画像提供:Studio Inkyfox

世界中のインディー ゲーム デベロッパーから寄せられたゲーム制作のヒントが得られる体験談

Unreal エバンジェリスト チーム
第 1 回 Unreal Indies Week では、Studio Inkyfox、Chump Squad、562 Interactive、Sluggerfly をはじめとする世界各地のインディー ゲーム デベロッパーが語る、ゲーム制作のヒントが得られる体験談をご紹介します。インディー ゲーム デベロッパーが、ゲーム開発に携わるようになってから現在に至るまでの道のりについて語った体験談を是非ご覧ください。

Studio Inkyfox の Jonas Manke 氏


Jonas Manke 氏 (Studio Inkyfox) はドイツのソロ インディー デベロッパーです。フリーランスのアニメーターとして 10 年以上アニメーション制作に携わってから、デビュー作の Omno を制作する決心をしました。Manke 氏は次のように語っています「ゲームに携わる前は、フリーランスのキャラクター アニメーション アーティストとして活動していました。制作するアニメーションのほとんは映画やテレビ向けで、ゲーム向けのアニメーションはときたま制作するだけでした。会社が私のアニメーション ファイルをどのように扱っているたのかは、実際よく知らなかったので、開発プロセスに携わることはありませんでした」

自分が担当しているアニメーション パイプラインを詳しく理解したいと考えた Manke 氏は、Unreal Engine を試してみようと決心しました。状況はそこから好転しました。Manke 氏は次のように述べています。「Unreal Engine をダウンロードして、使ってみました。Unreal Engineのおかげで創造力が再び溢れだし、作業が一層捗りました。数か月後、プレイ可能なプロトタイプが完成したので友人に見せたところとても楽しんでくれました。さらに、その友人にオンライン コミュニティで他のデベロッパーに公開するようにアドバイスされました。当初は私は『無理だよ。このゲームを見たプロのゲーム クリエイターからひどい評価を受けるに違いないよ』と友人に言いました」 Manke 氏は、結局は、自分のゲームを公開しました。するとコミュニティから「圧倒的に素晴らしい」という反応を得ました。Manke 氏は、「文字通り人生が一変しました」と、語っています。
 

Omno は、不思議な古代の世界を旅するシングルプレイヤー冒険ゲームです。謎、秘密、そしてクリアしなければならない障害が満載のこのゲームで、プレイヤーは、失われた文明の力によって森、砂漠、草原、そして雲の上まで導かれます。

自由な発想でゲーム制作に取り組みながら、独立した立場でいるため、Manke 氏は Kickstarter のクラウド ファンディングを利用しました。Manke 氏は次のように続けます。「一か八かやってみようという気になりました。数か月の間フリーランスの仕事をすべて断って、貯金を全額はたいて取り組みました。実際にプレイ可能なゲームを制作するために、ほぼすべてのリスクを負いました。でも、資金が底をついたのでデベロッパーとは違って実際のプレイヤーがプレイしたいと思ってくれるかどうかを確かめるために、Kickstarterで Omno のクラウド ファンディングのキャンペーンを始めようと考えました。このキャンペーンは大成功を収めました」Omno は最終的に 97,769 ユーロを集め、Manke 氏の当初の目標である 32,000 ユーロを大きく上回りました。

Manke 氏は、Unreal Engine のおかげで、開発のクリエイティブな作業に集中できたと述べ、次のように付け加えています。「Unreal Engine を使用することでクリエイティブな作業に全精力を傾けることができるようになりました。Unreal Engine はドキュメントも充実しています。これは、私のようなソロ デベロッパーには、とても重要なことなのです」

Omno で、Manke 氏は自分がプレイしたいゲームを開発しています。Omno の詳細については、https://www.playomno.com/ から Manke 氏のニュースレターにご登録いただくか、Steam で Omno をウィッシュリストに登録するか、Omno の Discord を確認するか、Omno の Facebook ページにアクセスするか、Twitter (ID は @studioinkyfox) で Manke 氏をフォローしてください。
 

Chump Squad の Gwen Frey 氏


当初、ビデオゲーム開発を職業にできるとは知らなかった Gwen Frey 氏は、次のように語っています。「私は幼い頃からゲームに親しんできました。物心がつく前からビデオ ゲームで遊んでいましたがゲーム デベロッパーを職業にできることは当時知りませんでした。大学在学中にゲーム開発クラブに参加したときに、ゲーム制作のプロの存在を認識し、そこで初めてゲーム制作を生業にできることを知りました。そのことを認識した途端に自分はゲーム制作をするんだ。これが自分の今後の人生を捧げる仕事なんだと確信しました」
 

その後、Frey 氏は Irrational Games 社で BioShock Infinite をはじめとする有数のタイトルを手がけた後、インディー スタジオを共同で設立し、6 人のメンバーでThe Flame in the Flood というゲームを制作しました。これらの経験を経て、Frey 氏は自身のインディー会社である Chump Squad を立ち上げました。Frey 氏は次のように述べています。「自分のスタジオを設立しました。これはインディー スタジオで、自分が本当に作りたいゲームを作れる場所でした」

