August 24, 2015

SIGGRAPH 2015: Epic の Nick Whiting が VR を語る

作成 Dana Cowley

SIGGRAPH 2015 で誰の目から見ても明らかだったのは VR が至る所に存在していたということです。今年新たにプログラムに加わったのは、VR Village です。これは、 65 種類の選りすぐりの VR 体験 を目玉としたエクスポです。

VR Village 開催から 2 日間、アンリアル エンジン 4 で制作した Showdown demo  を公開できたことをうれしく思います。

この  Showdown の主要デベロッパーの一人は Epic のリード VR エンジニアである Nick Whiting です。彼は SIGGRAPH 2015 の教育ワークショップで語り、制作セッション、Designing Epic Experiences にも加わりました。

Nick は、VR Village の共同議長を務めた Denise Quesnel 氏とインタビューしました。その内容を以下に掲載します。このインタビューの全文は、SIGGRAPH blog でご覧いただけます。

Weta の Dan Smith 氏 (左) と Epic の Nick Whiting (右)、SIGGRAPH 2015 にて

 

SIGGRAPH 2015:VR について Nick Whiting とのインタビュー

VR Village での担当内容や、共有したい驚くような情報はありますか? また、どのようなものにインスパイアされて制作していますか?

Nick: 今回、Showdown という作品を披露します。これは当初、最新のVR 解像度とフレームレートで何ができるかという限界を試すために制作したものです。このデモは元々 Oculus の Crescent Bay ヘッドセットと NVIDIA の GTX 980 で初公開する予定でした。戦士と巨大なメカニカルな敵との路上での戦いの真っただ中に投げ出されます。必要な爆発や期待するアクション一式がすべてそろっています。

このデモでは主に技術面での限界を押し広げることに焦点をあてましたが、実際にはクリエイティビティの面でも制約がありました。デモを何とか成功させるまで着手から完成までわずか 5 週間ほどしかありませんでしたし、コンテンツ チームは 2 名で、他から時々助けてもらいました。こうした現状から、過去に制作した他のデモからのコンテンツ、すなわち Samaritan and Infiltrator のコンテンツを使い回ししなければなりませんでした。アニメーションにも制約がありました。そのため、実際のコンテンツから 7 秒程度を取り出して 2 分間のデモ時間を満たすように伸ばす必要がありました。そのため、7 秒が 2 分間になるようにすべてのコンテンツの速度を遅くするという非常に単純なことを行いました。

結果として、実務的制約から生まれた嬉しい発見がありました。周囲のすべてのアクションを遅くすることでシーンのディテールを強調することができたのです。没入感を得るのは非常に簡単です。常に周囲で面白いインタラクションが数多く起こっているからです。Showdown を複数回観ると、どこを観ているかによって毎回新たな発見があります。私はもう数百回は観たかと思いますが、いまだに時々小さな驚きに出くわすことがあります。

没入型 VR にどのように関わるようになりましたか?

Nick: 私が VR に関わるようになったのは幸運な偶然が重なったからです。こうした偶然が、当初は好奇心の対象だった物を、それを遥かに超える物に変えてくれたのです。VR を初めて体験したのは、友人の Nate が Oculus DK1 kit を送ってくれたのがきっかけです。これは試用のためと、最終的にはアンリアル エンジンに接続するためのものでした。そこから私は夢中になったのです。UE4 との統合は業務時間後に作業しました。これは後に技術デモ、 Elemental VR につながりましたが、Oculus はこのデモを使って初の HD プロトタイプをお披露目しました。

以後、VR はゆっくりと Epic に浸透していきました。本当の意味でのターニング ポイントのひとつは、Epic の幹部が Valve を訪問し、部屋規模のプロトタイプのひとつを見たときです。このプロトタイプを見てみると、コンシューマー レベルの VR の可能性を示していました。それからというもの、物事は素早く進んだのです! 現在、私は VR アプリケーションに的を絞ったエンジニアのチームを抱えています。ゲームだけでなく、これまでほとんど経験のない他の分野での新しい体験に関して素晴らしいパートナーと共に作業を進めています。こうしたことで我々のビジネスの幅が本当に広がりました。

没入型 VR で現在までに最もエキサイティングな開発はどういったものですか?

Nick: 価格面と複雑さという観点で、VR がコンシューマー レベルまできたということに実にワクワクします。これまで VR は、その複雑さとコストのために、主に学術分野や軍事のアプリケーションを対象にしていました。しかし、現在では VR デバイスとコンピューターを持っていれば誰でも UE4 のようなエンジンを入手して、信じられないような体験を生み出すことができるのです。

このメディアの基本要素の確立という点では多くの未解決の問題がありますが、非常に多くの人々が果敢にこうした問題に取り組み、気づいたことを共有しているのは素晴らしいことです。人々と話してみると、最近 VR を取り巻く草の根コミュニティの存在が感じられます。

誰もが VR の成功を願っているため、学んだことを進んで共有して自分の成果に他の人々が手を加えて成功を収める支援をしています。

これまでで一番お気に入りの没入体験は何ですか?

Nick: 仮想空間を他の参加者と共有できるものがすごく好きです。ソーシャルな VR を初めて体験したのは、 Couch Knights という別の UE4 tech demo で作業しているときでした。設定は、あなたと友人がアパートで座っておもちゃで遊んでいると、おもちゃに命が吹き込まれるというものです。我々が望んでいた大きな機能は、ヘッドマウント ディスプレイ (HMD) からのデータを追跡して使用し、その動きをワールドのキャラクターにマッピングし、もう一人のプレイヤーが動き回っているのを見えるようにするというものです。

ある夜遅く、私はこれを実現するためにシステムを接続していたのですが、プロジェクトのデザイナーである Nick Donaldson がおもちゃに関するゲームプレイで助けを求めていました。それでキャラクターの動きに関する作業を中断して、彼とのマルチプレイヤー マッチを開始しまし