E3 2015 では、VR の出展がより目立つでしょう。イベント全体として どれほど影響するかは分かりませんが、大きな反響を呼ぶことは間違いないでしょう。優れた UE4 VR プロジェクトのうち、近日リリース予定のものを 関係者への簡単なインタビューと交えて紹介します(E3 2015 にも出展予定)。
Time Machine (Minority)
なぜ VR なのですか?
「VR は、第 5 の壁とされるテレビ画面もしくはコンピューターのモニターを打ち破ることができるからです。HMD を装着すると VR の 中に存在する感覚が引き出されるので、物語の進め方や体験方法が今までとは変わります。映画やとテレビの 変換方法では、私達が体験できる世界はどうしても制限されてしまいます。例えば、 ネイチャードキュメンタリーを見るにしても、カメラマンに守られていますし、 カメラマンも絶対にワニに襲われることはないのです。
そのような壁を超えようとするハンティングゲームもありましたが、2Dフラットスクリーンによって制限は取り払えませんでした。やはり 無理だったのです。自分が追いかけている動物が危険なことを脳は全く理解しないので、闘争反応が起こらないのです。ゲームの背景から物理的に離れていると、完全な 没入することはできません。そこで今度は、大きく醜いモンスターを登場させてみましたが、結果は 同じでした。巨大なドラゴンは 2D フラットスクリーンの向こう側。 私達はこちら側で安全に座ってみていることができるからです。
そして遂に VR がその問題を解決してくれました。次に作成した Time Machine では、生きてる恐竜が 四方八方から飛んできます。スクリーン上で恐竜を見ているのではなく、まるで水槽の中にいるような感覚なのです。安全を確保するための壁もない 先史時代の暗い水槽の中にいるので、臨場感が 一気に高まります。Time Machine の中に入れば、 人間が一度も見たことがなく、また彼らも人間を見たことがない生物に囲まれた先史時代という未知の世界のナビゲーターになるのです。これを実現できるのは VR だけです。」
Vander Caballero 氏 (CEO/ Creative Director)
なぜ VR なのですか?
「UE4 はチーム全体の生産性を最大限にしてくれます。UE4 の 強力なビジュアルツールによって、プログラマーはテキスト プログラミング言語をビジュアル プログラミング言語のように使いこなせるようになり、デザイナーとアーティストも作業に独立性をもてるようになりました。結果、デザイナーとアーティストは新しいゲームプレイ、マテリアル、アニメーションを実装するためにプログラマーのコード書きを待つ必要がなくなりましたし、プログラマーも ゲームのコアシステムの開発に集中できるようになりました。さらに、ランドスケープやライトシステムといった ハイレベルな幅広い機能がエンジンにビルトインされているので、実装時間を短縮し、 質の高い結果を出すことができます。作業数は減ったのに 出来栄えが素晴らしいので、我々はゲームの改良に力を注ぐことができるのです。
パートナーとしての Epic をどうご覧になりますか?
「Epic とはもう長い付き合いになります。彼らは常に我々の支えとなってくれますし、 我々の懸念に未対応だったことは 1 度もありません。Epic チームは驚異的な速さで機能を 追加するので、定期的にバージョンの更新をするようにしています。使いやすくて、ワクワクするような新機能がいつも追加されているんです。圧倒されます。全体的な使いやすさ、そしてサポートフォーラムでのチームの オープンさもまた、他社のお手本だと思います。」
Julien Barnoin 氏 (CTO/ Lead Programmer)
World War Toons (Reload Studios)
なぜ VR なのですか?
「VR はこれまで不可能とされていた事を可能にしてくれます。 どんなアクションも、 VR で可能になりました! これをずっと夢見てきたので、 是非使ってみようと思いました。」
UE4 を選んだ理由は?
「最初に使うエンジンの中で UE4 がベストだからです。 VR 用としてもベストなエンジンです :)
最初の頃は、他のデベロッパー達が使っている違うゲーム エンジンを使っていました。 でも 1 週間くらい経ってから、我々が作ろうとしているゲームおよび目指す品質には UE4 の方がはるかに 向いていることが分かったのです。」
Epic はどのようなパートナーですか?
