「今日の発表で、私たちは Unreal Dev Grants プログラムの目標額である 500 万ドルに達しました。ここ数年私たちが支援してきた方々のリストを振り返ってみると、数百ものプロジェクトが織りなす物語の一端を担えたことに深い感動を覚えずにはいられません」(Epic Games パートナーシップ マネージャー:Chance Ivey)。「私たちは、Unreal Engine のコミュニティがいつも示してきた才能と熱意に今も変わらず鼓舞されています。そして、みなさんがこれからどのようのものを作り上げていくのか非常に楽しみにしています。Unreal Dev Grants は終了しましたが、私たちが現在行っている支援は終わりません。詳しいことは、GDC のオープニング セッションである『State of Unreal』にぜひご注目ください」
Unreal Dev Grants の目標は常にシンプルなものでした。それは、才能あるアーティスト、デザイナー、プログラマーが素晴らしい作品を築こうとするときに、その財政的なストレスを軽減させてあげるということでした。
ここ 4 年間に渡る Unreal Dev Grants プログラムの一部として、目標達成を遂げた素晴らしい作品を称えるため、Epic は今回ハイライト リールを公開しました。
密やかなプロジェクトが数々あるなか、今回の Unreal Dev Grant の対象となったプロジェクトには、次のような作品があります。 インディー ゲーム:『Aeon Must Die!』(Limestone Games) ― ウェブサイト
エストニアを拠点とする Limestone Games によって開発された『Aeon Must Die!』は、素早い反応よりも賢明な選択を重視する新感覚のビートエムアップ ゲームです。 様式化されたグラフィックスが素晴らしく、RPG 風のアライメント システムが組み込まれているため、苛酷で色彩あふれる世界でプレイヤーがどのような行動をとってきたかたどることができます。

VR ゲーム: 『Eclipse - 4D Virtual Reality』(BackLight ) ― ウェブサイト
2008年に設立された BackLight は、2 人のビデオ ゲーム開発者の情熱あふれる構想に端を発します。Jonathan と Frédéric は、自分たちのアニメーション スタジオを築き、映画と映像への情熱を 3D アニメーション映画として結実させ、最終的には TV コマーシャルの世界へと進みます。Unreal Engine は、この才能あふれるイノベーターたちのチームが制作するプロジェクトを一度ならず支えてきました。その中には、没入性の極めて高い、共同的な 4D エクスペリエンス『Eclipse』もあります。チームは、今もリアルタイム 3D アニメーションの限界を押し広げようとしています。そのプロジェクトはまだ未公表なのですが、制作には Unreal が採用されています。
教育/インディーゲーム:『BioStories by Bio-Bridge Initiative』 ― ウェブサイト
『Biostories』は、生物多様性への関心を高める目的で制作されている新しいインタラクティブなシリーズ作品です。Secretariat of the Convention on Biological Diversity (生物多様性条約事務局) によって開始されたこのマルチチャプターの教育ゲームは、二人の熟練のゲームデベロッパーと、ISART (カナダのモントリオールに設置された有数のインタラクティブ テクノロジー総合大学) の熱意あふれる学生チームによって開発されています。彼らは持続可能性に情熱を傾けながら、インタラクティブなメディアを通じて変化を呼び起こすことを期待しています。『BioStories Chapter 1 - The Rhinos』が今年後半にリリース予定です。
教育 / オンライン講座: Complete Unreal C++ Dev (GameDev.TV) ― ウェブサイト
Udemy の講座 Unreal Engine C++ Developer: Learn C++ and Make Video Games で大成功を収めたチームが帰って来ます。評価が極めて高いこの講座には 170,000 名を超える人たちが受講していました。GameDev.tv の才能豊かな Ben Tristem 氏と Sam Pattuzzi 氏が現在、最新バージョンの Unreal Engine に合わせて、この講座を更新およびリマスタリングしています。

