマンス改善、幅広いプラットフォーム上でスムーズに実行する美麗な背景や没入感のある体験を一段と容易に作ることができる豊富な拡張機能も加わりました。

魅力的な Volumetric Fog 新機能を使って背景の雰囲気を変えてみませんか? この機能を使うと、大規模なシーンであっても、どこでもそれに合わせたライティングと共に、自動的にリアルなフォグやスモーク エフェクトをレンダリングすることができます。

動的な軽量剛体ボディローレベルのクロス シミュレーション ツールを使ってキャラクターに命を吹き込みましょう! Animation Modifier、スプライン IK ソルバー、更新された Pose Driver などアニメーション システムの多くの改善点を活用すると、動きのフローの制御を高めることができます。

ガーベジ コレクションが 2 倍程度速くなりました! UI レンダリングのパフォーマンスと UMG ウィジェットの作成速度が大幅に向上し、一段と見栄えの良いインターフェースを作成できるようになりました。VR Mode、 アニメーション、シーケンサー、他のツールも更新されており、開発プロセスをさらに合理化します。

アンリアル エンジン 4.16 では、Nintendo Switch のすべての機能を含むサポートが開始し、開発にご利用いただくことができます。エピック ゲームズと任天堂の協力により、開発者登録をした方には、対応するアンリアル エンジン 4 のソース コードを無償でご提供します! 開始方法については、このページ をご覧ください。

DirectX 12 が Xbox One のデフォルト レンダラになりました。エンジンのプラットフォーム サポートで、パフォーマンス向上と機能拡張を実現します。さらに、WebAssembly と WebGL 2 を使って、HTML5 ゲームを開発できるようになりました。今後も、UE4 ではこの新たな方向性に対して改善を続けていきます。

モバイル向けには、Android 用バーチャル キーボードがサポートされるようになりました。ランタイム パーミッションがブループリントとコードの両方で公開されています。さらに、モバイル アプリケーション向けに実行ファイルのサイズを減らす大幅な改善を加えました。

今回のリリースには、アンリアル エンジン 4 の何百ものアップデートが含まれており、そのうち 160 の改善点 は GitHub のアンリアル エンジンのデベロッパーのコミュニティから寄せられたものです。アンリアル エンジン 4.16 に貢献をいただいた以下の皆様に謝意を表します (以下、敬称略)。

0lento, Akihiro Kayama (kayama-shift), Alice Robinson (Valkrysa), Altrue, Andreas Rønning (Sunjammer), Andrew Gaubatz (e-agaubatz), Angus Jones (crumblycake), Artem V. Navrotskiy (bozaro), Black Phoenix (PhoenixBlack), Cedric Neukirchen (eXifreXi), Cengiz Terzibas (yaakuro), Chris Varnz (chrisvarns), Christopher P. Yarger (cpyarger), Damian Nowakowski (zompi2), DarkSlot, DeanoC, Derek van Vliet (derekvanvliet), devbm, dodgyville, drelidan7, Gabriel Lima (Gabriel-Lima-O), Gyeonghwan (conquests), Hao Wang (haowang1013), Ilya (ill), Jackblue (JohnsonJackblue), James Horsley (mmdanggg2), Jeff Rous (JeffRous), Jon Watte (jwatte), Jørgen P. Tjernø (jorgenpt), jostster, Kalle Hämäläinen (kallehamalainen), katze7514, Kevin Kuegler (FrostByteGER), KrisRedbeard, looterz, Manmohan Bishnoi (manmohanbishnoi), Marat Radchenko (slonopotamus), Markyroson, Martin Treacy-Schwartz (the1schwartz), Matt Edmonds (cleaver404), Matthew Casey (mdcasey), Matthias (haimat), Matthias Hölzl (hoelzl), Matthias Huerbe (MatzeOGH), Michael Schoell (MichaelSchoell), Michał Siejak (Nadrin), Milan Šťastný (aknarts), Moritz Wundke (moritz-wundke), Mustafa TOP (MSTF), Narendra Umate (ardneran), Nathan Stocks (CleanCut), NaturalMotionTechnology, Nick Verenik (nverenik), Paul Murray (awesomeness872), pfontain, Phil Christensen (Rastaban), PrimalJohnScott, projectgheist, Rafael Ortis (rafortis), Rajko Stojadinovic (rajkosto), Rama (EverNewJoy), rhughesgeomerics, Ricardo Rodrigues (RicardoEPRodrigues), Robert Hagglund (hagglund), Robert Segal (robertfsegal), Ryan Pavlik (rpav), sangpan, Sanjay Nambiar (sanjay-nambiar), Satheesh (ryanjon2040), Sean Campbell (scampVR), Sebastian Axinte (ENiGMA9), Sébastien Rombauts (SRombauts), SiebenCorgie, Stefan Zimecki (stefanzimecki), StefanoProsperi, Stephen Johnson (megasjay), TaeYoung Cho (valval88), Timothee Besset (TTimo), Timothy Hagberg (thagberg), Tom Kneiphof (tomix1024), Tom Ward (tomwardio), TRS-justing, unwitherer, Vladimir (VladimirPobedinskiy), Vladimir Alyamkin (ufna), wyhily2010, Yaroslav Shmelev (SoulSharer), yeonseok-yi


