2011年5月31日

inXile entertainment 社、正統派ダンジョン探検ゲームの新作「Hunted: The Demon’s Forge」を発表

作成 John Gaudiosi

サンフランシスコ発 – 「Baldur’s Gate」、「Fallout」、「Icewind Dale」など、数々の大人気正統派ダンジョン探検ゲームをリリースしてきた大手ゲーム開発会社 inXile entertainment は、 Epic Games の Unreal Engine 3 の技術 ライセンスを受けて、アクション指向のゲームを求めるユーザーの期待に応えた新作「Hunted: The Demon’s Forge」(PC、Xbox 360、PlayStation 3) を発表しました。Bethesda Softworks が発売するこの RPG ゲームでは、プレイヤーが協力しながら地上やダンジョン奥深くを探検します。

「当社では、これまで 5 年間にわたって Unreal Engine 3 を使用してきています」と、inXile entertainment のゲーム ディレクター Maxx Kaufman 氏は語ります。「したがって当社では、Unreal Engine 3 を熟知しており、収録されている各種の 開発ツール をとても気に入っています。ゲーム エンジンの改善、特に PS3 関連の機能の向上には、目覚しいものがあり、当社にとってはこれが最大の利点でした。ブラウザや 新しい光源処理モデル などの最近の改善点については、利用を開始したばかりですが、Epic が PS3 用ツールを導入して以来、 3 つのプラットフォームすべてにおいてこのゲームを開発する上でものすごく役立っています」

Hunted: The Demons Forge

inXile entertainment の CEO を務める Brian Fargo 氏は、80 年代や 90 年代のダンジョン ゲーム最盛期を思い返しながら、Hunted の開発目標は、「あの頃のゲームを、Unreal Engine 3 を使用した現在の技術で、PlayStation 3、Xbox 360、ハイエンド PC で再現したらどのようなものになるのか?」という疑問に対する回答だった、と語ります。

この目標を達成するため、inXile の開発チームは、Epic Games の Unreal Development Network (UDN) を活用することになりました。Kaufman 氏は、開発チームは問題が発生するたびに UDN を利用していた、と語っています。このサービスを過去数年間にわたって利用してきた利用者として、氏は、問題をオンラインに投稿すると、いつでも有益なフィードバックをもらうことができた、と続けます。こうした充実したサポート ネットワークをいつでも利用できる環境について、「これは、ゲーム開発にとって大きな助けとなるものです」と Kaufman 氏は語ります。

Hunted は、E’lara と Caddoc という 2 人の主人公が冒険から帰還したところから始まります。街に戻ると、すべての住人がいなくなっていることに気付きます。彼らはゴールドを渡され、住人たちに何が起こったのかを解明するよう依頼されますが、その後ストーリーは、奴隷や薬漬けにされた住人や、怪物に変身する住人など、壮大でダークな展開を見せます。

Hunted: The Demons Forge

「当社では、Unreal Engine 3 のほとんどの機能をフル活用してこのゲームを開発しました」と Kaufman 氏は語ります。「本作品のすべてのカット シーンは、 Matinee を使用して作成されましたが、 ワールド内でのスクリプト式イベントにも部分的に Matinee が使用されています。このゲームでは、ストーリーが非常に重要な役割を果たしているからです。また、Kismet を使用すると同時に、Unreal で使用するために当社が開発した独自のスクリプト言語も使用しました」

Epic の UE3 技術に加え、inXile では、共同開発部門での Gears of War の開発でインスピレーションを受けたアイデアも採用されています。また、2 人プレイのオンライン モードに加えて、1 人プレイでも両方の主人公による白熱したアクションを楽しめます。

「多くのゲームを参考にしましたが、Gears からの影響が最も大きく反映されています」と Kaufman 氏は述べます。「当社のオフィスでは Gears が大人気で、いつもいろいろと参考にしています。ほかにも、昔の FPS や多くのアクション ゲームを参考にしましたが、Hunted は Unreal Engine 3 を使用して開発されたため、Gears シリーズを参考にするのは必然的なことで、その内容をヒントにするのも当然の流れでした」

hunted: the Demon's forge

inXile entertainment の社長 Matthew Findley 氏は、Hunted のカバー式戦闘システムも、Gears の影響を受けたものだ、と説明しています。開発チームは、カバーのくぐり抜け、馬跳び、側面攻撃など、Gears シリーズを革新的なシューティング ゲームとして確立させたゲームプレイを参考にして、アクションを開発しました。Findley 氏は、Hunted の操作方法も良い意味で Gears と似ているため、コンソール ゲームのユーザーにとってはプレイしやすいゲームになっている、と語ります。

もちろん inXile entertainment では、Hunted の協力プレイもアピールしています。革新的な特徴のひとつとして、武器と能力が異なる 2 人のキャラクタを、2 人のプレイヤーがレベルごとに交代してプレイできるという新機能があります。プレイヤーは、レベル間の任意のポイントで、シングル プレイ モードからオンライン協力プレイ モードに切り替えることができます。プレイヤーは、シングル モードで使用しているキャラクタをオンライン モードで使用してゴールドやクリスタルを集め、集めた戦利品をオフラインに戻って利用することができます。

「Hunted 用に開発した新しいマッチメイク システムは完全にカスタマイズ可能で、使用するキャラクタ、プレイ スタイルのタイプ (探検と戦闘など)、攻撃タイプ (遠距離攻撃と接近戦) など、非常に多くのオプションが用意されているため、オンラインでは、自分にぴったりのパートナーを見つけることができます」と Findley 氏は説明します。「これは、今までにない斬新なシステムで、テストでも非常に良い結果が出ています」

inXile が設計したプレイ システムでは、各キャラクタに特技 (E’lara’s の弓矢スキルなど) が設定されており、同時に欠点 (刀が不得意) も設定されています。このため複数の敵と戦う際は、Caddoc は量が限定されているライトニング ソードのマジック ポーションを提供したり、彼女が倒されたときは復活させたりなど、パートナーを支援する必要があります。このように、ゲームのストーリー内での 2 人のキャラクタには関係性があり、ゲーム内のワールドを一緒に冒険する 2 人のプレイヤーにも関係性があります。

最後に Fargo 氏は、氏が若い頃に夢中になったこのジャンルを、新しい世代のユーザーにも Hunted で楽しんでもらえるよう望んでいます。

Hunted: The Demon's Forge

「かつてゲームを楽しんでいた頃は、我を忘れてのめりこむほどでした」と Fargo 氏は語ります。「アクション ゲームも好きですが、戦闘の合間に遠くから聞こえる不気味な音を頼りに、何が待ち構えているかワクワクしながら回廊を進んでいくプロセスも好きですね」

Hunted は、初心者と上級者の両方が同じように楽しめるように設計されています。このゲームは、アンロック可能なエリアやアイテムを満載していますが、時間をかけて隅々まで探索しないと発見することはできません。しかし、アクション指向のプレイヤーは、速いペースでゲームを進めてもストーリーと全体的な目標を達成することができるようになっているため、十分に楽しめます。

かつてのダンジョン冒険型ゲーム ユーザーに、英雄になったような爽快感を再び感じてもらうと同時に、協力プレイを新しい方向に発展させてこのジャンルに新風を吹き込んだ「Hunted: The Demon’s Forge」の開発に向けて、inXile が Epic Games の Unreal Engine 3 技術をライセンス契約したのは当然のことと言えるでしょう。