エディタで再生する場合のパフォーマンスを改善できる方法をいくつかご紹介したいと思います。
多くの UE4 デベロッパーは、かなり強力なマシンを使ってアセットやゲームを作成するコンテンツ クリエイターです。マルチコア CPU や、高速なグラフィックスカード、ハイスペックなメモリといった構成のマシンを使います。しかし、あなたがやや低いスペックのマシンを使用している場合や、エディタの反応を高めたい場合は、ビデオの設定をいくつかスケールダウンさせて、望ましい結果を得ることができます。ただし、この場合忘れてならないことは、設定を変更すればするほど、作品の見栄えが変わってくるということです。また、低スペックの設定では動作しない機能もあることにも注意してください。
Scalability Settings (スケーラビリティ設定) は、Quick Settings (クイック設定) の中にあります。
これらの設定は、エディタを終了させるたびに保存されるので、ハイスペックなマシン上で最終的な出来映えを見るために設定を復元させることができます。私たちはこのシステムを徐々に洗練させていくつもりです (詳細については、BaseScalability.ini をご覧ください)。また、ゲームでこのシステムがさらにカスタマイズされることになるだろうと期待しています。
パフォーマンスやクオリティを調節できる機能は多数あります。それらの大部分は、ビジュアル面に限られています。と言うのも、ビジュアル面が最もパフォーマンスを必要とするからであり、また、通常それらの設定によってゲームプレイが大きな影響を受けることがないからです。
これらの設定はすべて、グループ化されています。たとえば、Texture Quality (テクスチャのクオリティ) や Shadow Quality (シャドウのクオリティ) などです。そのため、プレイヤーが手動で調整しなければならない設定は少ないです。各グループは、low/med/high/epic といった 4 つの状態のいずれかの状態にすることができます。
どの設定が最適かといった問題は、構成 (CPU の性能とメモリ、GPU の性能とメモリ) や、個人的な好み (美しさか速さか)、コンテンツ (オブジェクトが多数あるのか、マテリアルが複雑であるか) といったことに左右されます。まず auto ボタンを使うと、適当な設定ができます。
なお、低い設定によって、高速なレンダリングが実現されるとは限りません。これは、多数の特化されたハードウェア ユニットが同時に稼働するためです。特定のレンダリング機能をスケールダウンさせてもクリティカルパスに影響のない場合があり、そのようなケースではパフォーマンスは向上しないでしょう。エンジンは、典型的なゲーム負荷に合わせて最適化されています。たとえば、リアルなマテリアル、多数のライト、部分的に動的なもの、多数のオブジェクト、多数のエフェクトなどが想定されています。しかも、ターゲットとなるプラットフォームは多岐に渡ります。したがって、ベースとなる fps が低く設定したほうが良いのですが、詳細度を増してもその影響が少ないということになります。
ハードウェアの中には、エディタを実行するには低速すぎるものもありますが、今のデスクトップ (ノートではなく) のマルチコア CPU とそこそこの DirectX11 グラフィックスカードがあれば、非常に素晴らしいエクスペリエンスを実現できます。
ゲームの設定は、エディタの設定とは別に保存されます。ゲームの設定を変更することは若干複雑ですが、ご要望があれば、別の記事にして解説したいと思います。
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