2017年1月21日(土)に株式会社ドリコム様セミナールームにて、UE4のマテリアル管理に関する勉強会を開催させて頂きました。UE4は、アーティストが手軽にマテリアルを作成し編集できるエディター環境を用意しています。しかし、その容易さもあってか、直ぐにマテリアル数が肥大し、ランタイムだけでなく日々のイテレーションの足枷となる様々な問題をひき起こします。
例えば、
- 大量の似たマテリアルが作成され、修正コストが非常に高い
- 汎用マテリアルを作ったが、汎用的にしすぎてパラメータが多すぎる
- パッケージサイズの大部分をマテリアルが専有する。メモリも圧迫する。
- 終わらないシェーダコンパイル
などが一例として挙げられます。
今回のセミナーでは、まずはじめに、マテリアルの内部構成とその仕組からそのような問題がなぜ生じるかを説明させていただきました。その後、実際の現場ではどのような問題が生じ、実際にどのように運用されているのかを、ライセンシー様2社をお招きし説明して頂きました。1社目は、2016年12月からアーケードで稼働している「マジシャンズデッド」制作したByking様。 また2社目は、コンソール向けの大規模タイトルを開発しているSQEX大阪様です。現在進行系の情報をお伝えして頂ける非常に貴重な機会を頂き、大変感謝しております。
資料、動画も全て公開させていただきましたので、以下にそれらの情報を載せたいと思います。
1. 基礎編: マテリアルとマテリアルインスタンスの仕組みと問題点の共有 (Epic : 篠山範明)
Epic Games Japan: 篠山範明
SlideShare: http://www.slideshare.net/EpicGamesJapan/epic-games-japan-ue4dd
実践編①: マジシャンズデッド ポストモーテム ~マテリアル編~ (株式会社Byking: 鈴木孝司様、成相真治様 )
株式会社Byking 成相真治様
株式会社Byking 鈴木孝司様
SlideShare: http://www.slideshare.net/EpicGamesJapan/byking-ue4dd
実践編②: 大規模タイトルにおけるエフェクトマテリアル運用 (SQEX大阪: 林武尊様)
SQEX大阪 林武尊様
SlideShare: http://www.slideshare.net/EpicGamesJapan/sqex-ue4dd
登壇者の皆様とエピックゲームズスタッフ
公開されているエンジンを使う最大の利点は、開発者同士で情報共有ができることだと思います。貴重な情報を公開して頂いたバイキング様とSQEX大阪様、また、会場を提供してくださったドリコム様に今一度感謝申し上げます。ありがとうございました!