主要機能

新規:Volumetric Fog

Volumetric Fog を使って背景の雰囲気づくりをしましょう。密度の変化をサポートすることでライトシャフトを漂う埃やスモークをシミュレートできます。ライトをいくつでも使用して Volumetric Fog に影響を与えることができます。

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image_2.png Volumetric Fog は以下のライティングをサポートします。

  • カスケード シャドウ マップからのシャドウイングまたは静的シャドウイング、もしくは Light 関数のある単一の指向性ライト。
  • Cast Volumetric Shadowing が有効の場合、動的または静的なシャドウイングが付いた任意の数のポイントライトおよびスポットライト。
  • ディスタンス フィールド アンビエント オクルージョンが有効の場合、シャドウイングが付いた単一のスカイライト。
  • 'Volumetric Scattering Intensity' が 0 より大きい場合はパーティクル ライト。
パーティクル システムに適用されているマテリアルを使って新しい Volume Domain 設定を使って Volumetric Fog を制御することができます。ボリューム マテリアルを持つ単一のパーティクルでは、密度を持つ球体が Volumetric Fog に追加されます。エフェクトは完全な 3D で、ビルボードは一切含まれません。テクスチャからのノイズのある複数の球体フォグ パーティクルを使用して、フォグを所定の場所に制限することができます。

Volumetric Fog の設定については、このドキュメント をご覧ください。

新規:イメージ ベース (FFT) のブルームの畳み込みエフェクト

この機能を使って物理的にリアルなブルームのポスト プロセス エフェクトを作りましょう! アンリアル エンジン 4.16 には、FFT ブルーム機能があります。カスタムのブルーム カーネルの形状を使用し、思い描いた結果に合わせて強さを制御することでアーティストの表現の幅が広がります。

image_3.png カーネル画像と共にソース画像の数学的畳み込みを使うことで、このブルーム技術では星状のバーストから周囲を照らすディフューズまで一連の反応を生み出すことができます。イメージ ベースの折り畳みが生み出す新たなリアリズムは、視覚的に面白い、非対称のカーネル イメージによるものです。通常、放射状の線から成る星状のバーストのように見えますが、まつ毛のようなシルエット、ボケ、その他のアーティファクトを含むことがあります。

Note:イメージ ベースの畳み込みブルーム機能は、シネマティックスやハイエンド ハードウェアでの使用を想定して作られています。既存の (標準) ブルームは、ほとんどのゲーム アプリケーションでご利用いただけます。