インディーゲーム: 『Cryptant』(Orcari) ― ウェブサイト
Orcari の『Cryptant』は、近日登場の、恐ろしいほどリアルなサバイバル ホラー ゲームです。AAA クラスのビジュアルと動的で完全シミュレートされたエコシステムの中、プレイヤーは鬱蒼とした森の中を動き回ります。中に潜んでいる極めて危険なクリーチャーは注意深く避ける必要があります。非対称マルチプレイヤーでフレンドと協力プレイしたり、シングルプレイヤーとして独力で恐怖に立ち向かうことができます。その中で環境ストーリーテリングを通して Cryptant の不吉な物語が明らかになっていきます。 インディーゲーム: 『Eximius: Seize the Frontline』(Ammobox Studio) ― ウェブサイト
『Eximus: Seize the Frontline』は、Ammobox Studio の戦争に関する新しいアイデアが反映されています。RTS の周到な戦略ゲームプレイとファースト パーソン シューターのスキルが試される戦闘が組み合わされています。司令官として、基地を建設し、部隊を訓練し、戦略部隊への支援を命じることによってサポート機能を使うことができます。あるいは、将校として敵と地上戦を行うこともできます。その場合、分隊は戦闘状態となり、機敏な作戦行動と強力な戦闘力によって資源を獲得し敵を制圧しなければなりません。Ammobox Studio はマレーシアの開発コミュニティで草分け的存在であり、教育とプライベートなコンサルティングに積極的に携わっています。このプロジェクトは、マレーシアにおいて PC 向けにリリースされる初めての Unreal Engine 4 ゲームの一つになります。『Eximus: Seize the Frontline』は、現在 Steam Early Access で入手可能です。

映画 / VR シネマ: 『Glimpse』(Mr. Kite) ― ウェブサイト
『Glimpse』は、人間関係の蹉跌によって非常に深い悲しみを引きずるキャラクターの様子を描いた短編アニメーション VR 作品です。受賞歴のある、Mr. Kite 社の共同設立者 Benjamin Cleary 氏と Michael O’Connor 氏がプレイヤーを Herbie というパンダの体に送り込みます。Herbie は、長年連れ添った美しい鹿の Rice と別れ、スタジオとメランコリーの内に閉じ込もっています。プレイヤーは、Herbie の表現豊かなアートとインタラクトできます。感情に訴えかけるセリフに浸りながら、不運なロマンスのほろ苦い物語を描くことができます。 インディーゲーム: 『Kingshunt』(Vaki Games) ― ウェブサイト
Vaki Games の『Kingshunt』は、マッチ毎に最大 100 名のプレイヤーをサポートします。SpatialOS のパワーを利用して、オンライン マルチプレイヤー バトルを壮大なスケールで実現します。一つのチームは、タワーを建設することによって基地を防衛し、もう一つのチームはミニオンの軍団を率いて戦わなければなりません。『Kingshunt』は、サードパーソン アクションとタワーディフェンス、リアルタイム ストラテジーを融合させることによって、まったく新しいスタイルのゲームプレイを作り出すファンタジー大作です。 アニメーション / メディア & エンターテイメント: 『Meta Runner』(Glitch Productions) ― ウェブサイト
『Meta Runner』は、Glitch Productions 制作による新たなアニメーション ウェブ シリーズです。ビデオ ゲームとタイムアタック、E スポーツがすべての世界を描いています。Tari というサイボーグ少女は、自分にビデオ ゲームの中にワープできる能力をもち、世界クラスの Meta Runner たちの標的になっていることを悟ります。シドニー (オーストラリア) に本拠を置く Glitch Productions は、その驚異的なビジュアルと高没入感のストーリーテリングを制作するに当たって Unreal Engine を使用しています。同社のこれまでの作品には、マシニマの番組や Youtube チャンネル (SMG4) があります。SMG4 のチャンネル登録者は累計で 300 万人を超え、視聴者数は 10 億人に達しています。『Meta Runner』は現在 10 編のエピソードが予定されており、2019年7月リリースの見込みです。

リアルタイム レイトレーシング: Photorealism in UE4 (Rense de Boer)
テクニカル アート ディレクターの Rense de Boer 氏は、その際立って優れた写真測量法のテクニックとハイエンドのレンダリングのためのスキルで知られています。氏が Dev Grant を受け取るのは今回が 2 回目となります。Unreal Engine 4.22 のレイトレーシング機能を早期に採用して見事な結果を生み出していることが Dev Grant 授与の理由となりました。目の保養に @artbyrens をフォローしてみてはいかがでしょうか。 インディーゲーム: 『Polter Pals』(Split Hare Games) ― ウェブサイト
Split Hare Games による『Polter Pals』は、あなたの死後の人生に彩りを添えるようなゲームです。このゲームであなたは孤独な幽霊になります。超常的な取り憑き力を使って生きているものたちを致命的に危険な存在へと変え、無理矢理彼らを「永遠」のパーティーの仲間として迎え入れます。『Polter Pals』は、そのどこを取ってもカラフルで創造的で病的に陽気です。真に唯一無二のゲームです。Itch.io でソーシャル サークルを広げてみませんか? VR ゲーム: 『Project M』(EVR Studios) ― Website
韓国の EVR Studios によるインタラクティブ VR エクスペリエンス『Project M』であなたはデジタルな関係を築くことができます。このナラティブ主導のアドベンチャーゲームでは、ゲームのハイパーリアルな NPC たちと交流して友情を育むことが求められます。EVR Studios は、反応する AI とハイクオリティの 3D スキャンされた映像を結合させる際に、Unreal Engine 4 を使うことによって、デジタル キャラクターとリアルとの境界を不明瞭なものにすることができました。このキャラクターたちは現在の VR における最高傑作に加えられると評されています。ご自分の目で『Project M』の高忠実度を確認するためには、Dream (Steam で現在視聴可能なティザー) をご覧になってください。
VR ゲーム: 『Shooty Fruity Arcade』(nDreams) ― トレーラー
VR エンターテイメントの有数のデベロッパーである英国の nDreams は、途方もなく楽しく好評を得ている、PSVR、Oculus、HTC Vive 向け Shooty Fruity のアーケード版をリリースします。

