株式会社ハコヤは、アンリアルエンジンを使って美しい御神輿のパーツセレクトシミュレータを作り上げた。
制作の背景
御神輿の営業の難しさに、その部材の点数の多さがあげられる。従来であれば、紙台帳と手書きのリストと写真を使って商談を行なっていた。
しかし、数百種を超える部材で構成された御神輿を顧客に言葉や文字で理解してもらうことは非常に難しい。
顧客は最終的にどんな御神輿が完成するかリストを眺めて想像するしかなかった。
そこでアンリアルエンジンを使用してパーツセレクトシミュレータを作ることになった。
パーツセレクトシミュレータに実装した機能
・オブジェクトの切替
左側に配置されたパーツ切替のボタンを利用すると、右側に選択したパーツ名が表示される。
・ロード/セーブ機能
選択したパーツ情報を保存でき、後から同じ御神輿のカスタマイズを読み込むことができる。
・自動見積もり機能
各パーツに単価が決められており、パーツを切り替えると自動的に合計金額か計算され、見積もりが作成される。*この機能は内包しているが、最終的にクライアントの意向により削除されました。
UE4を選択した理由
前提として、御神輿CGをエンドクライアントに提示する際に、説得できる程度の描画品質は必須である。また、御神輿の部材は、金属、木、布紐、麻、漆、螺鈿等、多岐にわたる種類の質感表現が必要であった。
加えて、弊社は建築CGを主業としており、既にUE4を用いてコンテンツ開発の実績があり、UE4の質感表現のクオリティは他社のソフトウェアと比較して、抜きん出ていると実感していた。
これらを総合的に判断すると、必然的にUE4一択であり迷うことは無かった。
このアプリにより実現可能になったこと
美しいグラフィックにより、顧客への訴求力が大幅に増した。選択した部材のリストは、アプリにより自動生成されるため、営業の記入ミスが無くなった。
顧客はどのようなパーツの組み合わせでどのような御神輿が完成するか一目で確認できるようになったため、満足度と安心感につながった。
営業面だけでなく、制作の効率化に繋がるパーツセレクトシミュレータとなった。
●コンテンツ制作 株式会社ハコヤ
●エンドクライアント 有限会社中台製作所
●プロデュース 株式会社東京技術協会