リアルタイム レイトレーシング (ベータ)
Unreal Engine 4.22 は Microsoft の DirectX Raytracing (DXR) フレームワークと NVIDIA の強力な RTX グラフィックテクノロジーを活用し、リアルタイムレイトレーシングを提供する最初のゲームエンジンです。反射、影、半透明、画像ベースライティングなど、どのパスをレイトレーシングするか選ぶことができる、というアプローチを取っています。低速なレイトレーシングの恩恵を受けないそれ以外のパスはラスタライズを使用します。

このアプローチにより、リアルタイムのスピードで素晴らしいリアリズムを実現することが可能になります。エリアライトからのソフトシャドウ、スカイライト HDR テクスチャからのライティングといった精妙で正確なエフェクトがシーンにリアリズムを加えることができます。この新しいシステムではリフレクション平面やプローブといった時間がかかり、難しい回避策の使用を避けることもできるので、レンダリングの作成がより簡単に楽しいものになります。
映画、ビデオ制作ツール
メディア&エンターテインメント業界ではさらに多くの映画スタジオがリアルタイムテクノロジーで制作パイプラインの革新を進めています。その一方で、 放送業界 は複合現実とバーチャルセットで視聴者を引きつけています。Unreal Engine 4.22 は引き続き限界を押し広げます。

- マルチユーザー編集(ベータ):複数のアーティスト、開発者が、同時に同じ Unreal Engine プロジェクトに対して安全で信頼できる方法で変更を行うことが可能になりました。ボトルネックを削減し、セット上でのクリエイティビティを促進します。詳細はマルチユーザー編集のドキュメント をご覧ください。
- リアルタイム合成 (ベータ): Unreal Engine のビルトインのコンポジターである Composure に新しい UI を追加し、より使いやすく、アーティストが Unreal Engine 内で直接リアルタイム合成の機能を活用しやすくしました。
- Take Recorder:新しい Take Recorderではモーションキャプチャや Live Link からのアニメーションをシーン内のキャラクタにリンクさせて記録することができ、後での再生に利用できます。パフォーマンスの記録のイテレーションや、テイクのレビューが簡単になります。
- メディア I/O サポートの拡張:プロフェッショナル メディア I/O 向けに、高ビット深度、解像度、フレームレートのサポートを追加しました。
レンダリング出力オプションの拡張
リニアエンタテインメントの制作でも、没入体験の制作であっても、出力データをさらに活用するためのオプションが追加されています。

- レンダーレイヤー(ベータ):Unreal Engine にビルトインされたコンポジターである Composure から、オブジェクトを複数のレイヤーに整理して出力することが簡単になりました。従来のオフラインのワークフローと同様の機能です。これらのレイヤーをシーケンサーから出力することが可能で、結果は Nuke や After Effects といったコンポジットパッケージで使用することができます。
- nDisplay の改善:CAVE やパワーウォールといった複数ディスプレイ没入環境への出力が効率的になりました。1つの Unreal Engine インスタンスから異なるビューポートを複数のディスプレイにレンダリングすることが可能になりました。詳細は nDisplay ドキュメント をご覧ください。
- 新しい HoloLens サポート:新しくHolographic Remoting をサポートすることで、Unreal アプリケーションを Windows デスクトップ PC 上で実行し、Wi-Fi 接続を介してレンダリングされた結果をリアルタイムで Hololens にワイヤレスでストリーミングすることが可能になります。また Hololens 2 のサポートについても開発を行っています。詳細は HoloLens ストリーミングドキュメントをご覧ください。
Unreal Editor ユーザビリティの改善
Unreal Editor でのユーザーエクスペリエンスを改善しました。選択した面の周りをカメラがオービット移動できるオプション、選択サイズに合わせて変化するマウスホイールとパンの感度、複数レイヤーの可視性の 1 クリックでの切り替え、階層での選択コントロールの追加などです。 これらの改善により、様々な大きさのオブジェクトが数千も存在するような複雑なシーンの扱いが改善します。
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