2016年8月12日

ブラジル Globo TV によるリオ オリンピックの報道でアンリアル エンジンを採用

作成 Paulo Souza

2016 年リオデジャネイロ オリンピックが開催するにあたり、世界中の放送局が世界最大のスポーツ イベントを報道するためにリオに集結しています。2 年毎にブラジルの人々は、Globo TV が何か新しい画期的な技術を導入して、生放送で広く視聴されるイベントに全く新しいエキサイティングな方法で息を吹き込むのではと期待するようになりました。今年も例外ではありません。

Rede Globo はブラジル最大の放送会社、世界的に見ても最大規模のメディア企業です。同社はブラジルで一年間に 2,400 時間のエンターテイメント、3,000 時間のジャーナリズムの番組を制作しています。ハイレベルな制作クオリティと受賞歴のあるコンテンツで有名です。既に、14 の国際エミー賞を受賞しています。コンピューター グラフィックス革新の長い歴史を持つ Globo では、ほとんどの技術をブラジル全土に広がるいくつかの R&D ラボでインハウスで作っています。

2014 年のブラジル ワールドカップの際には、Globo は 3D でレンダリングしたコンテンツをライブ再生に導入しました。番組のプレゼンターがリアルタイムで多様なシナリオとインタラクションすることができるようになりました。Central da Copa では、ゲームのインターバル間と試合後に 3D 技術を使って再生を分析し、視聴者を楽しませました。

2016 年リオ オリンピックでは、Globo はグラフィック面でも、インタラクティビティ面でもステップアップしたいと考えました。最高レベルのリアルタイム レンダリング機能と比類なきクオリティを備えたアンリアル エンジン 4 (UE4) を使って、役に立つ楽しいコンテンツを作るという Globo のビジョンを実現しました。

その目的は非常にシンプルなものです。実際のプレゼンターを仮想シーンに配置し、生中継で仮想アスリートおよび背景とインタラクションできるようにするというものです。

Globo R&D チームは、どの生中継でも仮想オブジェクトを使って、スポーツ アリーナなどの大きなシーンに拡張された物理的なスタジオ セットからリアルタイムで仮想キャラクターとシナリオを挿入する技術を開発しました。

Globo R&D チームでは、身体の特徴をとらえるために 3D スキャニングを使って、 60 名を超えるブラジル人アスリートを再現しました。こうした仮想アスリートのパフォーマンスをキャプチャーし、その動きをデジタル 3D データとして直接 UE4 に取り込みました。

グリーン スクリーンをうまく使って、スタジオ内のレポーターの生の動きをリアルタイム レンダリングと結びつけることができます。UE4 では、3D の手間がかかる作業、ビデオ制作を行い、 リアルカメラのレンズの歪みを適用します。

こうした技術が Globo TV 全体で、今回の 8 月 5 日から 21 日まで開催されるリオ オリンピックの報道でも引き続き使用されています。Globo TV の報道については、ここから ご覧いただけます。

ブラジルでは、Globo TV の潜在的視聴者は 99.5 % に達しています。事実上、ブラジル国民ほぼ全員に相当します。1 億 8 千 3 百万人を超える人々に番組を届ける 122 の放送局を抱えています。ゲーム自体を燃え上がらせるのは競争心ですが、それがどのように視聴されるかを変えるのは革新の精神ということになります。