Frey 氏が自分のスタジオで最初に手がけたプロジェクトは 3D ナレーティブ パズル ゲーム Kine です。Frey 氏はこのタイトルのメイン デベロッパーであり、ゲームのデザイン、プログラミング、アート ディレクションなどすべて彼女が担当しました。Frey 氏は Kine を PC、Xbox、Switch、PS4、Stadia でセルフパブリッシングしました。Frey 氏は次のように述べています。「このゲームの制作は非常に楽しかったですね。これは私が全精力を傾けたプロジェクトです。まだ、The Molasses Flood で働いていたときに、ソロ プロジェクトとして開始し、仕事が終わった後の時間を使って取り組んでいました。結局は、The Molasses Flood を辞めて、特にこのゲームを制作するために Chump Squad を立ち上げました。かなりの期間、自分だけで制作していました。最終的には資金を調達して、他のメンバーを雇いましたが、それまではずっと私が唯一のデザイナーで唯一のプログラマーでした。PC 向けの SKU は、まだブループリントだけで制作したプロジェクトでした」

自身の経験を開発コミュニティに伝えるために、Frey 氏はさらに次のように述べています。「現在はビデオゲーム制作には最高の時代ですね。技術的にきわめて優れている必要はありませんとても小さなチームでも、利用可能なツールを使って驚くほどの成果を上げることができるのですから。私の考えでは、Unreal Engine はそのようなツールの代表格ですね。ブループリントでゲームをビルドしてそれを世界中のすべてのコンソールに搭載することができるのです。何か制約があるとすれば、それは自分の創造性とビジョンだけでしょう」

Frey 氏は、現在、小規模ながら、才能溢れる国際的なチームを率いて、次のタイトル Lab Rat の開発に取り組んでいます。このパズル ゲームも、すべてブループリントを使用して作成されています。この風刺的なアドベンチャー ゲームでは、測定値にこだわる AI が登場し、80 以上のパズルを解きながら、プレイヤーをモニタリングし、プロファイリングし、からかいます。

Lab Rat の詳細については、Steam でこのゲームをウィッシュリストにご登録ください。早期にプレイしたい場合は、LabRat.study にアクセスして、クローズド ベータへの参加招待状にご登録ください。また、Twitter (ID は @diregoldfish)、YouTubeTwitchDiscord で Gwen Frey 氏をフォローすることもできます。
 

562 Interactive の William Weiler 氏と Preston Weiler 氏


562 Interactive は、ゲーム開発の 3 つの要素、アート、プログラミング、マーケティングをそれぞれが担う 3 人兄弟によって設立されました。兄弟は、自分たちがプレイしたいゲームを作りたいという熱意で固く結ばれています。初の本格的なタイトルとして開発された Alluris は、共同設立者の Preston Weiler 氏は、次のように述べています。「Alluris は「スワイプで冒険する」ゲームです。RPG アドベンチャー「DND」と「Tinder」を融合したゲームを想像してみてください。このゲームでは左にスワイプするか右にスワイプするかで相互に接続されたワールドを探検していきます」ゲームでは、迷宮を襲撃したり、戦利品を盗んだり、壊れたカートを修理したり、さらにはネズミと結婚することもできます。
 

このゲームは、Weiler 兄弟の空き時間を活用した実験として始まりました。共同設立者の William Weiler 氏は「このプロジェクトが始まったとき、僕たちは他のプロジェクトに取り組んでいました」と述べています。Weiler 兄弟は、Discord での友人との会話の中からヒントを得て、障害を持つ方が、指先の器用さをあまり必要としないローグライク ゲームを制作することにしました。ゲームのプロトタイプを作ってみると、すぐにできました。Preston 氏は、「3 日でゲームの形ができていました」と述べています。そして、12 日間で Alluris のコア部分をビルドでき、その後 6 か月間かけてこのタイトルを磨き上げて行きました。

Alluris の詳細については、Steam ページFacebook ページTwitter、および 562 Interactive の YouTube チャンネルをご確認ください。
 

Sluggerfly の Dominik Plassmann 氏


Sluggerfly は、アート ディレクターの Dominik Plassmann 氏が共同で設立したドイツの独立系ゲーム スタジオです。これまでに Ben and EdBen and Ed - Blood Party の 2 作品をリリースしており、現在は 3 作目となるHell Pie を制作中です。本作は、Conker’s Bad Fur Day などの N64 のクラシック タイトルにヒントを得た 3D プラットフォーマーです。

このゲームのリリースに向けて、Plassmann 氏が自身がゲーム業界に携わるようになった経緯を次のように語ってくれました。「私は子供の頃から絵を書くことやビデオ、録音など、何かを作ることが大好きでした。高校を卒業した後、ゲーム開発の勉強ができることを知って、これは自分がやるべきことだと思い、大学で勉強しました。大学で学士号を取得した後ドイツの Funatics という会社約 5 年間働きました。そして Funatics を同僚と一緒に退職することになったときに、すぐに自分のスタジオを立ち上げたい思いました。クリエイティブ ディレクションを自分でやりたいと思ったからです。

Sluggerfly は比較的小さなスタジオですが、Plassmann 氏は大きな野望を持っていると話します。Hell Pie は少なくとも私たちにとっては、ダークで面白くて、これまでに手がけたプロジェクトの中では圧倒的に大きなプロジェクトです。つまり、6 人の小さなチームにとっては、とても大きなゲームなのです。このゲームの開発には、Unreal が非常に重要な要素であったと Plassmann 氏は考えています。「このゲームの動きのメカニズムは物理に基づいており、Unreal Engine のキャラクターの動きをベースにしています。この種のアクションには、動きとカメラが不可欠なので、レスポンスの良い操作性を実現するために、とても役立ちました」

Hell Pie の詳細については、Steam でこのゲームをウィッシュリストに登録するか、TwitterYouTubeFacebook、および Instagram で Sluggerfly をフォローしてください。

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