新規:ディスタンス フィールド ライティングの最適化

ディスタンス フィールド アンビエント オクルージョンレイトレース ディスタンス フィールドシャドウ は、現行の生成コンソールと標準的仕様の PC で 30-50% 程度速くなっています! こうした機能によって、一段とリアルな環境光とシーンの動的メッシュに対するエリア シャドウが実現します。

image_4.png さらにスタティックメッシュの Distance Field Generation は、Intel の Embree のレイトレーシング ライブラリによって 2.5 倍速くなっています。Eight Bit Mesh Distance Fields と Compress Mesh Distance Fields のプロジェクト設定を有効にすると、メモリ使用量も大幅に削減します。

新規:軽量剛体シミュレーション

軽量剛体キャラクター シミュレーション 機能を使って物理シミュレーションしたキャラクターを沢山作りましょう! 新しい高性能の Immediate Mode PhysX API を使って Animation ブループリント内で物理アセットをシミュレーションできるようになりました。このシミュレーションを使うキャラクターはワールドで静的ジオメトリとのコリジョンを生成することもできます。

新規:ローレベル クロス シミュレーション

ローレベル NVIDIA NvCloth クロス ソルバーを使ってクロス シミュレーションの制御を高めましょう。

これまでの APEX Clothing ソルバーを、 NVIDIA の NvCloth と呼ばれるローレベル ソリューションに置き換えました。この新しいソルバーは、以前の APEX ソリューションのコア ソルバーに似ていますが、いくつかの変更があります。シミュレーション データが使いやすくなっていて、慣性の設定用のパラメータが増えています。

新規:Nintendo Switch 向けゲームを制作しましょう!

登録開発者は、Nintendo Switch 向けのゲームを制作し、リリースすることができます。制作に使用できる UE4 の Nintendo Switch サポートは認証に合致したものであり、ネットワーク接続のマルチプレイヤーに対応し、ディファード、モバイル フォワード、クラスター フォワードといった複数のレンダリング パイプラインを利用することができます。Nintendo Switch 向けに様々なタイプのゲームを出荷することができます。

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新規:VR モード UI とインタラクションの更新

アンリアル エディタの VR モードは、一段と直観的なワークフローと編集ができるように改善されました。

image_8.jpg 新しい非対称コントローラーのセットアップでは、改善されたラジアル メニューとレベル内のオブジェクトを迅速かつ容易に扱えるように精度を高めたインタラクション レーザーがあります。

主なエディタ機能や UI パネルを含むすべての VR モード アクションは、更新されたラジアル メニューからご利用いただけます。テレポート機能も改善されて、必要な場所にただちに移動し、プレイヤー視点で見えるようにデフォルト スケールにリサイズすることもできます。詳細は、https://docs.unrealengine.com/latest/INT/Engine/Editor/VR/GDC2017/ をご覧ください。

新規:VR でシーケンスを編集

シーケンサー シネマティックス エディタが VR で利用できるようになりました! 新規シーケンスを作り、レベル内でオブジェクトを移動することができます。しかも、このプロセス中にトランスフォームに対するシーケンス キーを自動的に作成することができます。時間をスクラブしてこうしたキーを設定することでシネマティック シーケンスの作成と再生をすべて VR 内で行うことができます。シーケンサーの UI またはラジアル メニューから既存のレベル シーケンスを開いて再生することもできます。

  • 新機能!調整可能なキーを使うと、ワールド内の軌道を物理的に調整することができます!
  • ラジアル メニューの Scrub Time オプションを使うとサムスティックまたはタッチパッドの入力を、シーケンスを前後に再生する速度として使います。再度トリガーを押して Scrub Time モードを終了します。

新規:VR モードでの物理シミュレーション

モーション コントローラーを使ってオブジェクトとインタラクションして VR モードで物理アクタをシミュレーション できるようになりました。物理をシミュレーションするように設定したアクタを配置し、物理シミュレーションを実行し、リアルなスキャッタリングやモーション コントローラーを使ってアクタを動かすことができます。