「 ゲーム制作には大変なことが山ほどありますが、Epic との作業は楽しみの 1 つです。これはお世辞ではありません。 UE4 は使い始めのツールとして優れているだけでなく、サポートやフィードバック体制も 素晴らしいのです! EU4 を使っていないデベロッパーは損をしていると思います。」
James Chung 氏 (CEO Reload Studios)
Fated (Frima Studio)
UE4 を選んだ理由は? なぜ VR なのですか?
「DK1 で何回かデモをして、VR でオーディエンスへの話し方や印象の与え方を 変えることができることに初めて気が付きました。なので、VR を取り入れて、 話の内容や感情を全面に押し出す臨場感を作り出すべきだと思いました。そして生まれたのが FATED です。 エンジン の選択に当たっては、当然のように UE4 を選びました。いくつかのプロジェクトで前のバージョン を使用したので、絶対に UE4 を使いたいと思っていましたし、これまでのところ、UE4 を選んで大正解だと思っています。UE4 は は並はずれてパワフルですし、高速なイタレーションを考慮してビルドされています。これはほとんどのゲーム開発では 必要なことなのですが、VR となればなおさらです。」
Epic はどのようなパートナーですか?
Epic とはかれこれ数年の付き合いになりますが、とてもうまくいっています。VR に対する彼らの熱意は 半端ないので FATED のパートナーにはぴったりですし、VR という新しい技術や我々の開発に対して全面的なサポートを提供してくれる点も とても気に入っています。Epic が 我々にサポートを提供している方法で、我々もデベロッパーのコミュニティをサポートしたいと考えています。その一環として、FATED blog でヒントや秘訣、VR ゲーム開発でエンジンを使った方法を共有しています。これがゲーム デベロッパー コミュニティ の役に立って 、彼らが作り出すマテリアルの品質向上につながると考えています。」
Vincent Martel 氏 (Producteur Exécutif / Executive Producer, Frima Studio)
ADR1FT (Three One Zero)
UE4 を選んだ理由は?なぜ VR なのですか?
「ADR1FT の作成にアンリアルを選んだ理由はいくつかあります。まず、我々は VR 制作会社なので、 強力で剛健、かつゲーム業界における汎用機能を豊富に備えたツールセットが必要でした。この 10 年間、トップレベルとされるゲーム開発の大部分で アンリアル エンジンは確実に実績を作ってきたので、このスタジオでも是非活用していきたいと思いました。細かい設定も必要なく 社員ならびにコントラクターが理解しやすく、数時間で作業ができる ツールセットを揃える必要がありました。汎用のツールセットを使用すれば、凄腕のシニア デベロッパーを雇用することができます。彼らはツールの使い方を理解しているし、我々がどこで ADR1FT の作業をしても 自分の生活や家族の拠点を変えずに済む からです。これが開発プロセスでの成功の鍵です。
2 つ目の理由は、アンリアルに VR プラットフォームに対するサポートがビルトインされていたことです。ADR1FT は初日から VR を考慮に入れて いました。ADR1FT 用に最もユニークで人を引き付ける体験を作りだせるように 技術的なハードルから解放してくれるツールセットを使うことが重要でした。VR は現時点で 未開拓の分野なので、有利な位置につくために当然 UE4 を選びました。」
Epic はどのようなパートナーですか?
「Three One Zero そして ADR1FT にとって Epic は素晴らしいパートナーです。彼らは全力を尽くして サポートしてくれますし、まるで家族のような気持ちにさせてくれます。複数の プラットフォームで出荷した最初の UE4 ゲームの 1 つとして、出荷プロセスを手伝うこと、また必要としているサポートを私達が確実に受けているか、 大変気を配ってくれました。全く初めてのエンジンを使うことは、どんな開発シナリオでも難しいことです。技術は 生き物同様、進化し続けます。Epic のすごいところは、自分達のロードマップを私達とも共有して、 ADR1FT に対する最善策を作り上げていくのです。敬意と注意を払って接してくれます。必要な時に連絡が取れて、質問に対する回答をもらえることは 本当にありがたいことです。私達は自分達の開発 サイクルの中でこの進化を見てきました。Epic はパートナーに対してひたむきにサポートし教育してくれます。本当に素晴らしい。 パートナーの鏡だと思います。」
Adam Orth 氏 (Founder, Three One Zero)