2014-12-9

ゲームジャム作品「Lumote」

作成 Kyle & Michelle Rocha

「October Unreal Game Jam」での三日間は創造性に満ち溢れた場所であり、大いに楽しむことができました。私達も自分の満足できるものを創り出す事ができ、そこからさらに積み上げたいという実感があります。3 つの優秀チームのひとつに選出された栄誉も、「認められる」という充足感への最後の仕上げとなりました。実際、自分のゲームを作成・プレイできた今回のジャムがあまりに楽しく、この度、同作品を完成したゲーム作品へ昇華できるのではないかと考えるようになり、元々「Bump」という名称だった本作を新作「Lumote」として改めて発表することに致しました。

「Lumote」では、プレイヤーは闇に包まれた世界の中で光るキューブを操作します。ジャンプすることで光の当たる半径を拡げられますが、ご注意を。「あなたが見えるという事は、相手もあなたが見える」訳ですから、本当なら回避すべき危険に、間違って光を当てて目覚めさせてしまう危険もはらみます。

ジャムでは UE4 のお陰でゲームの重要な部分に集中し、それによって素早く仕上げることができました。ゲーム内のワールドは、プレイヤーと敵を除き、すべて BSP キューブから作り出しており、初期コンテンツのマテリアルも一部使用されました。そして作業を 2 人のコード担当 (1 人はアート関係、もう 1 人は音楽関係の出身) の間で割り振った結果、3 日間でだいたい30時間を費やしてゲームを作ることが出来ました。

良い点

物事はシンプルに。

成功に至った主な要素のひとつが、ゲーム内容を見通し可能な範囲内に限定させた事でした。作業期間がそもそも 3 日間しかありませんでしたので、企画したゲームもその範囲内で作成可能なものにしました。今回目指したのは、単純なビジュアルでも見れるような作品です。初期段階のブレインストーミング中には無かった新規要素についての話が出たら、そこで話を止めて切り捨てるようにしました。Scope creep (いつの間にか見通しの外に拡がろうとする傾向) は破滅しがちですからね。

光の使い方。

私達は元々「反響定位」を模した波状エフェクトを使って描くことを考えていました。初めてテストした際は波紋エフェクトの代わりに、作り出すのが容易で変に凝ったテクノロジーが不要だった「光」を使いました。すると光を使った演出が思いのほか上手くいき、当初の反響のような特殊なエフェクトは諦めることにしました。UE4 の優れたライティングやブルームだけで美しい演出が可能なわけですから、これをわざわざ捨てる事もないと考えた結果でした。

悪い点

難しすぎ!

この点は時間とリソースが大きく関係してきました。ゲームを作っていると、開発者である自分自身がそのゲームで上手くなってしまい、何が難しいのか、何を修正すべきなのかを見失ってしまいます。プレイされた人々から頻繁に受けたフィードバックが、まったく問題ないはずのジャンプが失敗に終わるという「理不尽さ」があった、というものでした。この苛立ちの原因となった要素は主に 2 つありました。

1 つ目の問題点はジャンプの物理演算に関するものです。プレイヤーが自信を持って敵の上を飛び越すには、ジャンプの高さがほんの少し足りていなかったのです。実際はどのジャンプも成功できるだけの慣性は十分に存在していたのですが、「底無しの迷路の部屋」において、多くのプレイヤーが「ジャンプに必要な速度に達するためのスペースが無い」と感じてしまっていたのです。よってプレイヤーに十分な速度を得られるという感覚を与えるためには、動き回れるための空間をさらに提供する必要性が出てきました。

この問題をさらに悪化させてしまった 2 つ目の問題点がキャラクターの形状です。キャラクターの外見的モデルは「立方体」なのですが、そのコリジョン設定は「底の平らなカプセル状」であるため、届くと思われた縁へのジャンプが届かなかったり、物体の端から落ちてしまうという事象が多発していました。異なる形状に対応するように ACharacter を編集している時間的余裕が無く、また現状での一貫性と便利さがあまりに大きかったため、スライドするリジッドボディと入れ替える気になれませんでした。

敵が不明瞭。

赤いハンター キューブが追ってくる条件が「光が当たっている」時だけだということを理解したプレイヤーはあまり居ませんでした。そこで、彼らの挙動を少し調整し、フェードアウトする前に停止するようにしました。これによりもっとハッキリと分かるようになったと思います。

上が以前の挙動、下が新しい挙動

次に待つ物とは!

Game Jam の慌ただしい締切が無くなった現在、改めて企画と実験に時間を取るようにしました。「Lumote」は今後も非常にやり応えのある難しめのゲームとなりますが、もっとフェアな感覚のゲームになるよう作業を続けているつもりです。そしてプレイヤー自身が間違いを犯したと自覚できる時にのみ負けが発生するようにしたいと考えています。

敵についてもさらに磨きをかけながら数を増やし、さらにレベル自体に光に対してアクションを起こしたり、光を発したりするインタラクティブな要素を追加しています。

大きな変更点としては、カメラに回転機能を付けた事が挙げられます。これにより上下に広がっていたり、重複するエリアがあったりする、さらに面白い複雑なレベルを作り出すことが可能になりました。

今後も開発状況を luminawesome.com にて更新していきますので、よろしければ「Lumote」についてのご意見をお聞かせください!

12月のジャムに参加されるチームには「グッドラック」を、10月・11月のジャム優秀者には「おめでとう」をお伝えしたいです。あのイベントには間違いなく楽しい何かが含まれていると思います!

それでは!

Kyle & Michelle

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