新規:VR モードでのスマート スナッピング

スマート スナッピングでは、オブジェクトの境界を使ってシーン内の他のアクタと並べて配置します。これにより、グリッドを考えてモジュラー アセットをビルドする必要なく正確に位置合わせすることができます。

この機能は、現在 VR モードでのみ利用することができます。今後のリリースでデスクトップの編集のサポートも追加予定です。

新規:Xbox One で DirectX 12 がレンダラに

DirectX 12 は Xbox One のデフォルト レンダラになりました! DirectX 12 で安定性を高め、パフォーマンスを向上させるために多数の更新を加えました。これをデフォルトの RHI とし、Xbox One 向けに制作されたタイトルでCPU と GPU の性能を向上させます。

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D3D11 へのスイッチバック

D3D11 にスイッチバックする必要があるタイトルの場合、以下の手順に従います。
  1. ご自身のタイトルの defaultengine.ini の bBuildForD3D12 を修正します。
  2. Xbox One 向けのゲームを再ビルドします。
  3. コンテンツを再クックします。
注意:D3D11 RHI は、今後のリリースで非推奨になります。

新規:HTML5 の WebAssembly と WebGL 2 をサポート

UE4 は HTML5 の新しい WebAssembly 標準 (WASM) をサポートするようになりました。これは、ウェブ向けに C++ をコンパイルし、実行する非常に迅速で効率性の高い方法です。Mozilla の最新の Emscripten ツールチェーン (v1.37.9) を使っています。これは新しい技術であり、すべてのブラウザでサポートされているわけではありません。そのため、早期アクセス機能とみなされ、GitHub のアクセスを必要とします。

image_13.png WASM は、アプリケーションのダウンロード サイズ、起動時間、メモリ消費を改善し、パフォーマンスを大幅に高める Web アプリケーション向けのバイナリ形式の JavaScript です。WASM とブラウザのサポートの詳細は、 http://webassembly.org/をご覧ください。

UE 4.16 は WebGL 2.0 もサポートしています。これは、OpenGL ES 3.0 をベースにしたもので、レンダリングのパフォーマンスを最適にし、ビジュアル忠実度を高め、以下を含むレンダリング機能をサポートします。

  • UE4 のハイエンドのモバイル機能レベルのほとんどの機能
  • パーティクルとフォリッジのためのインスタンス化されたジオメトリの描画
  • Multiple Render Targets (MRTs) のサポート
  • 3D またはボリューム テクスチャ、2D テクスチャ配列などのテクスチャ機能と、2 のべき乗以外のテクスチャの制約がなくなります。
WASM と WebGL 2.0 は、Firefox 52 と Chrome 57 以降 (64-bit 推奨) でサポートされています。Windows 上で Chrome 58 のバグがあるようです。一部のケースでメモリ不足になるエラーを生じています。この問題の解決に向けて Google と作業を進めています。最新ステータスについては UE-44727 を参照してください。

HTML5 Project Settings の Emscripten セクションで WASM と WebGL 2.0 を有効にすることができます。出来る限り多くのブラウザをサポートする必要があれば、ASM.js と WebGL 1 を引き続きご利用ください。ASM.js と WebGL 1 のサポートは今後のエンジンのリリースで非推奨になり、その後取り除きます (正確な時期は今後加わるブラウザのサポートに応じて変わります)。

Firefox や Chrome ブラウザ (対応バージョンは上記のとおり) での効果については、LIVE DEMO: try out Zen Garden on HTML5 をご覧ください。

新規:ガーベジ コレクションが 2 倍程度高速化

ガーベジ コレクションのパフォーマンスが大幅に改善し、2 倍程度速くなりました! 以下は具体的な改善点です。
  • タスク管理のオーバーヘッドを減らすために到達可能性解析のマルチスレッディングが再設計されました。
  • ガーベジ コレクションのクラスタリングは、ブループリントが生成したクラスと選択した