VR ゲーム: 『SnapClick: Fossil Diggers VR』(The Orphanage) ― ウェブサイト
『SnapClick: Fossil Diggers VR』はオーストラリアのスタジオ The Orphanage 制作の新たな VR パズルゲームです。プレイヤーは古生物学者となって、恐竜がかつて存在していた証拠を探します。遠くに旅をし、周囲を探検し、化石を見つけてつなぎ合わせます。嘘の陰から、これらの巨大獣が私たち自身の過去を知る鍵であるという真実を発見し、未来への警告を知るゲームです。 インディーゲーム: 『The Forgotten City』(Modern Storyteller) ― ウェブサイト
2 人のデベロッパーから構成されているスタジオ Modern Storyteller による『The Forgotten City』でプレイヤーは、ローマの神話的古代都市の地下層を進み、26 人の探検家たちが死亡した重層的ミステリーを解き明かしていきます。 キャラクターたちに質問をしながら複雑な迷宮を探索し、難しい倫理的な選択に迫られます。映画『恋はデジャ・ブ』式の時間のループを利用しながら、この人間関係にまつわる難問を解き明かします。元々このゲームは、200 万ダウンロードを誇る MOD として誕生しました。全米脚本家組合賞を授賞するとともに、その後、スタンドアロン タイトルとして E3 2018 で Unreal Underdog 賞を勝ち取ります。この『Forgotten City』は、2019年後半に Xbox One と Steam でもリリースされる予定です。
ツール / シミュレーション & トレーニング: TrianGraphics (TrianGraphics GmbH) ― ウェブサイト
Triangraphics は、2007年以来 GIS データに基づいて 3D 環境を生成するためのプロ向けツールセットを提供してきました。同社が開発したソフトウェア Trian3DBuilder は、フライト、自動車の運転、海洋のためのバーチャル ランドスケープを生成できるツールが搭載されています。たとえば、エアポートや道路網、防波堤の自動作成のためのツールが含まれています。機能的な編集ツールが入っているため、GIS のデータセットに基づいてバーチャル環境を仕上げるために使うことができます。主要なシミュレーション プロバイダーによって採用されており、短時間で豊かなディテールをともなった大規模なランドスケープを簡単に作成できるようにワークフローがデザインされています。間もなく登場する Trian3D Unreal Engine Exporter では、これらの機能が利用されており、すぐに使える UE4 の景観を出力することができます。Trian3D Unreal Engine Exporter の初の公開デモンストレーションは、ストックホルムの ITEC 2019 で行われます。
ビジュアル デザイン: 『Virtual Helsinki』(Zoan) ― ウェブサイト
Zoan の Virtual Helsinki を使ってバーチャル ツーリストになりましょう。世界のどこにいてもフィンランドの美しい首都の景色と音を高忠実度のデジタル再現として楽しむことができます。これには、元老院広場などの、ヘルシンキで最も有名なランドマークがいくつか含まれています。2018年のエクスペリエンス デザインの Unreal Award の受賞者として Zoan は、アクセス可能な VR という王国によって、現実世界の旅行や旅行業、小売業などを拡張できるインタラクティブなプラットフォームを提供したいと考えています。初めてのバーチャル休暇を計画するなら、Virtual Helsinki のウェブサイト を訪れてみてください。
今後の取り組みにつきましては、Epic が毎年行っている GDC のオープニング セッション State of Unreal にご注目ください (米国太平洋時間 3月20日 9:00 AM / 日本時間 3月21日 1:00 AM)。Unreal Engine の YouTube、Twitch、Facebook でライブ ストリーミング配信されます。