大西洋沿岸各地から才能ある開発者を集めたLightHammer は、才能ある技術者が混在しながらも恵まれたチャンスが少ない地域であるペンシルバニア州の中部に新規ゲームの開発拠点を置きました。デジタルメディアとアプリ開発で知られる関連会社のMudBrick Creative に支えられて、6人構成のLightHammerのチームはハイレベルなプログラミングから3Dモデリングやアニメーション等幅広いスキルを身に付けています。
クリエイティブな要素を盛り込んだデモリールを作成した際に、MudBrickの創業者兼LightHammerの社長であるPaul Benninghove氏は、UDKの使用はコスト効率化が図れるだけでなく、使用オプションの中で最も実力がある技術であることに気づいたそうです。
MudBrick Creative が発表した2012年 デモリール
Benninghove氏は、「インディーズゲーム会社であるということは予算がないことを意味します。ですから生計を立てるためにはヒット商品が出るまでがむしゃらに頑張るのみです。金銭面に懸念は残ります。そこで無償で提供されているUDKに出会ったのです。しかしUDKを利用した商品の出荷は当初は考慮していませんでした。UDKが提供するツールの一つ、マチネを他社の従来のシネマティックツールと比較してみたいと思ったのが始まりでした」と語りました。
Benninghove氏はハイエンドなビジュアルエフェクトを無料で利用できることは、LightHammerのような小規模開発を手掛ける会社にとってゲーム業界の革命だと感じています。アンリアル・エンジンツールの使用経験と期待通りの結果を成し遂げることにより、スタジオと社員はパブリッシャーが求める貴重なスキルやセカンダリスキルとビジョンを進展させ、確固たる基礎を身につけることが出来たそうです。
従来のフィルム調のデモリールの作成に、ゲームエンジンを使った例をLightHammerは見たことがありませんでした。そこでUnreal Engine 3のツールセットの起用は、斬新さがあると思ったそうです。「プロダクションに従来の高額な製品を使用する代わりにゲームエンジンを使用した場合、プロダクションパイプラインがどこまでビデオに対応できるかを試す真のテストであったと思います」とリードアーティストのJordan Cain氏は語りました。 独立したプロデューサーにとって「時は金なり」ですから、ソフトウェアに素早く精通して、デモリールにインパクトを与えるポップなビデオ作成をしなければなりませんでした。Benninghove氏は、多くのツールの中からアンリアル・マチネに対して特別な称讃を述べています。
Cain氏は「非常に使い勝手が良く、他社の人気のあるビデオ編集ツール一式が持つ能力に匹敵するものでした。ライティング、マテリアル、またカメラ移動に変更が加えられてもレンダリング設定無しで最終製品をチェックできることによって、約一か月でデモリールを開発することができました」とも述べています。
Unreal Engineのコミュニティが広がる中で、利用者によるスキルやヒントがUDK forumsとUnreal Developer Network (UDN)で共有されています。これらのサイトはLightHammerも開発中に活用しました。アンリアル・キズメットでアニメーション同期の限界にチャレンジするためマチネの正しい構成方法の基礎を理解することから、アンリアル・コミュニティは時間の短縮、また専門知識の維持・向上に役立つリソースであることが分かりました。
「UDKやその関連コミュニティを利用しない手はありません。UDK利用者は技術的なアドバイスや批判を喜んで与えてくれます」と最後にBenninghove氏は語りました。
彼のチームが再度UDKを使用することはあるのでしょうか?「間違いありません!ほとんどの技術に対応していますし、iOSやモバイルアプリを専門としている方はこちらの制作も可能です。開発中のコンテンツがリアルタイムでレンダリングされることによってプロセスの効率化が図られ、最後まで開発を楽しむことが出来ました。」